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【比較】国内MBAと海外MBAの主な違い【授業料や学習環境など】

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MBAと一口に言っても、国内MBAがあれば海外MBAもあります。それぞれ良し悪しがあるようですが、主な違いは何でしょうか?

本記事では、このような疑問に答えます。

MBAとはビジネスを総合的に学ぶ学校のことであり、ビジネススクールとも呼ばれています。

アメリカを中心とする海外MBAが一般的にイメージされるところですが、最近では国内MBAにも勢いがありその違いや良し悪しに悩むこともあるでしょう。

 

本記事のポイント

・学費や受験準備にかかる費用

・在学中の学習内容と学び方の違い

・卒業後の進路とネットワーク

 

ぼくはアメリカでトップ20のひとつと言われるMBAを卒業し、その後は外資系企業の経営にたずさわっています。

自分自身が海外MBAを取得したことで感じる価値に加えて、国内MBAや他の海外MBAを卒業した友人たちからの体験談もふまえて、それぞれの違いと良し悪しについて説明します

 

学費や受験準備にかかる費用

国内MBAと海外MBAを比べる際、真っ先に頭に思い浮かぶことといえば、必要となる費用や投資についてではないでしょうか。

そこで、学費や生活費、受験準備にかかる費用などを見ていきましょう。

学費

国内MBA

日本を代表する国内MBAとして、慶應ビジネススクール(慶應義塾大学大学院 経営管理研究科)、早稲田ビジネススクール(早稲田大学 大学院経営管理研究科)、そしてグロービスを例にみてみましょう。

それぞれのホームページから調べてみると、まず慶應ビジネススクールについては、2021年度の年間学費が2,217,600円なので、卒業に必要な2年間で約443万円であることが分かります。

早稲田ビジネススクールは全日制グローバルコースが3,726,000円とあり、約373万円。そしてグロービスについては、標準修業年限2年間学費合計が2,998,000円とありますので、約300万円です。

このように見ると、国内MBAの相場はだいたい300万円から450万円がひとつの基準であることが分かります。

海外MBA

対して、海外MBAを見てみましょう。

海外MBAの筆頭であるアメリカの代表的なビジネススクールの学費をいくつか見てみますと、まず誰もが名前を聞いたことのあるハーバードビジネススクールが年間$73,440(約808万円)でして、2年間で$146,880、つまり日本円で約1,600万円以上が必要となります

すごく高いですね!ただこれはアメリカでもトップクラスの学費です。超有名校ですと、卒業後も高収入が見込まれますので、授業料も強気です。

アメリカでトップ10に挙げられるデューク大学のビジネススクールですと、年間$70,000、2年間で$140,000、日本円で約1,570万円です。あまり変わらないですね。

ぼくが通ったノースカロライナ大学のビジネススクールはアメリカでトップ20に挙げられる学校ですが、上記2校に比べるとランキングが下がり、学費も年間$66,840、2年間で$133,680、日本円で約1,500万円です。多少は安くなるとはいえ、そこまで変わりません。

ヨーロッパを代表するMBAであるINSEADの授業料は2021年時点で89,000Euro、日本円で約1,160万円です。INSEADのMBAプログラムが10か月であることを考えると、アメリカの2年間のプログラムと比べて安いとも言い切れないですね。

こうして国内MBAと海外MBAの学費を比較してみると、海外MBAの方が国内MBAに比べて圧倒的に学費が高いことが分かります。

しかしながら、卒業後の進路先における収入も海外MBAの方が高くなる傾向がありますので、そこまで考えて投資対効果を見極める必要があるでしょう。

生活費

学費と合わせてかかってくるのは、MBA在学中に必要となる生活費です。

平日夜間や休日に通学するパートタイムMBAではなく、フルタイムMBAの場合には仕事を休んで勉強に打ち込むことが必要です。その場合、どうしても生活費は無視できるものではなく、どれほど必要になるか気になるところでしょう。

これは学費と違って人それぞれですので一概にはいえませんが、海外MBAとしてアメリカ大都市を想定した場合、ひとつの目安が年間$40,000、日本円で年間約450万円といったところです。フルタイム想定18か月間では約675万円となります。

