おすすめ書籍

マーケティングのための口コミの作り方。【6つのヒント】

何かモノを買う時やレストランに行く時、ぼくたちがよく取る行動が有ります。

そうです、口コミの確認です。

アマゾンのレビューを見たり、食べログでお店の評判をチェックすることがそれです。

また、知り合いから「あのお店は良かったよ〜」と聞いたら行ってみたくなりますし、大行列が並んでいるお店を見かけたら立ち止まって覗いてみたくなるもの。

ぼくたち人間はやっぱり、社会性を求める生き物なんですよね。

だからこそ、口コミをものすごく大切にするのです。

逆に売る側の人からすると、「じゃあ、どうしたら口コミを作れるのかな?」というところが気になりますよね。それこそまさにマーケティング。

 

ポイントは、この6点です。

1.ソーシャルカレンシー(Social Currency)

2.トリガー(Triggers)

3.感情(Emotion)

4.公に見せる(Public)

5.実用的な価値(Practical Value)

6.ストーリー(Stories)

これら6点を参考にすることで、ついつい話したくなる口コミを作りやすくなると言われています。

これらは、口コミが生まれるメカニズムを研究してアメリカで大ヒットした、「Contagious (”伝染する”という意味)」という本からの学びをベースにしています。

マーケティングのための口コミの作り方。【6つのヒント】

ついつい話してしまうような口コミには、6つのポイントが隠れています。

ひとつずつ、見ていきましょう。

1.ソーシャルカレンシー(Social Currency)

「ソーシャルカレンシー」の意味を直訳すると「社会的貨幣」と、意味が分かりづらいのですが、「情報をシェアすることによって、シェアした本人の社会的価値が上がる」ということを言っています。

要するに、「こんなすごいレストランに行ってきたよ!」とか、「すっごい情報を見つけちゃった!」と言ってシェアをする時に、その人自身も周りから「そんな情報を持っていてすごい!」と見てもらえるような内容のものです。

もっと言うと、「こんなことを知っている自分ってすごいでしょ〜」と言えるような情報であれば、どんどんシェアされるということです。

例えば、すごく予約が取りづらいレストランに行ってきた話や、貯まったマイルで飛行機の座席をアップグレード出来た話などです。

これを逆に言うと、あえて予約を取りづらくしたレストランの方が、口コミになりやすいということにもなります。

人は、自分をよく見せてくれるものを進んでシェアする、ということですね。

2.トリガー(Triggers)

トリガーとは銃の引き金のことでもありますが、ここでは「記憶に残りやすく、ふとしたきっかけで思い出しやすいもの」という意味で使われています。

ひとつの事例を紹介します。

1997年にアメリカのチョコレート会社のMARS(マーズ)が、例年にない売上の増加を記録しました。

この会社の名前は聞いたことがなくとも、M&M’sやスニッカーズなどを作る会社といえば分かって頂けるでしょう。アメリカでは有名な会社です。

そのマーズという会社ですが、この年だけ特別なキャンペーンをしたわけではないのです。でもなぜかいきなり売れた。

それはなんだったのだろうか?という裏に、口コミのカラクリが隠れていたのです。

実は同じ年に、アメリカで宇宙開発を進めるNASA(ナサ)の探査機が火星への着陸に成功したのです。

世界中で盛大に祝福されていたのですが、そのニュースを聞いた人たちの耳にある言葉が残りました。

そう、「マーズ(火星)」です。

それが記憶に残り、チョコレートを買う時にはついつい、別のブランドではなく、MARS (マーズ) のM&M’sやスニッカーズを選んでしまっていた、というわけです。

売れるものを作りたければ、人の記憶に引っかかりやすく思い出しやすいようなネーミング付けをすると口コミとなって広がる可能性が高まりそうですね。

3.感情(Emotion)

あるニュースを聞いて、怒りを覚えたり悲しくなったりすりょうな、強い感情を抱いた時こそ、「聞いてよ!」とシェアをしたくなるもの。

アメリカで、とあるミュージシャンがユナイテッド航空の飛行機に乗る時、機内にギターを持ち込もうとしました。

すると、ユナイテッド航空の職員から「それは機内に持ち込まず、預けるように」と指示を受けます。

仕方ないので「これは大事なギターだから丁寧に扱ってほしい」とお願いして預けます。

ところが、飛行機に乗って離陸を待っている間、ふと窓の外を見ると、乗客の荷物を飛行機に積んでいる職員たちが、なんと自分のギターを投げている!!

ああ、なんてことを!!

