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海外MBA志望動機の本音と建前【自分の志望動機を整理する方法】

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“海外MBAを目指していますが、志望動機をどのように書こうか悩んでいます。そもそも、みなさんはどのような志望動機をもって海外MBAへ留学しているのでしょうか?”

海外MBA留学を志したはいいものの、志望動機を聞かれると考え込んでしまうことがあると思います。

インタビューやエッセイではちゃんとしたことを答えないといけないと考える一方で、本音のところでは漠然とした憧れや給与アップが頭にあるでしょうし、それをどう伝えれば良いか、悩むかもしれません。

そこで本記事では、海外MBAを目指す際の志望動機について、多くの人が考えている本音と建前を紹介します。

本記事のポイント

・海外MBA 志望動機の建前

・海外MBA 志望動機の本音

・自分自身の志望動機を整理する方法

ぼく自身、キャリアアップを目的としてアメリカのTop20とよばれる海外MBAのひとつに通い、今は外資系企業で経営をしています。

そんな建前としての志望動機の裏には、一度はアメリカのキャンパスライフを送ってみたいとか、世界中から集まるクラスメートたちと友達になりたいなど、本音の部分もありました。

同じように海外MBAに通ったぼくの友人知人たちの話も含め、みんな実際にどのような志望動機をもっているか、具体例を紹介します。

海外MBA 志望動機の建前

海外MBAを受験する際、避けて通れない質問が、「Why MBA?」です。文字どおり、「なぜあなたはMBAを志すのですか?」という意味の質問で、エッセイやインタビューなどを通じて、何度も何度も聞かれるものです。

ここではまさに建前としての志望動機を答える必要があります。

「Why MBA?」を通じて聞かれていること

この「Why MBA?」という質問を通じて聞かれていることは、いくつかあります。

まず、純粋になぜあなたがMBAを志すのかという理由についてです。ビジネス知識をつけたい、スキルアップしたい、そして卒業してからは各界のリーダーとして活躍したい、といったものが王道であり、それこそまさにビジネススクールが提供するものです。

加えて、ただ個人的な知識やスキルだけを身につけても不十分で、クラスメートたちとの切磋琢磨、そしてさまざまな業界で活躍する卒業生たちのネットワークを築けることも、将来ビジネスリーダーとして活躍するために大きく助けになってくれるものです。

こうした機会を提供する期間がMBA・ビジネススクールであり、あなたがそれを適切に理解しているかを確認されます。

また、もう一つ重要な視点は、MBAを取得してから何をしたいと考えているのか?というものです。

「MBAを取得したいです!」とだけうったえる候補者よりも、「将来はXX業界のビジネスリーダーになりたい。そのためにはMBAが必要だと考えました!」という候補者の方が説得力があります。

ですから、あなたが「Why MBA?」という質問に答える際には、必ず将来のキャリアゴールが先にあって、そこから逆算をするとMBAが必要だと考えた、だからMBA取得を目指している、という流れで説明をする必要があります

「えー、でもそんな先の将来のキャリアゴールのことなんて自分でも分からないよ!」だなんて声が聞こえてきそうですが、それでも将来のキャリアゴールをなんとか設定して、そこから逆算してMBA取得が必要だというストーリーが、「Why MBA?」の建前には必要とされることを理解しましょう。

志望動機の事例

このように、「Why MBA?」には将来のキャリアゴールから逆算してストーリーを組み立てて答える必要があることが分かります。

そこで、ここではいくつか、建前という観点から「Why MBA?」に答えられるような、海外MBAへの志望動機の事例を紹介したいと思います。

【例1】担当者のポジションからマネジメントを目指すケース

<将来のキャリアゴール> 私はこれまで一担当者としてXXの分野で専門性を発揮してきました。次のステップとしては、部下を率いてチームをリードするマネジメント職にチャレンジしたいと考えています。

<MBA取得が必要な理由> MBAでは専門的な知識やスキルを学べるだけでなく、組織論やリーダーシップを身につけるプログラムも数多く提供されています。そういった機会を通じて、自分自身のマネジメントスキルを高めることで、MBA卒業後にはマネジメント職につくことを目標としています。

【例2】異業種・異業界へのキャリアチェンジを目指すケース

<将来のキャリアゴール> 私はこれまでITスキルを活用して様々な企業へコンサルティングを行うことを仕事としてきました。しかし、過去に病気を患った際、ヘルスケア業界の社会貢献を深く感じ入る経験をし、自分自身もその業界に身を置いて貢献をしたいと強く考えるようになりました。

