中国マーケティング。日本製品は日本語表記そのままで売ることがコツ。
半年前に鹿児島に旅行に行ったときのこと。
さすが南国、季節は冬であったにもかかわらず、気候はとても穏やかで、ゆっくりと過ごすことができました。
旧薩摩藩にまつわる名所など、数多くの史跡をめぐり、楽しめたのですが、行く先々で、中国からの観光客が多いことに気づきました。
インバウンド旅行客のおかげで地元経済にうるおいが与えられますので、喜ばしいことです。
久しぶりにシャッターを開けたんじゃないか、という様子のお店もいくつか散見されました。
でも、不思議に感じたんです。
なぜ鹿児島がこんなに人気なのだろう?と。
今、中国で人気の旅行先は鹿児島
その後、中国にも行く機会があり、旅行代理店の前を過ぎると、こんな広告が目に入りました。
右側ピンク色の方。中段、右から3番目にあるじゃないですか、「鹿児島」の文字が。
パッケージ4日間の旅で、お一人さま2888元。
為替16.4円/元の換算で、4万7千円強。
飛行機代・宿泊代・バス代も入っているのでしょうから、すごくお値打ちです。
きっと、鹿児島まで来てくれる日本人旅行者が年々減っている中で、単価を下げてでもインバウンドを呼び込み、数が増えることでビジネスが回っているのでしょう。
ただ、ひと昔前まで中国人旅行者にとって定番だった、大阪・京都から富士山・箱根を通って東京に抜ける「ゴールデンルート」もそろそろ鳴りを潜めている様子。
ここの旅行代理店の広告にも、「東京」という文字も「京都」という文字も出てきません。
「鹿児島・4日間の旅」の他には、「長崎/熊本/福岡/佐賀・5日間の旅」があるだけです。
今後もトレンドは変わり続けていくのでしょう。
日本製品は日本語表記そのままで売ることがコツ。
そんな中国の本土では、「日本グッズ」が相変わらずの人気を誇っています。
見てください、これらを。
こちら、ハウス食品の味付塩こしょうです。
値段は45元とありますが、日本円で約740円ですから、すごいことです。
日本で買ったら300円しないはずです。
それから、100円均一ショップで売っていそうな水まわり品だって、日本語表記なら立派なブランド品!
お菓子のこんぺいとうは、「チャック付き」が売りです。
マスクももちろん、カタカナ表記が信頼の証ですね。
MBAホルダーもビックリ。
「グローバルビジネスで成功するには、ローカライズすることから」だなんて言いながら、ヘタに中国語をパッケージに載せたりすると大間違いを起こしそうですね。
日本語表記そのままで売ってこそ、「日本ブランドとしての信用」が得られている様子。
面白いですね〜。