外資系企業で働くメリットとデメリット【相性チェックリスト付き】
“外資系と聞くと、なんとなく怖い感じ。でも実力主義で思い切り働けそうで興味もあります。実際のところ、外資系で働くメリットとデメリットって何ですか?自分に合うか、知りたいです。”
このような疑問に答えます。
外資系企業にはメリットもデメリットもありますが、結局のところ、あなたの価値観に合うかどうかが重要なポイントとなります。
結論として、年功序列よりも実力主義、労働時間の長さよりも成果の大きさ、仕事の喜びは自分の成長、などといった価値観をもつ方は、外資系企業に入って活躍する可能性が高いと言えます。
本記事を読んで、しっくり感じるようでしたら、一度チャレンジしてみることをおすすめします。
本記事のポイント
・外資系企業で働くメリット
・外資系企業で働くデメリット
・あなたが外資系に合うか判断するためのチェックリスト
ぼくは現在、外資系企業で経営にたずさわっていますが、新卒では日系企業で働いていました。
日系企業では人に恵まれましたが、どうしても年功序列の組織体制に感じるモヤモヤが拭い去れず、飛び出しました。
結果的に外資系企業で働くことになりましたが、自分でも想像していなかったほどに働きやすく、思い切って自分の能力に挑戦することができています。
外資系企業で働くメリット
外資系企業で働くメリットは数え切れないほどありますが、中でも特に日系企業と異なるポイントを紹介させていただきます。
実力主義で年功序列ではない
外資系と聞くとまず思い浮かぶことが、「実力主義」という言葉ではないでしょうか?
これは、仕事の業績結果やパフォーマンスで評価されるという意味で、年功序列で昇進や出世が決まるわけではないというものです。
よって、一年でも前に入社した先輩が先に昇進して当たり前だとか、年上の人の言うことは聞かなければいけないだとか、そういったことはありません。
当然ながら、誰しもがプロとして働きますので、お互いにチームメートとして敬意を払いながら仕事をしています。
そして重要なこととして、あなたが一生懸命に働き、良いパフォーマンスが出れば、それがしっかりと評価されます。
「君は入社年次が若いから」などといった理由で昇進や昇格を見送られることはありません。
しっかり働き、しっかり結果が出たら、年齢や仕事と関係ない要素に影響されず、あなたは正しく評価されます。
この当たり前にあるべきことがなされない日系企業が異常ですが、そういった理不尽さは外資系企業にはありません。
実力が磨かれる環境
年功序列カルチャーが存在しないことにつながりますが、外資系企業では、すべての従業員がプロフェッショナルとして働くことを求められます。
それが営業であれ経理であれ、どのような職種であっても、担当業務を任された以上、あなたにはそれをやり切ることが求められます。
ジョブディスクリプションと呼ばれる業務内容をリスト化したものもあり、そこに書かれていることはすべてあなたの仕事です。
その職務をすべて完璧にこなせる人はほとんどいませんが、それでもやり切ることを求められるので、もがきながらも、自然とあなたの実力が磨かれていきます。
よく、新卒で入社した日系企業で長く働く中で、具体的なスキルの向上を意識せず、パフォーマンス結果にもこだわらないうちに、その人の市場価値が落ちていくことがあります。
そんな人が転職市場に出て面接を受けても、「あなたは何ができますか?」と聞かれて、「自分は課長ができます。」だなんて答えるという、笑えない話をよく聞きます。
それに対して外資系では、あなたの職務内容やそれに求められるスキルが明確にありますから、それらに取り組み努力する中で、具体的なスキルが身につき、あなたは正真正銘のプロになることができるのです。
スピード感ある職場で仕事に集中できる
外資系企業では常に業績を上げ続けることを求められますので、特に経営者やマネジャーたちはスピード感をもって働いています。
そのため、ビジネス環境の変化に応じて自分たち自身も変え続けることが必要となるため、戦術や組織体制、規則に至るまで、毎日のように変化が繰り返されます。
実際に、朝に話していたことが夜には変わっているなんてこともあり、朝令暮改そのものです。
もちろん、その影響度合いから、すぐに変えて良いもの良くないものを判断した上ですが、方針転換することを悪いことだとは思っていません。
必要あらば、すぐに方針転換をする。
自分たちを変え続けることでしか生き残っていけないと信じるカルチャーが、外資系企業にはあります。
職場にはスピード感がありますので、そのダイナミクスを味わいながら仕事に全力投球したい人には、非常に働きやすいでしょう。
外資系企業で働くデメリット
外資系企業で働くメリットが数多くあるように、もちろん、デメリットもあります。
いくつか紹介してみましょう。
長期雇用が前提とされていない
これもよくいわれることですが、外資系企業では長期雇用が前提とされていません。
常に自分たちを変化し続けることを良しとしているカルチャーですから、その時々で求められるスキルや人材が変わってきます。
