アメリカのトップMBAを取得し、卒業後にアメリカ企業本社の幹部候補生として採用されたノウハウを紹介しています。

無料動画を公開中!

動画テーマ「海外MBA留学を目指す際に知っておくべきこと」

動画テーマ「海外現地就職を目指す際に知っておくべきこと」

キャリア

【転職裏話】応募先の面接官や会社が考えていること【経営の視点】

onboard-career

“転職活動をはじめましたが、履歴書や職務経歴書といった書類、そして面接では、いったい何を見られているのでしょうか?しっかり準備をしたいので、応募先の面接官や会社が考えていることを知りたいです。”

転職活動では、履歴書や職務経歴書といった書類に加え、面接を通じて人物判断をされます。

そしてその判断をするのは、受けている会社の面接官

ではその面接官はいったいあなたの何を見ているのか?成功率を高めるためにも知りたいところです。

本記事では、転職活動における面接官たちが何を考え、書類や面接を通じてどういった点を確認しようとしているのか、紹介します。

加えて、候補者に求めることだけなく、転職エージェントに期待することや、社内事情についても説明しますので、参考にしてください。

 

本記事のポイント

・転職応募先の面接官や会社が考えていること

 - 候補者に求めていること

 - 転職エージェントに期待すること

 - 面接官側の社内事情

・あなたが面接官に対して最低限アピールすべきこと

 

ぼくはこれまで、自分自身が転職活動を行った経験があるだけでなく、面接官として転職候補者を面接した経験も何十回以上とあります。

また経営者として、最終面接を担当したり、採用オファーを出すか出さないかといった意思決定をしたりする経験もあります。

そういった経験から、面接官がどういったことを考えているか、複数の観点から説明します。

 

転職応募先の面接官が考えていること

転職応募先の面接官と一口に言っても、直属の上司にあたる人だけでなく、人事の方やその募集ポジションの同僚たちが面接官になることがあります。

しかしどの人が面接官であっても、その会社の方向性は同じですから、考えていることはほぼ同じです。

面接官が考えていることは、大きく3つあります。

一つ目は当然ながら、良い人を採用したいということです。

募集ポジションに対し、すぐに活躍できそうなスキルや経験をもった人材を採用したいと考えることは当然ですね。

二つ目は、転職エージェントに対して、その「良い人材」を連れてきてほしいと考えていることです。

こちらも当たり前のようなことですが、それが転職エージェントに対して大きな影響となりますので、よく認識しておきましょう。

そして三つ目が、社内事情についてです。

この社内事情は外からは見えない部分ですが、採用の意思決定に関わってきますので、知っておいた方が良いでしょう。

ひとつずつ、説明していきます。

面接官が候補者に求めていること

候補者には、入社直後からすぐに活躍できるようなスキルや経験をもっていることを期待しています。

そのため、募集要項に採用条件として、業務に必要なスキルや経験を記載しておくわけです。

それらスキルや経験は、具体的なポジションによって変わるのでここでは割愛しますが、実はそういったスキルや経験よりもずっと重要で、且つどのようなポジションにも求められることがあります。

それは、リーダーシップチームワークです。

リーダーシップ

リーダーシップと聞くと、あたかも経営者やマネジャー・管理職だけに求められるもののように聞こえますが、そんなことはありません。

リーダーシップは役職に関係なく、個々人全員に求められるものです。

何か成果を出そうとする時、具体的な目標や計画をみずから作り上げ、仲間を巻き込み、動機づけ、そしてそれを実行に移してやり切る行動力といったことが、リーダーシップです。

このように考えた時、ひとりひとり全員が同じ意識でリーダーシップを発揮すると、チームや組織全体が活性化することを理解いただけることと思います。

そしてこのリーダーシップは、チームをリードする前に、自分自身をリードすることからはじまります。

自分の目標は何であるべきか、それをどのように実行するかなど、自分自身で考え、自分自身で行動を起こしていく。

逆の視点からいえば、いわゆる「指示待ち」「モチベーションが低い」「サボる」などとは真逆の姿勢が求められるということです。

「上司や同僚から動機づけられれば火がつく」ではなく、「自分で自分に火をつけ、自らの力で走り続ける」ようでなければならず、少なくともそういったリーダーシップの素質は最低限確認されるでしょう。

チームワーク

モチベーション高く、常に自走できるといったリーダーシップの素質が求められると説明しましたが、その際、合わせてチームワークも求められます。

チームワークとは、上司や同僚たちと一緒に業務に取り組む際、お互いの強みを発揮させ、同時に弱みを補完し合いながら、チームや組織全体のパフォーマンスを最大化していくことです。

