物事には多面性があるという話【ひとつの見方に固執するリスク】
物事には多面性があるという話
見たことがある人も多いかもしれませんが、この絵には、女性が描かれています。
何歳くらいに見えますか?
20代の若い女性? それとも、60代の初老の女性?
一度、どちらかに見えてしまうと、それでしか見られなくなってしまう、ぼくたち。
でも実は、どちらも正しいのです。
同じ絵であっても、見方を変えるだけで、見えるものが変わってきます。
じっくりと見てみてください。
ひとつの見方に固執するリスク
ビジネスにおいても、同じようなケースが散見されます。
自分が良かれと思って進めたことが、迷惑であると他部署から言われてしまうこと。
自社の利益に貢献しないようなビジネスモデルであっても、顧客からは喜ばれていること。
大事な決断をするときには特に、物事に多面性があることを思い出したいところ。
でも、どうしたら、それに気づけるようになるのでしょう?
多面的なものの見方ができる人たち
とあるアーティストと話していた時に、教わったことがあります。
「デッサンで、親指を描こうとする時、親指そのものではなく、親指の周囲を描くことによって、親指を表現することができる。」
かの芸術家・岡本太郎が言っていました。
「プロ野球なんて、市民の健康に全く貢献しないスポーツだ。
主に身体を動かしているのは、ピッチャーやキャッチャーなどの選手数名。
残りの何万人という観客たちは、じっと座っているだけ。
不健康なスポーツったら、ありゃしない。」
他のところでも、多面的なものの見方ができます。
よく、「日本はこれから高齢化社会が進み、行く末が暗い」だなんて聞きますが、それは一つの見え方であるだけ。
「世界随一のインフラが整った日本で、高齢者のリタイアを続々と迎える中、若者にとっては活躍の機会が広がるばかり。」
こんな見方だってできますよね?
異なる視点で見つめる
この作品は、ぼくが以前に、とある書道家から譲っていただいたもの。
墨汁ではなく、白地に着目すると見えてくる。
自分が見えていないものを見ようとする時、こういったスキルが必要になるのかもしれませんね。