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現代アート:アグネス マーティン Agnes Martin【自然を感じる作品】

agnesmartin

作品の前に立つと、あたたかな気持ちを感じます。

左から、

Loving Love (1999)

Gratitude (2001)

Blessings (2000)

アーティスト人生の晩年になってこれらの作品を描いたのは、

アグネス・マーティン (1912-2004)。

 

アグネス・マーティン 活動初期

カナダ西部に生まれた彼女は、19歳のときにアメリカに移り住みます。

アートを学び、教鞭もとったのち、30歳にして、残りの人生をアーティストとして生きていくことを心に決めます。

ニューメキシコ州をベースに創作活動を始めるのですが、1957年、彼女が45歳のときに、キュレーターのすすめでニューヨークに移ります。

ニューヨークで彼女の才能が少しずつ認められ、アート界隈で名が売れ出します。

しかし、ニューヨークに移ってから10年後の1967年、何を思ったのか。

彼女は突然、創作活動をやめて、北米大陸を車でまわる旅に出ます。

ふたたび創作活動をはじめたのは、4年後、彼女が59歳のときのこと。

 

ニューメキシコでの活動後期

創作活動に選んだ土地は、馴染みのある、自然豊かなニューメキシコ州でした。

その後、彼女は積極的に作品を生み出していきます。

シンプルな色づかいと、線やグリッドを大きなキャンバスに描き出す、そのスタイルは、ミニマリズムの先駆けとなって、多くのアーティストたちに影響を与えていきます。

何か目に見えるものを描いているのではないと、彼女はいつも言っていたそう。

I want people, when they look at my paintings, to have the same feelings they experience when they look at landscape…. It’s really about the feeling of beauty and freedom that you experience in landscape.

「自然を見たときに感じるもの。自然の中に身をおいたときに感じる、美や自由といった感覚。そういうものを、私の作品を見たときにも感じてほしいのです。」

 

My response to nature is really a response to beauty. The water looks beautiful, the trees look beautiful, even the dust looks beautiful. It is beauty that really calls.

「私は自然を見たり感じたりするとき、美にふれたような感覚を得るのです。水は美しいし、木々も美しい。土ぼこりだって美しい。美にこそ、惹かれているのです。」

 

 

 

 

少しでもうまく描けなかったものは捨てていたそう。

そんな完璧主義者の彼女の作品が、世界中からニューヨーク のグッゲンハイム美術館に集まった時の記録です(2016年)。