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【Great Resignationとは】コロナ禍が引き起こした大量離職

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こんにちは、てつです。

最近よくニュースで「Great Resignation」という言葉を見ることが増えたと思います。

英語なのでこれが日本語でどういったことを意味しているのか、解説します。ビジネス専門誌のハーバードビジネスレビューの記事を参考に説明しますのでどうぞご覧ください。

Great Resignationとは大量離職のこと

まず、Great Resignation (グレート レジグネーション) とは、大量離職のことです。

大量離職とは文字通り、非常に数の多い人材が会社を辞めて新しい職場に移るという、いわば転職の数が劇的に増えているということです。

これはコロナ禍が始まって起き始めた現象で、アメリカの労働統計局が発表したところによると、2021年4月に歴史上で最も数の多い人が転職を行っていたそうです。そしてその後も数ヶ月にわたって、転職者数が高止まりしているというトレンドが続いています。

2021年7月には1ヵ月間でなんと400万人もの人が転職をしたそうです。

コロナ禍が引き金となり一体何が起きているのかということが、そういった人材を引き止める側の企業の経営者や人材責任者たちの間でも大きな話題となっています。

1番辞めている世代は30代から40代前半

調査結果によると、世代別に離職者を見たところ、30歳から45歳のグループの人たちにおいて、最も多くの転職者数がいたそうです。これは前年の2020年から2021年にかけて大幅な上昇だったそうです。

対して、30歳までの20代、そして45歳以上の人たちにおいては、転職者数はほとんど増えていなかったそうです。

つまり、就労人口全体において転職者数が歴史的に1番高かったという事ですが、そのほとんどが30歳から45歳までの人たちであったということです。

それではなぜこの30代から40代前半の層が大量に離職しているかというと、その1つにはリモートワークを求めてのものであることが考えられます。

コロナ禍によって大きく広がったリモートワークですが、30歳から45歳までの人たちであれば、即戦力となれますので、特に最初にオフィスに出てトレーニングを受ける必要もありませんし、そういった柔軟な働き方を求めるという能動的な転職が増えていたと考えられます。

これが20代の人たちであれば即戦力と呼ぶにはまだ早すぎて、このような自立したポジションを任せるには至らなかったのでしょう。また逆に45歳以上であると、新しいテクノロジーを取り入れてリモートワークをすることにスピード感を持ってついていくことができていなかったのかもしれません。

またもう一つの理由として、コロナ禍によってそれまでの働き方を考え直すきっかけとなり、本当にやりたかった仕事についたり、ワークライフバランスを見直すきっかけにしたりすることが、この30代から40代前半に増えていたとも考えられます。

離職率の高い業界の特徴

世代別のトレンドに加えて、この大量離職が特に顕著な業界もあったそうです。特に顕著であったのが、ヘルスケア業界とテクノロジー業界であったとのことです。

ヘルスケア業界とはつまり医療業界の事ですが、想像に難くないように、このコロナ禍において医療従事者に求められる仕事や責任の量が非常に大きくなりました

朝から晩まで大変な思いをして働いているだけでなく、その上自分自身の体をリスクにさらさざるを得ないような働き方をしている人たちも数多くいます。どれだけ正義感を持ってそのように働いていたとしても、そういった状態が長いこと続いてしまえばどうしても疲れ果ててしまうのは仕方のないことです。

また同じように、テクノロジー業界においても、リモートワークに代表されるようにコロナ禍がテクノロジーの活用と発展を大きく牽引しました。業績も伸びて万々歳といったところではあると思うものの、それと合わせて業務量が増え、非常に忙しい時期が続いていたことも容易に考えられます。

どれだけやりがいのある仕事であったとしても、ワークライフバランスが失われ、非常に負荷の高い業務状況が続いていくと、どんな人であっても疲れ果ててて燃え尽きてしまうことが出てくるわけです。

このように、コロナ禍において非常に忙しくなりかつ責任も増えたヘルスケア業界とテクノロジー業界において特に、転職者数の激増が顕著であったということです。

まとめ:コロナ禍ではじまった大量離職時代

コロナ禍で始まった大量離職時代ですが、中でも30代から40代前半において転職者数が多く、また業界別にみると、ヘルスケア業界とテクノロジー業界にそれが顕著であったということです。

これによって、どうやって人材を引き止めるかということが、経営者や人材担当者にとっての喫緊の課題になっています。

あなたもこのコロナ禍において、仕事のことだけではなく人生そのものについていろんなことに思いを巡らせたかもしれません。ぜひ、自分自身が求める道に向かって遠慮なく突き進んでいってほしいと思います。

Good luck!

 

<参考> Harvard Business Review – “Who Is Driving the Great Resignation?”

 

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ブログを引っ越しました。→https://presence-japan.com/blog/

現在、プレゼンスジャパン株式会社としてエグゼクティブコーチングを提供しています。

プロフィール
西原哲夫
西原哲夫
経営アドバイザー | エグゼクティブコーチ
慶應→住友電工→アメリカ駐在(25歳)→ノースカロライナ大MBA(30歳)→エマソン米国本社幹部候補(32歳)→日本エマソンGM(35歳)→ユーピーエス社長(39歳)→経営アドバイザー兼コーチ(今) | 2児の父親|アメリカ在住10年|表千家茶道学習者
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