人はみんな違った強みやスキルをもっていますので、その違いを認識した上で、お互いの信頼関係や協力関係を築いていくことが大切です。

しかしながら時として、特定の分野に優れているがゆえに、かたよった自信をもち、「自分は優れているけれど、他の人たちは改善が必要だ。」という態度でチームワークを崩してしまう人が世の中にはいます。

非常にもったいない考え方で、それに気づかない限り、その人はそれ以上に成長したり活躍したりすることはできないでしょう。

なぜなら、しょせん、一人でできることなど限られていて、何か素晴らしい成果をあげようとすると、どうしてもチームの力が必要になるからです。

もっというと、チームワークに課題のある天才を雇うよりも、チームワークの優れた人材を雇った方が、チームや組織全体のパフォーマンスが上がると考えるわけです。

 

面接官が転職エージェントに期待すること

会社側や面接官が転職エージェントに期待していることは、「自分たちが求める人物像にマッチングする人だけを連れてきて欲しい。」ということです。

非常にシンプルですが、まれに「この人はちょっと違うな。」という方を紹介されることがあり、そういう時は、その転職エージェントがちゃんと仕事をしているのか疑わしく感じます。

これが転職活動をしている求職者にも影響しますので、説明します。

採用活動にはプロの力を頼らざるを得ない

あなたが転職活動をする際、目当ての会社とめぐり合うためにはさまざまなルートから会社にコンタクトをすることが可能です。

会社の問い合わせ先から直接応募をすることはもちろん、人材紹介会社のデータベースから調べること、そして転職エージェントを活用することも可能です。

その点、会社側・面接官側がどういったことを考えているか、説明します。

まず、よほど知名度のある会社でない限り、自分たちだけで優秀な人材を採用することは難しいことを、どの会社も分かっています。

そのため、人材データベースに募集記事を出したり、転職エージェントを活用したりするわけです。

また会社側は、ただ優秀な人材であれば良いとは考えておらず、その会社の業務内容やカルチャーにマッチングする人材を求めています。

なぜなら、そこのマッチングを確認しないままに採用をしてしまうと、入社前と入社後とでお互いのイメージにギャップがあり、うまくいかないケースが発生するからです。

ですから会社側としては、「うちの会社の仕事内容をよく理解していて、かつカルチャーに共感でき、他の社員たちともうまくやっていけそうな人を紹介してほしい。」と考えるわけです。

転職エージェントへの影響

会社側は、そういったことを念頭に採用活動を進めるのですが、転職市場には膨大な数の候補者がおり、どこから手をつければ良いか分かりません。

そこで、マッチングのプロである転職エージェントの助けを借りようと考えるわけです。

実際、「人材採用の際には、お気軽にお声がけください!」と、日頃からさまざまなエージェントたちから営業活動を受けているので、「じゃあ、あそこの転職エージェントに相談をしてみよう。」と考え、実際に声をかけます。

すると、各社転職エージェントの担当の方が飛んできてくれるので、求めている人材像、期待するスキルや経験などを伝えます。

そして間もなく、その転職エージェントから、「こういった方たちが求職中ですが、お会いされてみますか?」と、履歴書や職務経歴書をいくつか送ってきてくれます。

内容を見てみると、たしかに求めている人物像に近しい方たちばかり。

それではということで実際に面接をセットアップしていただき、具体的な選考に入っていくわけです。

この双方のマッチングが転職エージェントの腕の見せどころなのですが、まれに、求めていた人物像と合わない人材を紹介してくる転職エージェントがあります。

その理由や背景はさまざまですが、担当者のマッチングスキル不足だけでなく、誰でも良いから紹介して、うまく採用されれば手数料がもらえると安直に考えた結果であることもあります。

いずれにせよ、そういう転職エージェントは信頼されず、2度と仕事を依頼してもらえなくなります。

そのため、転職エージェント側も真剣になり、面接官が満足しないであろう候補者は紹介することをひかえます

その結果として、求職者の中には「転職エージェントが仕事を紹介してくれない。」という経験をすることが発生するわけです。

ここから転職活動中のあなたが理解すべきことは、あなたのスキルや経験から大幅にはずれた求人は、転職エージェントに紹介してもらえないということです。

仮に紹介してもらえたとしても、面接を通る確率が高くないどころか、「数打ちゃ当たる。」と考える転職エージェントの打算に使われただけと理解するべきでしょう。

ですから、あなたのスキルや経験をもとにすると、どういった求人を紹介してもらえそうか、転職エージェントとしっかりと話し合うことが大切です。

 

