英語テストTOEIC・TOEFL【コンテクストとコンテンツの理解が重要】
TOEICやTOEFLといった英語テストを受けるときに、コンテクスト(状況や関係)とコンテンツ(内容)の理解が大事だという話をします。
英語テストTOEIC・TOEFL攻略のヒント
まず、英会話と英語テストは、まったくの別ものです。
ここを誤解すると、テスト勉強で無駄に消耗しますので注意してください。
TOEICやTOEFLといった英語テストが、何を判断するためのテストなのか理解をすることがはじめの一歩です。
TOEIC (トーイック)
TOEICのホームページを見てみましょう。
日本語のページの「TOEICテストとは」というリンクを開くと、こう書いてあります。
「TOEICテストは和文英訳、英文和訳などの技術ではなく、身近な内容からビジネスまで幅広くどれだけ英語でコミュニケーションできるかということを測ります。」
「身近な内容からビジネスまで」という出題範囲について、よりくわしく理解しようと英語のページを見てみると、デカデカと大きく書いてあります。
こちらの方がハッキリしていて分かりやすい。
「the TOEIC® tests assess your English-language proficiency across all four language skills needed to succeed in the global workplace」
(参照:https://www.ets.org/toeic/test-takers)
そう、「global workforce」で成功するため。
つまりは、「グローバルビジネスで活躍できることを計測する」ためのテストであり、「ビジネスで使う英語を問われる」ということ。
もう一度言います。
「ビジネスで使う英語」です。
逆に言えば、「ビジネスで使わない英語は出題されない」ということです。
他のページも見てみると、出題範囲について、もっとくわしく書いてありますね。
参照ページ(https://www.ets.org/toeic/listening_reading/about?WT.ac=toeichome_listeningreading_121127)をぼくが意訳:
- フェイストゥーフェイスで行われるコミュニケーションや会議、そしてビデオ会議や電話会議などで必要となるリスニングスキルが問われます。–> 要するに、英語の会議で使う言い回しを覚えれば良いということ。
- e-mail、報告レポート、ニュースレターなど、ビジネスで使われる報告・連絡といったコミュニケーション手段に必要となる、リーディングスキルが問われます。–> つまり、e-mailでも報告レポートでも、英語で書かれたビジネス文書がどういったフォーマットで書かれるか勉強すれば良いということ。
他にも、以下のような内容が出るとのこと。
- 従業員の新規採用、配属、昇進
- 配属となるポジションで必要となるジョブトレーニング
- 従業員の海外転勤
たしかにこれらは職場でよく出てくる会話内容です。
すでに働いた経験がある人にとっては理解しやすいものでしょうし、働いたことのない学生にとってはハードルが厳しくなるでしょう。
いずれにせよ、こういった内容が出題されるので、それに合わせて勉強すれば良いということです。
TOEFL (トフル)
次にTOEFLのホームページを見てみると、ぜんぜん違うことが書いてあります。
まずは日本語のページから。
「TOEFL iBTテストは、教室で実際に利用されるアカデミックな英語スキルを測定するため、大学は受験者が成功する意欲があることが分かります。」
(参照:https://www.ets.org/jp/toefl/test-takers/)
「TOEFL®スコアはあなたの持つ能力を真に反映したものとなり、秀でるために必要な要素をあなたが持っていることを入試担当者に示すことができます。」
(参照:https://www.ets.org/jp/toefl/test-takers/ibt/about)
英語のページも見てみると、
「TOEFL® test for every stage of English-language proficiency to guide learning, inform teaching and help students achieve their academic goals.」
(参照:https://www.ets.org/toefl)
「アカデミック academic」という言葉にある通り、「留学先の学校のプログラムについていけるか、どうか」を測るためのテストなんですね。
TOEFLは留学のためのテスト
TOEICとTOEFLとでは、求められることが異なる
「ビジネスで使われる英語を問われるTOEIC」と、「留学先の学校で使われる英語を問われるTOEFL」ということ。
それぞれで求められていることがまったく違うことが分かります。
ぼくの失敗談【間違った勉強方法を続けていた】
ここで、ぼく自身の失敗談をひとつ。
TOEFLを受験し続けていた時のこと。
「TOEFLの難しい英文に慣れるために、普段から難しい英文を読み込んだ方が良い」とどこからか聞きつけてきて、経済誌であるエコノミストを読み込んだり、時事問題に強くなろうとNew York Timesなんかを読んだりしていました。
でも、どれだけそういったものを読んでも、全然、点数が上がってこないのです。
当たり前ですよね?
なぜなら、そういうものは出題されないのですから。
でもそれに気づかずに、ずっと自分を消耗させていたのでした。
TOEFLにどのような問題が出るかというと、「授業の履修のやり方を聞きに、学生課の受け付けで質問をしている時の会話」や「通学のためのバスの乗り方について」といったものです。
こういうことが、留学生活では大事になってくるからです。
こういうことはむしろ、留学経験者の人を見つけて、留学当時の生活がどういうものであったか話を聞けば、一発でイメージができるでしょう。
もう少し難しい、「氷河期に絶滅したマンモスの話」など、授業内容を想定したような内容も出てきますが、焦る必要はありません。
「マンモスの絶滅についてあなたはどう思いますか?」といった高度なことが聞かれるわけではありません。
「教授はマンモスについて何と言っていましたか?」と、正確に聞き取れたかどうかを聞かれるだけです。
このように、TOEICやTOEFLなどの英語のテストを受ける上では、求められるコンテクストとコンテンツの理解が大事になります。