急いで止めて欲しいと思い、フライトアテンダントに駆け寄ってもろくに話も聞いてもらえません。

フライトの間中、ずっと心配で、ようやく飛行機が到着してギターを引き取り、ケースを開けると、、、

壊れていました。。。

そこでユナイテッドの職員に詰め寄り、弁償してほしいと訴えました。

しかし、対応はそっけなく、「苦情受け付けに電話してください」と言われるだけ。

苦情受け付けに電話をしても、「対応しかねます」の一点張り。

しかもユナイテッドの職員の誰もが冷たい。

というわけで、そのミュージシャンはやるせない思いを歌にしてユーチューブに載せました。

タイトルは「United Break Guitars(ユナイテッド航空は、ギターを壊す)」

航空会社の対応の悪さはかねてより利用者がイライラしていた上に、この動画が出てきて、あっという間に広まりました。

これだけが理由かは断定できませんが、この動画がアップロードされた直後、ユナイテッド航空の株価は約10%も下落をしました。

これが、感情に訴えかけると広まりやすい、というポイントです。

4.公に見せる(Public)

ポイント1番と似ているのですが、公に見せて自慢できるものほど広まりやすい、というものです。

一番の好例が、アップル社のMacコンピューターですね。

みなさんご存知の通り、Macコンピューターは背面にリンゴのマークがついているのですが、なぜ、閉じた時に利用者の方を向くのではなく、開けている時に周りの人の方を向くよう逆さまになっているのか?

それは、利用者の「自分はMacを使っているんだぜ〜」という心をくすぐるためですね。

Macコンピューターを使っていると、周りの人からかっこよく見られるだろう、と考えるのです。

アップルはこういうところがとても上手ですね。そんな僕も使っているコンピューターはMacです。(笑)

5.実用的な価値(Practical Value)

ある日、86歳のケンおじいちゃんの家に義理の娘が訪れていて、一緒にトウモロコシを食べた時のこと。

トウモロコシって美味しいですけれど、調理する際、皮をむいても中にたくさん繊維が絡み付いていて、それを取るのが大変ですよね。

そこでケンおじいちゃんがとっておきのトリックを見せたのです。

電子レンジでチンして、根元を切るだけ!

それだけで、つるりときれいなトウモロコシが中から出て来ました。細かな繊維に悩まされることもありません!

これはすごい!ということで、義理の娘はビデオ撮影をし、知り合いに送ります。

すると受け取った知り合いも、すごいすごい!と感激して、そのまた知り合いに送りました。

そうこうしているうちに、ケンおじいちゃんの知らないところで大流行りすることになったのです。

まさに、実用的な価値があれば、勝手に広まっていく好例ですね。

6.ストーリー(Stories)

トロイの木馬」は聞いたことがありますか?

ギリシャ神話の一つですが、簡単に言うと、ギリシア人とトロイア人とが戦っていた時のこと。

トロイア人の町をどうしても陥落出来ないギリシア人が、ある作戦を思いつきます。

それは、ギリシアに船で逃げ帰ったフリをしつつ、浜辺に木で出来ている大きな木馬を残しておくのです。

実はその木馬の中にはギリシア人の兵隊が隠れているのですが、トロイア人はそれをギリシア人たちが持ち帰り損ねたものと考え、戦利品として自分たちの陣地の中に持ち帰ってしまうのです。

その日の夜遅く、トロイア人の誰もが寝静まった時、木馬の中に隠れていたギリシア人の兵隊が中から出て来て、トロイア人の町の門を中から開けることに成功します。

そこに、海の方に隠れていた残りのギリシア人兵士たちがわっとやって来て、トロイアの町があっという間に陥落してしまう、というものです。

見た目からは分からなくても、中には悪いものが隠れているかもしれないから気をつけよ、という教えとなって語り継がれているわけですね。

こうして何十世紀にもわたって語り継がれているこの話こそ、ストーリーの力によるものです。

「見た目に騙されないように気をつけよう」と言えばそれまでなのですが、ストーリーにすることで、それがより信憑性を持って語り継がれることとなるのです。

6つ目のポイントとしては、何かを売りたい時、それが製品であれサービスであれ、それにストーリーを持たせることが肝心だ、ということです。

まとめ・参考図書

いかがでしたでしょうか?

これら6つのポイントを参考にしながら、マーケティングのための口コミ作りに励んでください!

参考図書

より詳しく学びたい方は、こちらの本をどうぞ。ジョナ・バーガーという、アメリカで有名なマーケティング研究者によるものです。