月間で37万円前後ですが、家賃や光熱費で15万円〜20万円、食費やその他必要経費で同じく15万円〜20万円と考えると納得いくと思います。もちろん、学校が大都市にあるか郊外か、独り身か家族帯同か、などといった観点でも金額が上下します。

これに対して日本で国内MBAに通う場合、もう少し安く済むことが多いでしょう

元から住んでいた家があるのであれば、そこから通学することも可能でしょうし、勝手知った土地ですから、海外と比べて節約しながら学習していくことも可能でしょう。

この点、海外MBAよりも国内MBAの方が生活費をおさえることができると考えることが自然と思います。

受験準備にかかる費用

在学中の学費や生活費に加えて、受験準備にかかる費用も見過ごせません

とくに海外MBAを受験する場合には、TOEFLやIELTSといった英語能力試験、GMATというテスト、志望動機などを小論文にまとめるエッセイ、そしてインタビューと呼ばれる面接試験があります。

実はこれらの対策と準備を効率的に進めるための受験指導塾があり、結構な費用が必要となります。もちろん、すべて独学で済ませられるようなツワモノもいますが、ぼく自身を含め、ほとんどの受験生は指導塾のお世話になります。

実際にかかる費用もピンキリですが、入学前の受験準備だけで200万円〜300万円以上を使うことはザラです。ぼくの場合は、どうしても自分一人では対策し切れずにプロたちの力を頼った結果、300万円以上が飛んでいきました。

国内MBAへの受験ですと、準備に費やす労力や費用は、もっと少なく済むでしょう。

 

在学中の学習内容と学び方の違い

長い受験期間を経て入学できると、ようやくそこからMBA生活が始まります。

肝心の学習内容ですが、国内MBAと海外MBAとで、どのような違いがあるのでしょうか。

学習内容と教材

基本的に学習内容や教材は、国内MBAと海外MBAとで、そこまで大きく違わないものと思います。

マーケティングやファイナンス、組織論など、教科書で学べる内容は、どこの学校で学ぼうとも、同じものであるはずです。

授業の軸になるビジネスケースにいたっても、ハーバードビジネススクールによって作られたものが多く、それが全世界のビジネススクールで活用されています

学び方

このように、国内MBAでも海外MBAでも、教材は大きく変わりません。しかしながら、その学び方は変わってくるでしょう。

まず、アメリカやヨーロッパのトップスクールでは、フレームワークを開発した教授、ビジネスケースを書いた教授が教鞭をとっています。そういった教授たちから直接学べる機会は貴重であり、そこは海外MBAに軍配が上がります。

また、とくにアメリカのトップMBAは歴史が長いところが多く、教え方にも定評があります。もちろん、教授との相性など、受け手の感じ方に左右されるところが大きいので、これだけで国内MBAと海外MBAとを比較することはできないでしょう。

しかしぼくが通ったアメリカのMBAでは、学生たちが教授たちの教え方を評価し、それに対して真剣に改善が重ねられるような仕組みがありましたので、どの授業も面白く、刺激たっぷりであっという間に時間が過ぎるようなクラスがほとんどでした

また、学び方という意味では、何語で学ぶかという点も見逃せません

この記事を読んでくださっているあなたは日本語が母国語でしょうが、MBAの授業は英語よりも日本語で学んだ方が理解が深まるのは当たり前でしょう。

MBAの授業はスピードが猛烈に速いので、ぼくたち非ネイティブが英語で学習しても、どうしても消化不良になる部分が出てきます。ぼくも英語で授業を受けていましたが、日本語だったらもっと理解できていただろうなぁ、と振り返って感じることが多々あります。

海外経験などMBAで得られる他の要素を無視すれば、国内MBAで日本語でしっかりと勉強した方が、よほど学びが深まるでしょう

クラスメート

MBAに通うと、教授や学校スタッフたちからとは比較にならないくらい、クラスメートたちから影響を受けます。同年代で将来目標に向かってやる気に満ちたクラスメートたちに囲まれていると、いやでも刺激を受けてしまうというものです。

学校生活がはじまってクラスメートたちを見渡すと、さまざまな業界や職種をバックグラウンドに持つ人たちが集まっていることが分かります。ビジネスだけではなく、医者や公務員、スポーツ選手や果てはマジシャンなどというキャリアの人たちもいて驚かされることがあります。