<MBA取得が必要な理由> ヘルスケア業界は私自身にとって異業種・異業界となるので、その業界について深く学ぶ必要があります。ヘルスケア関連の授業を多く提供しているところがありますので、それらの学校を目指しています。またそういった学校では、ヘルスケア業界で大勢の卒業生たちが活躍しており、彼女ら彼らとのネットワークを築けることも、私がMBA取得を目指す理由です。

【例3】国や地域を変えてキャリアアップを目指すケース

<将来のキャリアゴール> 私は将来、多国籍企業の成長を率いることができるような、グローバルビジネスリーダーになることを目指しています。これまでは日本をベースに働いてきましたが、今後はアメリカで働きたいと考えています。

<MBA取得が必要な理由> アメリカでMBAを取得すれば、現地での就職機会を得るチャンスが手に入りました。また、就職のチャンスを得られるだけでなく、実際にビジネスリーダーとして身につけるべき知識やスキルを学ぶ機会も多く提供されており、私の将来目標を達成するためにはMBA取得が必須であると考えます。

いかがでしょうか?みんなそれぞれ過去の経験やバックグラウンドから考えられる、多種多様な志望動機があることが分かりますでしょうか。

あなたにも、あなた独自の志望動機を作ることができますので、ぜひ、将来のキャリアゴールから逆算するという視点を持って組み立ててください。

実際に受験するときにはこれだけでは足りず、徹底的に自分の価値観や将来の目標を深掘りし、練りに練ったアプリケーションを提出することになりますが、基本的なイメージだけでも伝わればと思います。

海外MBA 志望動機の本音

このように、建前としての志望動機がある一方で、誰しも本音の志望動機があります。

もちろん、建前も本音も、両方とも真の志望動機ではありますが、エッセイやインタビューでは書けないようなものを、いわゆる本音の志望動機として紹介します。

給与アップ

どこそこの業界に進みたいとか、マネジメントを目指したいなどといった理由の裏で、表立ってはなかなか言えないようなものもあります。

その際たる例が、給与アップを目指しているということでしょう。

ただこれは、みんな口に出しては言わないものの、ほぼ100%の人が考えていることなので、何も問題ありません。

どこのビジネススクールのホームページを見ても、卒業後の想定年収が書かれていますので、そちらをチェックすることをおすすめします

トップスクールであれば、卒業後にだいたい$100,000以上(日本円で1,100万円以上)の給与を得ていることがほとんどです

よく日本では「給与1,000万円」という基準が高所得者の代名詞になっていますが、アメリカでも同じような考え方があり、「Six Figureがほしい!」とよく言われています。

「Six Figure」とは、数字が6つ並んでいるという意味で、要するに給与の数字が6桁以上であることを意味します。

その意味で、MBA卒業後の給与が$100,000以上になることがほとんどなので、MBA取得が高所得へのステップとして考えられているわけです。

1ドル110円で為替換算すると1,100万円ですが、ほとんど日本と同じようなレベル感ですね。もちろん、業界や職種によってはさらに高い給与も目指すことができます。

キャリアとは関係のない志望動機の事例

給与アップ以外にも、キャリアとは関係のない志望動機をもっている人もたくさんいます。

【例1】家族と一緒に海外生活をしたい

海外MBAを目指すような20代後半から30代という年代では、家庭を持つ方が多くいます。

中にはお子さんが生まれるところもあり、一度は家族そろって海外生活をしてみたいと考えることがあるでしょう。

特にお子さんに現地の英語教育を提供したい、たとえそれが1〜2年であっても、と親心から考える方もいます。アメリカのような豊かな国で、家族で一緒に暮らしたという経験は、末長くその家族全員の良き思い出になることは間違いありません。

中には、「MBAとはMake Baby in Americaだ!」ということで、MBA留学中に子供をアメリカ現地で出産し、アメリカ国籍を与えてあげる家庭も多くあります。

【例2】海外に住んでみたいし、世界中を旅行してみたい

とにかく人生で一度は海外に住んでみたいし、世界中を旅行してみたい!と考えている人もいます。

実際に海外MBAに行けば海外で暮らすことになりますし、日本の学校では考えられないくらい長い春休みや夏休みを使って、世界中を旅行して楽しむ人も多くいます

休みの期間だけでなく、交換留学制度を使って、元の留学先からさらに異なる国に住んでみるという経験を積むことだって可能になり、実際に多くいます。

【例3】とにかく今の仕事が嫌だ、休みがほしい

このパターンは「とにかく休憩したい!」という人たちで、実際に少なからずいます。

海外MBAをはさんでキャリアチェンジすることは難しくありませんから、今の仕事から離れるためにもMBAを目指すということは可能です。

もちろん、ネガティブな感情だけで乗り切れるほど、受験準備もMBA生活も簡単なものではありませんが、建前としての高い志を持つ一方で、「とにかく激務な仕事から、少し休憩したい」と、本音のところで考えている人はたくさんいるというものです。

自分自身の志望動機を整理する方法

ここまで、海外MBAの志望動機について、よくある本音と建前について説明しましたが、あなたはどのように感じましたでしょうか?