面接官側の社内事情

面接官や会社側が候補者に求めること、そして転職エージェントに期待することを説明しました。

それらに加えて、面接官側の社内事情についても想像をめぐらせてみましょう。

面接官側にとって、良い人材を採用したいと考えることは当然ですが、合わせて、できるだけ安く、できるだけ早く、採用をしたいとも考えています。

できるだけ安く採用したい

まず、「できるだけ安く」という点ですが、人材紹介データベースへの募集記事掲載も転職エージェントの活用も、コストがかかります。

もちろん、手厚いサービスを受ければ受けるほど費用は大きくなりますから、転職エージェントを活用した場合の方が大きな出費をともないます。

一般的には、会社側が転職エージェントに支払う金額は、採用が決まった方の年収の約3割です。

たとえば年収600万円の方の採用が決まると、その3割である180万円が会社側から転職エージェントに紹介報酬として支払われます。

ただこの3割というラインは、ほぼ業界横並びなので、それ自体を強く交渉するインセンティブはそこまで大きく働きません。

できるだけ早く採用したい

次に「できるだけ早く」という点においては、会社側は募集ポジションをできるだけ早く埋めたいと考えます。

もちろん、「良い人材が見つかるまでは妥協せず、ねばり強く採用活動を続ける。」と腰をすえて取り組む会社も中にはあるでしょうが、そもそも人材補強が必要ということは、そこにビジネス機会があるということです。

もしいつまでたっても人材の採用ができなければ、そのビジネス機会も失うことになり、いわゆる機会損失が発生してしまいます。

そうこうしているうちに競合他社がそのビジネスを奪っていくことになるので、会社側はできるだけ早くそのポジションを埋め、ビジネス機会を確実に手に入れたいと考えるものです。

また、採用計画をもちながら、いつまでたっても採用できない場合、予算組みへの悪影響も出てきます。

その人件費や採用コストが発生することを見込んで予算を組みますから、いつまでたってもそれらの費用が発生しないと、他のところで調整が必要になりますので、決して良いことではありません。

また、これらの理由から、できるだけ早く採用するために、できるだけ幅広く多くの候補者と会いたいと考え、転職エージェントを同時並行で複数利用することも一般的です。

 

【まとめ】あなたが面接官に対して最低限アピールすべきこと

このように、面接官や会社側は、候補者に対してリーダーシップチームワークをもっていることを求めます。

また、転職エージェントに対しても、早く、適切な人材を紹介してくれることを期待しています。

これを裏返して考えると、求職者側のあなたがするべきことは、次のようになります。

まず、会社の募集要項や条件をよく読み込み、求められるスキルや経験を整理すること。

その上で、それらスキルや経験を自分が持ち合わせていることを言語化し、書類や面接を通じて伝えること。

これによって、書類や面接を通る確率が確実に上がるでしょう。

面接官の方があなたを目の前にしたときに、「ようやく望んでいた人材が来てくれた!」と感じてもらうことがゴールですので、相手の望むことを理解し、それに合わせて自分をアピールすることこそが、相手のためになるという考え方です。

もしそれでも採用オファーが出なかった場合、そこにはフィットが無かっただけと考え、次に進みましょう。

そこまで準備をして臨んだ結果であれば、自信をなくす必要はまったくありません。胸を張って、次に進めば良いだけです。

そこの会社よりも、よりあなたにフィットする環境があるはずです。

 

 

 

「失敗しない転職活動のすすめ方」マニュアルの一覧はこちらからどうぞ。

失敗しない転職活動のすすめ方

 

 

 

アメリカのトップMBAを取得し、卒業後にアメリカ企業本社の幹部候補生として採用されたノウハウを紹介しています。

無料動画を公開中!

動画テーマ「海外MBA留学を目指す際に知っておくべきこと」

動画テーマ「海外現地就職を目指す際に知っておくべきこと」

ブログを引っ越しました。→https://presence-japan.com/blog/

現在、プレゼンスジャパン株式会社としてエグゼクティブコーチングを提供しています。

プロフィール
西原哲夫
西原哲夫
経営アドバイザー | エグゼクティブコーチ
慶應→住友電工→アメリカ駐在(25歳)→ノースカロライナ大MBA(30歳)→エマソン米国本社幹部候補(32歳)→日本エマソンGM(35歳)→ユーピーエス社長(39歳)→経営アドバイザー兼コーチ(今) | 2児の父親|アメリカ在住10年|表千家茶道学習者
記事URLをコピーしました