ですから、過去には重宝されていた人材も、会社の変化に合わせて本人も変わっていかないと、昔ほど活躍できなくなっていくことがあります。
その場合、新しく必要とするスキルをもった人を採用すれば良いし、変われない人はそのスキルを評価してもらえる別の会社に移れば良いと考えます。
もともと、アメリカなど外資系企業本国の労働市場では人材の流動性が高いので、そういった考えで雇用形態が成り立っています。
常に成長を求められて疲弊する
外資系企業は日系企業以上に利益追求の姿勢が明確です。
それによって、そこで働く従業員の全員が、常に成長し続けることを求められます。
なぜなら、従業員一人一人の成長なくして組織全体の成長も為し得ないからです。
もちろん成長を求める人には素晴らしい環境なのですが、やはりずっとハイペースで働き続けていると、途中で疲弊します。
そんな時、自分のペースで息抜きができるようになって一人前ですが、それを身につけるまでは大変な思いをするでしょう。
朝令暮改に振り回される
外資系企業で働くメリットのひとつとしてスピード感の早さを上げましたが、逆に、朝令暮改を意に介さないリーダーのもとで働くと、振り回されることがあります。
次から次に新しい指針が出てきて、どんどんと前進することを求められます。
そんな時、あなたにも確たるビジネススキルがあり、そのリーダーや上司と方針について議論をできるくらいでないと、いとも簡単に流されるでしょう。
ここでもまた、あなたのビジネススキルが鍛えられる機会となりますが、しばらくの間は大変な思いをする可能性があります。
あなたが外資系に合うか、チェック基準
このように外資系企業のメリットとデメリットを説明しましたが、実はそれらは表裏一体で、その良し悪しは人によって分かれます。
外資系企業のカルチャーはユニークですので、必ずしも誰にでも合うというわけではありません。
そこで、「私は外資系カルチャーに合っているかな?」と悩むあなたに、相性チェックリストを用意しました。
あなたと外資系の相性チェックリスト
あなたと外資系の相性チェックリスト
[jin_icon_check color=”#41a317″]年齢の高さではなく、実力がある人がリーダーとなって指揮をとるべきだ。
[jin_icon_check color=”#41a317″]ブラック企業や、やりがい搾取を恐れるよりも、自分の才能や可能性を最大限に引き出せる環境に身をおきたい。
[jin_icon_check color=”#41a317″]すべてはトライアンドエラー。前例に従うよりも、行動して失敗して改善するサイクルこそが正義だ。
[jin_icon_check color=”#41a317″]仕事の喜びとは、自分の成長を実感することだ。
[jin_icon_check color=”#41a317″]多様な価値観がぶつかり合ってこそ、良い成果が生まれる。
[jin_icon_check color=”#41a317″]自分のキャリアは、上司ではなく自分自身が責任をもっている。
[jin_icon_check color=”#41a317″]異文化に触れられる経験は素晴らしい。
[jin_icon_check color=”#41a317″]自分の担当業務に責任をもって働きたい。
[jin_icon_check color=”#41a317″]将来、特定分野でのスペシャリスト、もしくはマネジャーとして働く目標がある。
[jin_icon_check color=”#41a317″]自分のペースで働き、成長していきたい。
これら10項目は、一般的な外資系企業のカルチャーを表すものです。
このうち7~8個以上に共感するようであれば、あなたと外資系企業カルチャーとの相性は高いと言えます。
たとえ5個前後であっても、相性は悪くない方でしょう。
案ずるより産むが易し
すでに悩んでいるということは、心の底で興味を持っているということ。
案ずるより産むが易しですので、まずは面接を受けてみると良いと思います。
実際に働いている人たちとコミュニケーションをとってこそ、その雰囲気から自分に合っているかどうかを感じることができます。
もしかしたら、「もっと早く踏み出していればよかった!」だなんて思うこともあるかもしれません。
ぼく自身も30代前半でマネジャー職につき、30代中盤から経営にたずさわっています。
こんなこと、日系企業で働き続けていたら不可能でした。
どれほど自分に実力があったとしても、年功序列のカルチャーが許してくれなかったでしょう。
もちろん今でも背伸びをしながら働いており、毎日もがいています。
それでも自分の実力が磨かれ、成長を実感できる職場であり、仕事に正面から向き合うには外資系企業の方がよほど働きやすいと感じます。
もしあなたが英語力に不安をもっていたとしても、外資系に挑戦する価値はあります。働きながら英語を勉強することも十分可能ですので、英語力だけであきらめるにはもったいないです。