外資系企業の会議を英語で仕切る方法【失敗しないフレーズ10選】
“念願の外資系企業には入れたけれど、こんど英語で会議を開催することになりました。どのように仕切れば良いか、失敗しない英語のフレーズを教えてください。”
このようなリクエストに答えます。
外資系企業に入って会議を英語で仕切るとは、いよいよそれらしくなってきましたね。
ただはじめて英語で仕切る時には、慣れていないために不安に感じるかもしれません。
そこで本記事では、外資系企業の会議を英語で仕切るために便利なフレーズを紹介します。
本記事のポイント
・英語の会議を仕切るための便利なフレーズ10選
・会議の召集からクローズまでをリードするコツ
・会議の途中でついていけなくなる場合の乗り切り方
ぼくは現在、外資系企業で経営にたずさわっていますが、それでも働き始めて最初の頃は、英語で会議を仕切ることに不安を感じていました。
日系企業で働いていた時の会議といえば、何でもかんでも参加を求められ、ダラダラといろいろなことを話し合っていました。
それはそれで楽しかったですが、正直、非効率でした。
外資系企業の会議では、議題を明確にし、要点をおさえて議論し、次々と決断をします。
本記事を通じて、ぼくが実際に仕事で使っているフレーズや、会議の流れをリードするコツを共有します。
英語の会議を仕切るための便利なフレーズ10選
外資系企業での会議の流れは、次のように進んでいきます。
会議の流れ
・会議召集メールを送る
・会議のオープニングあいさつ
・参加者の確認
・議題の確認
・状況説明のプレゼンテーション
・賛成意見を述べる、反対意見を述べる
・他の参加者からに意見を求める
・決定事項をまとめる
・次回の会議日程を決める
・会議をクローズする
これら10個のポイントに沿って、英語のフレーズを紹介していきます。
これらを使いこなせるようになると、一通り、会議を英語で仕切ることができるようになります。
会議招集メール
会議召集メールを事前に送る際に使えるフレーズです。
Hi, this is an invitation for the meeting to discuss XX (案件の名前). Your attendance will be appreciated. Thank you.
こんにちは、XX案件について議論するためにミーティングを実施します。あなたのご参加をお待ちしています。
ここに、Date&Time (開催日時) とLocation (開催場所) の情報を加えて発信しましょう。
Date & Time: 9:00-10:00am Japan time, September 1st, 2020
Location: Meeting Room A
会議のオープニングあいさつ
会議がはじまると、それがフェイストゥーフェイスだろうがオンラインだろうが、主催者がオープニングのあいさつをして会議を始める必要があります。
Hi, thank you for joining the meeting. Let’s get started.
会議に参加いただき、ありがとうございます。それでは始めましょう。
参加者の確認
議論に入っていく前に、参加者の確認をしましょう。
同じ会議室に集まっているのであれば、参加者の顔ぶれを確認しつつ、それぞれの名前を紹介しましょう。
We have XX from YY and AA from BB. Thank you for joining.
この会議には、YY部署のXXさん、そしてBB部署のAAさんが参加してくれています。ご参加、ありがとうございます。
参加者の中に電話で参加している人がいれば、誰が電話からつながっているか、確認しましょう。
Who is on the line?
誰が電話につながっていますか?
このように聞けば、電話で参加している人が自分の名前を言ってくれますので、聞こえてきた名前をメモし、参加者を記録しておきます。
議題の確認
次に、議題を確認します。
そうすることで、参加者全員を同じ方向に向かわせることができ、会議の効率化が図れます。
This meeting is to discuss XX (案件の名前). The goal of this meeting is to decide the next step.
この会議はXXについて議論するためのものです。この会議が終わるまでに、次のステップを決めることがゴールです。
状況説明のプレゼンテーション
会議の目的は議論をして決断することですが、その背景や必要となる情報を共有することが最初に求められます。
主催者であるあなた自身が状況説明のプレゼンテーションを行う場合は、このように言いましょう。
Before starting the discussion, I would like to make a brief presentation on the current situation.
議論を始める前に、私が簡単にプレゼンテーションをしますので、現在の状況について説明をさせてください。
他の参加者にプレゼンテーションを求めることも有効ですので、その場合は事前に依頼しておきましょう。
To begin the meeting, I would like XX (依頼した相手) to present the current issues and a couple of proposals to solve them.
会議を始めるにあたって、まずXXさんからプレゼンテーションをしていただき、現在の課題とそれらに対する解決案について説明いただきます。
賛成意見を述べる、反対意見を述べる
一通りの説明と情報共有が終わると、議論に入っていきます。
当然ながら参加者には意見を述べることが求められます。
あなたが賛成意見を述べたいときは、このように言いましょう。
I agree with the idea, because I think XX is YY.
私はその考えに賛成します。なぜなら、XXはYYだと考えるからです。
逆に反対意見を述べたいときのフレーズを紹介します。
この際、「I disagree」だなんて直接的に言うと、相手の心象を悪くする可能性がありますので、しっかりと意見を述べつつも、多少婉曲的な言い方をすると良いです。
I don’t think that could be a solution.
私は、その考えが解決につながるとは思いません。
これでもまだ少し直接的な感じがありますので、特に敬意を払いたい相手には、「I am afraid」とつけると物腰が柔らかくなります。
I am afraid that I have a different idea.