建前の部分についてはこれまでも多く見聞きしたことがあると思います。本音のところについても、なんとなく想像はしていたが、実際にそうなのかと思い入ったこともあるかもしれません。

もちろん、ほぼすべての人たちが真剣に建前のキャリアゴール達成のことを考えており、それを目的に留学しています

ただどんな人であってもオフの顔はあるもので、時間のやりくりをしながら思い思いに楽しんでもいるといったところが実情でしょう。

それではあなたが自分自身の志望動機を整理してまとめるにはどうしたら良いか、その方法とヒントを紹介します。

【ステップ1】海外MBA卒業後の進路動向を確認する

ほとんどの学校は、学生たちの卒業後の進路をホームページ上で公表しています。それを見ると、GAFAMのような今流行りの企業に何人が入社しているか、コンサルティングファームや金融機関には何人が入社しているかといったような情報が一目瞭然です。

なぜ公表されているかというと、「うちの学校を卒業すれば、こういった優良企業に入社できますよ!」とアピールをすることで、新たな入学者を集めようとしているからです。

そして、そういった進路動向を確認することで、そこの学校の学生たちが、それら企業への入社を目指して学生生活を送っていることが分かります。

当然ながら学校側も、そういった進路希望をサポートするための授業やプログラムを提供していることになります。

公表されている進路先を目指す自分自身を想像し、自分の将来のキャリアゴールと合うものであるかどうか、じっくり向き合ってみましょう

【ステップ2】在校生や卒業生にコンタクトして体験談を聞かせてもらう

インターネット上のホームページなどから情報を集めることは当然必要ですが、ナマの声にまさる情報源はありません。そこで、在校生や卒業生にコンタクトして体験談を聞かせてもらうようにしましょう

自分で調べればすぐに分かるような基本的な質問をしては嫌われるだけですが、しっかりと下準備してから質問をすれば、多くの人が優しく教えてくれます。

建前の部分のみならず、本音の部分も聞き出してください

そういった情報の中でピンと来るものがあれば、あなた自身の志望動機に取り入れるべきものでしょう。

【ステップ3】過去からのキャリアを棚卸しし、将来の目標を想像する

ここまで来たら、さらにあなた自身の過去からのキャリアを棚卸ししましょう。

これまでどんな仕事をして来たか、うれしかったことや悔しかったことは何か。その上で、将来はどんな仕事についていたらワクワクしそうか、想像をめぐらせましょう。

こういったことはきっと普段から考えているようなことだと思いますが、なぜ先に卒業生の進路動向を確認したり在校生や卒業生の話を聞いたりすることを先に持って来たかというと、海外MBAを通じて実現できることには限りがあるからです。

あなたがどれほど素敵な目標を掲げたところで、それを実現する機会がMBAで提供されていなければ留学する意味はありません。

ですから、先に現実を見て、自分もそういったことにワクワクするか想像し、その上で自分自身の志望動機を整理していけば良いのです。

【まとめ】海外MBA志望動機の本音と建前

本記事では、海外MBA志望動機の本音と建前を紹介しました。また、自分自身の志望動機を整理する方法として、3つのステップも説明しました。

こうして読んでいただくと、建前のキャリアゴールも、オフの本音の部分も、本当に人それぞれであることが分かると思います。

インターネットでの情報収集はもちろん、実際に在校生や卒業生にも話をたくさん聞いて、あなた自身がピント来るものに出会えるように活動してみてください。いろんな方の留学体験記ブログを読み漁るということも非常に有効です。

それを続けていくことで、普段からモヤモヤと考えていたことが、人に説明できるくらいに立派な海外MBA志望動機として形になってくるはずです。

志望動機に正解も不正解もありません。本音も建前も、あなたらしくあればそれが正解で、それらが実現できる学校に進学できたら素晴らしいことだと思います。

Good luck!

ブログを引っ越しました。→https://presence-japan.com/blog/

現在、プレゼンスジャパン株式会社としてエグゼクティブコーチングを提供しています。

プロフィール
西原哲夫
西原哲夫
経営アドバイザー | エグゼクティブコーチ
慶應→住友電工→アメリカ駐在(25歳)→ノースカロライナ大MBA(30歳)→エマソン米国本社幹部候補(32歳)→日本エマソンGM(35歳)→ユーピーエス社長(39歳)→経営アドバイザー兼コーチ(今) | 2児の父親|アメリカ在住10年|表千家茶道学習者
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