この際、どうしても国内MBAよりも海外MBAの方が、ダイバーシティに富んだクラスメートたちが集まるように感じます。

日本だけでなく、世界中から集まった学生たちに共通する常識なんてものはありません海外MBAでは、日本の常識は海外の非常識だということを、これでもかと突きつけられる経験を毎日のように重ねることができます

また、クラスメートたちと一緒に宿題やプロジェクトに取り組むのですが、そこでも驚きと発見がありますし、放課後に自宅に招いて夕飯を共にしたり飲みに出かけたりする際にも、さまざまな学びを得ることができます。

逆に国内MBAでは、将来の日本をリードしていくような多くの人材たちと一緒に机を並べることができるわけで、それは海外MBAでは得にくいものでしょう。

海外経験

現代のビジネスはどれもグローバルに活動を展開しているものですが、そこでリーダーシップを取れるような海外経験を積めることも、MBAが提供する価値のひとつです。

海外MBAがそれを十二分に提供してくれることは当たり前ですが、国内MBAでも海外MBAと提携して交換留学制度をもっているところがありますので、そういった制度を活用することでも海外経験を積むことが可能です。

また最近では日本の国内MBAに、海外から学びに来る外国人学生たちも増えているようですので、国内MBAでもそういうプログラムを選べばユニークな海外経験を積むことが可能でしょう。

 

卒業後の進路とネットワーク

国内MBAだろうが海外MBAだろうが、どこのビジネススクールも卒業後の進路と卒業生ネットワークを売りにしようと必死です。

当たり前のことですが、MBAとは実社会で活躍するためのものですから、学生たちが卒業後に良い就職をすることが重要な目標となりますし、さまざまな業界で活躍する卒業生ネットワークがあれば、そこのMBAを卒業した価値があるというものです。

海外MBA、とくにアメリカのビジネススクールに通う場合、アメリカを中心とした就職先や卒業生ネットワークを手に入れることができます

ぼくも実際に、アメリカでMBAを取得したあと、アメリカ現地企業にMBA幹部候補として就職をすることができましたし、卒業した後もアメリカを中心とした卒業生ネットワークに囲まれていることを感じています。

かたや国内MBAの場合、日本での就職先、そして日本を中心とした卒業生ネットワークを手に入れることができます日本国内さまざまな業界の将来リーダーたちとクラスメートになれることは、生涯に渡った財産となるでしょう。

もちろん海外MBAに通う日本人学生たちとも深い絆を得ることができますが、国内MBAと比較すると、どうしても数が劣るところでしょう。

 

【まとめ】国内MBAと海外MBAの比較

MBAを志すと、たくさんのビジネススクールの中からどの学校を選ぶべきか悩むことになります。とくに、国内MBAと海外MBAとの違いや良し悪しについては分かりにくいことが多く、本記事では、費用や学習環境、そしてクラスメートや卒業後の進路といった観点から説明しました

国内MBAと海外MBAには違いが多くあるものの、そこには正解も不正解もありません

あなた自身が長期的にどのようなキャリアを目指しているのか、どっぷりと海外経験を積みたいのか、そしてそれが可能な環境にあるのかなど、いろいろな要素から、あなたにとってベストな進路を導き出す必要があります

国内MBAでも海外MBAでも、素晴らしい学校はたくさんありますので、あなたが求める価値を提供する学校をしっかりと調べ上げ、そこを目指して準備を進めることが重要です。

Good luck!

 

https://onboard-career.com/mba-applications-requirements/

https://onboard-career.com/why-mba-reasons/

https://onboard-career.com/job-search-us-mba/

 

アメリカのトップMBAを取得し、卒業後にアメリカ企業本社の幹部候補生として採用されたノウハウを紹介しています。

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ブログを引っ越しました。→https://presence-japan.com/blog/

現在、プレゼンスジャパン株式会社としてエグゼクティブコーチングを提供しています。

プロフィール
西原哲夫
西原哲夫
経営アドバイザー | エグゼクティブコーチ
慶應→住友電工→アメリカ駐在(25歳)→ノースカロライナ大MBA(30歳)→エマソン米国本社幹部候補(32歳)→日本エマソンGM(35歳)→ユーピーエス社長(39歳)→経営アドバイザー兼コーチ(今) | 2児の父親|アメリカ在住10年|表千家茶道学習者
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