恐れ入りますが、私は違った意見を持っています。
英語だからといって、何でもかんでもストレートに言い合うことが大事なように思いますが、自分の意見をはっきりと伝えることが大事である一方で、相手の気持ちを害さないような言い方を選ぶこともまた、同じように重要です。
これは日本語のコミュニケーションと変わりませんね。
他の参加者からに意見を求める
自分の意見を述べることは重要ですが、他の参加者からも意見を求めましょう。
それによって、議論が深まります。
Sara, what is your thought?
サラ、あなたの考えはどうかしら?
Suzuki-san, what do you think?
鈴木さん、あなたはどう考えますか?
このように名指しで直接意見を求めましょう。
相手は、「うわ、名指しで聞かれた!」と嫌な思いをすることはありません。
逆に、「自分のことも尊重して意見を聞いてくれている。」と考えてくれます。
議論が終盤に差し掛かり、結論が出そうなところで、最後にもう一度、全体に問いかけましょう。
Is there any other idea that we have not discussed yet?
まだ議論しきれていない考え方はありますか?
決定事項をまとめる
議論や意見が出尽くしたら、いよいよ決定事項をまとめましょう。
Today, we have discussed XX and YY. Based on our discussion, we will start AA and BB as the next step. Do you all agree?
今日の会議では、XXとYYについて議論をしました。その結果、次のステップとしてAAとBBを始めることとします。みなさん賛成ということでよろしいですか?
もし、議論の漏れを無くしたければ、最後に次の一言を付け足しましょう。
Is there anything else?
他にも何かありますか?
もしあれば、参加者の誰かから、「これも議論したよね!」と発言してもらえるはずです。
次回の会議日程を決める
決定事項をまとめた後、必要があれば次回の会議日程も決めましょう。
Let’s decide the next meeting schedule. What date and time would everyone prefer?
次の会議日程を決めましょう。みなさんは何日の何時からが良いですか?
会議をクローズする
最後に会議をクローズします。
It was a good productive meeting. Thank you all for the participation.
とても生産的で良い会議でしたね。みなさんの参加と貢献、ありがとうございます。
これで会議のクローズができます。
会議の途中でついていけなくなる場合の乗り切り方
本記事では会議の召集からクローズまでに使える英語フレーズを紹介しました。
流れに沿って説明しましたので、会議を進行するイメージもついたと思います。
ただ実際は、英語力がハードルとなって、途中でついていけなくなることもあるかもしれません。
そんな時の乗り切り方、そして英語会議での振る舞いのポイントについて説明します。
自分の言いたいことを言う
まず、「会議の途中で話している内容がわからなくなった!」となった場合も、焦らないようにしましょう。
あなたがしなければいけないことは、自分の意見を言うことです。
もし会議で話されていることが分からなくなったら、まずは議論が一息つくタイミングを見計らいましょう。
そしてそのタイミングで、ずばり自分の意見を言います。
I think we should discuss XX.
私はXXを議論するべきだと思います。
「え、でも話の流れがわかっていないのに、いきなり発言しちゃって大丈夫?」と不安に思うかもしれませんが、大丈夫です。
「XXについて議論しましょう。」という言い方であれば、特に何かに賛成しているわけでも反対しているわけでもなく、議論をより深めるための積極的な提案をしているわけです。
完全にトンチンカンな発言になったとしても、他の参加者が「うーん、でもそれは必要ないかな。」と言って議論が継続されるだけです。
あなたの意見は採用されなくても、あなたが積極的な提案をしたという事実は残ります。
外資系の英語会議での振る舞いの重要ポイント
外資系の英語会議での振る舞いの重要ポイントとして、必ず発言しましょう。
「発言しない」=「悪」です。
もっというと、発言しない人は会議に参加してはいけません。
「議論に貢献していない発言」>「発言しない」
「トンチンカンな発言」>「発言しない」
「バカな発言」>「発言しない」
こういうことです。
これだけ、「発言しない」ことは「悪」だということを理解しましょう。
会議前に準備をする
「でもさすがにトンチンカンな発言はできない」と思ったあなたは素晴らしいです。
ぜひ、会議前に準備をしましょう。
会議で議論される内容は、事前に分かっていますね?
そうであれば、会議でどういったポイントが議論されるか想像できるでしょうし、そこで自分がどうしても重要だと思うポイントは、メモにまとめておきましょう。
これだけはチームに貢献するためにも発言しなければいけないというポイントを準備しておくのです。
それを会議中に発言できれば、あなたは会議に大きく貢献したことになります。
【まとめ】外資系企業の英語会議を失敗せずに仕切る方法
本記事では外資系企業の英語会議を失敗せずに仕切る方法として、便利な英語フレーズ10選、会議の流れを仕切るコツ、そして、途中でついていけなくなった場合の乗り切り方について説明しました。
英語会議を仕切るにはさまざまな言い回しやコツがありますが、この基本をおさえておけば、失敗はしませんし、逆にチームに大きく貢献することもできます。
失敗を恐れずに、実際に使って練習しましょう。
何回も繰り返すうちに、あなたも一人のプロフェッショナルとしてキラキラと活躍できるようになります。
外資系で働くことには多くのメリットがありますが、当然、デメリットもあります。それらをよく理解した上で、自分に合っているかどうかを確認することが大切です。