キャリア

女性はキャリアと家庭を両立できるか?Can woman have it all?

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こんにちは、てつです。

女性はキャリアと家庭の両方を手に入れることはできるのか?これは日本だけではなく、アメリカなど海外の国々でもいつも議題に上がる問題です。

女性はキャリアと家庭の両方を手に入れられるか?

結論、無理でしょう

男女云々以前に、誰にとっても無理なことなのではないでしょうか。僕にも無理です。

子供を産んで育てるタイミングは、多くの人にとって、キャリアの構築に集中しなければいけないタイミングでもあります

例えば30歳で子供を産んだとして、その後手のかかる10年間を家庭とキャリアの両立に取り組むとします。すると30歳から40歳までの間がそれにあたります。

20代の間で一担当者として一生懸命に業務に取り組み、スキルや能力を上げてきたとしましょう。そしていよいよ30代になり、よりスケールの大きな仕事を任されたり、部下を任せてもらったりすることも考えられます。

まさにそれは、キャリアをこれから発展させていくにおいて、一番大事な時期とも言えるでしょう。

この30代のタイミングで大きく花開くことができれば、40代ではさらに重要な仕事に取り組むことができるでしょうし、かつその勢いに乗じて50代になっていよいよ自分やチームのためだけではなく、社会全体に対して広く貢献できるようにもなることを期待できます。

ところが、子供を持っていると、仕事だけに集中することはできなくなります

特に最初の数年間、子供が乳幼児の間は、まさに文字通り24時間目を離すことができません。食事を自分で取れない、オムツを自分で替えることもできない、そして夜中も夜泣きをして毎晩起きてしまうなど、それはそれは本当に大変なものです。

そういった子育てをしていると、日中の時間で仕事に集中して取り組む事は、ほぼ不可能だといえます。これは、エネルギーや能力の問題ではなく、誰にとっても無理なことと思います。

元ペプシコ女性CEOも解決できなかった

インドラ・ヌーイという女性を知っていますか?

この方は、ペプシコという超巨大グローバル企業のCEOを2006年から2018年までの12年間にわたって務めた人です。炭酸飲料のペプシを販売している食品飲料の会社です。

インド出身で女性というバックグラウンドを持ちながら、アメリカを代表するこのペプシコという企業のCEOを長年にわたって務めたことから、ビジネス界においては超有名人

このインドラですが、様々なインタビューにおいて、ご自身のキャリアと家族とのバランスの保ち方について彼女なりの見解をシェアしています。

巨大グローバル企業のCEOということで、一番優先しなければいけないのは会社の社員とその業績。会社こそが、彼女にとっての子供だったと話しています。

もちろん、彼女の家族や子供が大事だったことは当然ではあったものの、両立なんてできるものではなかったようです。

彼女は、娘さんが学校に通っていたときの授業参観のエピソードを紹介してくれています。

娘さんが、友達のお母さんは授業参観に来てくれたと言っては、インドラを困らせたそうです。CEOの仕事をしていて授業参観なんて行けるわけがありません。そしてそれを聞いたインドラは、何も言い返すことができず、ただただ胸を痛めるしかなかったとのこと。

ただだからといって、後ろ向きなままで終わらせないのが彼女らしいところ。次からは娘に対して、「授業参観に来てくれた親の事はわかった。ところで、授業参観に来ていなかった友達の親のことを教えてくれ。オッケー、あの親が来ていない、あそこの親も来ていない。来ていなかった親たちが結構いるんだね。」と言っては、インドラの娘だけが特別に孤独を感じる必要はないし、さみしい思いもしなくていいということを教えてあげる機会にもしたそうです。

笑いながらそんなエピソードを話していますが、その当時はさぞかし胸を痛めたのだろうと想像します。

インドラが言うことには、家庭や子供に対しては、様々なところから助けを求めないとやっていけないということです。

両親は当然のこと、保育園や学校、ベビーシッター、さらには会社での自分の秘書にまで家庭や子供の用事をお願いし、自分の持っているリソースをなりふりかまわず最大限にフル活用して何とか対応する必要があったということです。

「Can woman have it all?」という質問に対し、彼女は「No, woman can NOT have it all. (すべてを手に入れることなんて不可能)」と、ハッキリ言っています。

では、どうしたら良いのか?

このように、家庭とキャリアとの両立は、誰にとっても難しいものです。

いくらお金や能力にあふれる人にとっても、家庭とキャリアを両立することは無理である事は、インドラの例を知ればよくわかることです。

それではどうしたら良いのか?

まず一つはインドラの勧めるように、お互いの両親を頼ったり、お金を払ってプロフェッショナルなサービスをお願いしたりするなど、他の人からの助けを求めることが一つの解決策でしょう。

そしてもう一つは、完璧を求めないということではないでしょうか?

家庭もキャリアも犠牲にせず、できるだけ最善を尽くしたいと考えるのは誰しもが思うところです。

しかしながら、両方を完璧に行う事は誰にとっても難しいことであるということを認める。そして、その中でも一生懸命にやっている自分自身を認め、「自分はよくやっている!」と自分を褒めてあげることもまた必要なことではないでしょうか。

こういったことを悩んでいるということ自体、あなたが一生懸命である証拠ですし、それはきっと家族や子供にも良い影響として背中を見せていることにもなっていると思います。

無理して倒れてしまわないように、ぜひ休息も取りながら、自分自身のことも愛してあげましょう

Good luck!

 

アメリカのトップMBAを取得し、卒業後にアメリカ企業本社の幹部候補生として採用されたノウハウを紹介しています。

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ブログを引っ越しました。→https://presence-japan.com/blog/

現在、プレゼンスジャパン株式会社としてエグゼクティブコーチングを提供しています。

プロフィール
西原哲夫
西原哲夫
経営アドバイザー | エグゼクティブコーチ
慶應→住友電工→アメリカ駐在(25歳)→ノースカロライナ大MBA(30歳)→エマソン米国本社幹部候補(32歳)→日本エマソンGM(35歳)→ユーピーエス社長(39歳)→経営アドバイザー兼コーチ(今) | 2児の父親|アメリカ在住10年|表千家茶道学習者
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