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中国の大学生に就職人気企業トップとは【その名はBAT!】

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大学生から就職の相談に乗ることがよく有ります。

一生に一度の大きな決断のようで、皆さんとても真剣に考えていることがよく伝わって来ます。

10年以上前に大学生だった自分はといえば、業界や仕事内容などにこだわりは無く、どうしても海外に出たくて悩んでいました。

そこで自分なりに無い頭をひねって考えた結果、「海外に行く為には飛行機に乗らなければならない!」という、物理的な発想が生まれました。

今となっては笑ってしまうほど単純な動機ですが、真剣だった当時の自分はパイロットを目指してJALやANAにほとばしる熱意をアピールしたのです。

両社共に、そんな志望動機の学生は求めていなかったようで、不採用となりましたが、紆余曲折を経て今こうして海外暮らしをしているのですから不思議なものです。

そんな社会人生活を送って来ているものですから、アドバイスを求められると、「就職人気ランキングなんか気にせず、自分がやりたいことを優先的に考えよう!」と言っています。

たった一度の人生、好きなことをやって生きて行きたいですよね。

世の中の変化は激しいですが、「自分の中でゆるがない何か」に正直になることこそ、遠回りのように見えて近道だと思うのです。

中国の大学生に就職人気企業トップはBAT!

中国の知人に、「今中国で大学生に人気の就職先はどこ?」と聞いてみたら、「そりゃあ、BAT(バット)だぜ!」と教えてくれました。

BATとは、今最も成長著しいインターネット系3社の社名の頭文字から取ったものとのこと。

Baidu (バイドゥ)

中国最大手の検索サービス(http://www.baidu.com/)を提供する会社。

つまり、中国版のGoogleやYahooといったところです。

何を検索するにも、まずはBaiduの画面を表示してから!ってくらい中国社会に根付いたサービスです。

Googleは中国でサービスを提供しておらず、Baiduが絶対的な地位を確立しています。

 

Alibaba (アリババ)

ジャック・マー氏率いるオンラインショッピングのサービスを提供する会社(http://www.alibabagroup.com/en/global/home)。

日本でいうところの、アマゾンや楽天といったところ。

ジャック・マー氏は元英語教師。

去年の9月にはニューヨーク証券取引所に上場し、世界最大の上場時時価総額をつけて大きな話題になったことが記憶に新しく、中国人が世界に誇る企業の一つです。

 

Tencent (テンセント)

ソーシャルネットワーキングサービスに強みを持つ会社(http://www.tencent.com/en-us/index.shtml)。

Wechatというスマホアプリを開発・運営しているのですが、日本のLINEのようなもので、中国人はみんなこれを使ってコミュニケーションを取っています。

 

3社ともに売り上げが急成長

そして、見て下さい、3社の売上成長率を!

Source: 各社HP、www.statista.comから作成 (年率は2010年から2014年まで)

 

国威にかけて高いGDP成長率の維持に奔走する中国政府にあって、大学生にとっても、やはり企業の成長率が大事であるみたいです。

たとえば日頃から、「成長するぞー!今年のGDP成長率は7%だー!」だなんて至る所で言い聞かされているので、それと同等以上の成長率を誇る企業を目指すようになるのが自然の流れ。

そんな中で、BAT3社のように40%も50%も越える成長率を誇る企業に就職出来れば、「すごい!中国経済をリードする成長率を誇る会社に就職出来たね!」という評判を得られることが出来るのだと思います。

ぼくが仮に今、中国の大学生から「BATのどこかに就職したいと考えているのですが、どう思いますか?」なんて聞かれたらどう答えるかというと、「何でもいいけど、あなたはそこで何がしたいんですか?」って聞き返しちゃいます。

 

 

ブログを引っ越しました。→https://presence-japan.com/blog/

現在、プレゼンスジャパン株式会社としてエグゼクティブコーチングを提供しています。

プロフィール
西原哲夫
西原哲夫
経営アドバイザー | エグゼクティブコーチ
慶應→住友電工→アメリカ駐在(25歳)→ノースカロライナ大MBA(30歳)→エマソン米国本社幹部候補(32歳)→日本エマソンGM(35歳)→ユーピーエス社長(39歳)→経営アドバイザー兼コーチ(今) | 2児の父親|アメリカ在住10年|表千家茶道学習者
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