中国の自転車シェアリング問題【現地の様子を紹介します】
シェアリングサービスの重要性が叫ばれて久しいですが、自転車もその一つ。
ニューヨークには「Citi Bike」というものがあり、ニューヨーク市とCiti Bank(シティバンク)、そしてMaster Card(マスターカード)が協力して運営しています。
ニューヨーク市内各地に多くのステーションがあり、そこから乗り降りが可能となっています。サービス開始は、2013年からと世界に先駆けていました。
東京にも「東京・自転車シェリング広域実験サービス」というものがあるようで、東京都内6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、江東区)で乗り降りが可能となっているようですね。
NTTドコモがパートナーとなって運営していて、サービス開始は今年2017年の一月からとのこと。
こんど、日本に帰国の際にはためしてみたいと思います。
その自転車シェアリングサービスは、中国にもあります。
中国の自転車シェアリング問題【現地の様子を紹介します】
中国の自転車シェアリングサービスには、様々な種類があります。
冒頭の写真のものは、ニューヨークや東京と同じく、所定の位置から乗り降りをするタイプです。
それに対してもうひとつ、本記事で紹介したいのは、次のタイプです。
中国で爆発的に増えている、自転車シェリングの実態
それぞれの自転車にバーコードが付いており、おなじみWeChat (スマホアプリ) でスキャンするだけで、鍵を解錠し、利用の後は支払いも済ませることができます。
自転車にはGPSが埋め込まれているので、サービス提供者側は、どの自転車がどこにあるか、常時追いかけることができます。
それによって、盗難の心配もありません。
中国は、こういったテクノロージーを学ぶスピードが早く、そして実行に移すスピードも、とても早いです。
そして、ご覧の通り、GPSの位置情報を活用するため、決まったステーションがありません。つまり、利用者は、サービス範囲内であれば、どこで乗り降りしても自由なのです!
なんという、イノベーション!
新しいイノベーションには、リスクもつきもの
なんて素晴らしい!
と思いきや、たまたま読んでいた新聞で、「違法駐輪された自転車の撤去」という記事が大きく掲載されていました。
どうやら、自転車を駐輪して良い地域というものが指定されているそう。
それでも利用者は、それを無視して、いたるところに駐輪をして道路を不便にしてしまっていたようです。
さらには、サービス提供者が、合法駐輪地域を十分にアナウンスしていなかったことに問題があるように思えます。
新しいテクノロジーが出てきた時に、「まずは、活用してみよう!」と立ち上がる人がいることは、絶対に必要です。
リスクを必要以上に恐れて、それを頭ごなしに抑えることはよくありません。
しかし逆に、何でもかんでも容認してしまうと、望まぬ問題が起きてしまう可能性も十分にあるということが、この例からも分かります。
リスク許容範囲をしっかりと見定めて、行政が的確に方向指示をしていくことも大事です。
日本では、配車サービスであるUber (ウーバー)や、民泊サービスであるエアビーアンドビー (Airbnb)などのシェアリングサービスの導入をめぐって、一進一退ですが、その判断の難しさが垣間見れます。
中国ビジネスのスピードには、目を見張るものがあります。その変化を自分の目で見てくると、そのリアルなインパクトを感じることが出来ます。
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