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【失敗しない】『決定力!正しく選択するための4つのステップ』要約

仕事で新しい活動を計画を立てるのに悩んだ時、何か問題が発生した時の対処方法に迷った時、個人のキャリアプランを考える時。

ぼくたちに悩みはつきものですが、決めなければ前に進めません。

かといって、安易に決断をくだして失敗することは避けたいもの。

そこで、決定力を上げるためのプロセスを学びましょう。

「決定力!正しく選択するための4つのステップ」という素晴らしい本がありますので、その要約レビューを紹介します。

この4つのステップを踏めば、失敗する確率をおさえ、成功に向けた決断をくだせる確率が上がるでしょう。

【失敗しない】『決定力!正しく選択するための4つのステップ』要約レビュー

人間は不合理な生き物

そもそもぼくたち人間は、合理的にものごとを考えることが苦手です。

むしろ、現代社会における合理性は、過去何万年にもわたって人間が生存競争を繰り返す中で培われた合理性と異なる、と言った方が良いかもしれませんね。

たとえば、石器時代の人間にとって、食べ物はとても貴重で手に入りにくいもの。

目の前に高脂質・高糖質な食べ物を見つけたら、すぐに食らいつくように脳が設計されています。

そういう食べ物を摂取しないと、生き残っていけなかったからです。

そして、確実にそれを口にするよう、他のことは考えず、目の前のものだけに集中するようにできているのです。

当時は、それが合理的でした。

しかし現代社会では、食べ物は必要以上にあふれており、そういう食べ物を目の前に見つけるごとに食べていたら糖尿病などの病気になってしまい、それが合理的な行動とは言えなくなりました。

悲しいかな、人間の身体や脳は何万年にもわたって出来上がったものであるため、ここ数十年の豊かな暮らしにまだ適合できていません。

ですから、そのギャップを理解し、自分で自分の脳プログラミングをコントロールしてあげる必要があります。

この本によると、人間には以下4つの不合理な特徴があります。

第一の罠:視野の狭窄

目の前にあるものしか考えられず、視野を広げることが苦手。

第二の罠:確証バイアス

確証バイアスのせいで、自分で考えたことや経験したことしか信じられない。

第三の罠:一時的な感情

感情的・衝動的になり、長期的に合理的な解決法を考えることが苦手。

第四の罠:自信過剰

根拠はなくても自信過剰になったり、自分の決断を信じ込んだりする。

 

決定力を上げるWRAPプロセス

これに対して、本書が提案する解決方法は、以下の4通り。

Widen Your Options – 選択肢を広げる

Reality-Test Your Assumptions – 仮説の現実性を確かめる

Attain Distance Before Deciding – 決断の前に距離を置く

Prepare to Be Wrong – 誤りに備える

それぞれの頭文字を取り、WRAP、ラップと呼ばれています。

それぞれ詳しくみていきましょう。

 

決定力を上げる4つのステップ

WRAPプロセスのひとつ目、「Widen Your Options – 選択肢を広げる」からみていきましょう。

Widen Your Options – 選択肢を広げる

視野を広げる

  • 「これをやるべきかどうか?」ではなく、「これを解決するにはどうするべきか?」と考える。「これはやるべきかどうか?」では、選択肢は「やる or やらない」の2択しかないですが、その根本の問題を解決する方法はもっと他にもあるはずだからです。
  • そのため、人間は「自分が見えていることしか、見えていない。」ということを認め、理解することが必要です。その上で、自分が見えていないことに想像を巡らせるのです。
  • 「今、考えている選択肢の全てが不可能である場合、どうする?」と、自分に問いかけるのも手です。そうすると、無理やり、これまでの思考の枠の外に出て考えることができます。
  • 他にも、他人になったつもりで、自分の状況を見つめてみましょう。自分では見えなかったことが見えることがあるかもしれません。

選択肢をいくつも検討する

  • 必ず複数の選択肢を同時に検討しましょう。そうすれば、最初に思いついたものに感情的に固執することもないですし、いろんな角度から検討することで、決断しようとしていることの全体像もよく見えてくるはずです。
  • だからと言って、選択肢が多ければ多いほどいいというわけではないので、そこで疲弊する必要はありません。すでに検討している選択肢に加え、一つでも二つでも、追加で検討すべきことを考えるだけで、ずっと良い決断ができるのです。
  • この時、何かネガティブなことを防ぐようなアイディアだけでなく、ポジティブなことを生み出すようなアイディアも、両方を合わせて検討してあげると良いとのこと。

過去や他人に学ぶ

  • 今、自分が悩んでいることは、たいてい、すでに他人が悩んで通ってきた道があることがほとんどです。そういう人たちがどうやって決断をし、どのような行動をとり、どういった結果になったのか、学ばせてもらいましょう。世界最大小売店のウォルマートの創業者も、「常に競合他社からいいとこ取りをしてビジネスを成長させてきた」と公言しているくらいです。
  • 逆に、自分の過去の行動の中にだって、学べることはあるかもしれませんので、外だけでなく、中にも注意を向けましょう。
  • 他業種・他業界など、学べるリソースはたくさんあります。水泳水着のスピードを開発した人も、アイディアはサメ肌から得たと言います。今、自分の頭の中にある考えだけではなく、主体的に、いろんなところにアイディアを求めることが肝心というわけですね。

 

続いて2つ目は、WRAPのR、「Reality-Test Your Assumptions – 仮説の現実性を確かめる」です。

Reality-Test Your Assumptions – 仮説の現実性を確かめる

逆を考える

  • あえて反対意見を出してみる。それによって、元の考えの妥当性を検証することができる。
  • わざと失敗をしてみる。すると、当初「失敗すると考えられていたアイディア」が、本当に失敗するかどうかを確かめることができる。もし本当に失敗するのであれば、逆に「成功すると考えられていたアイディア」の信頼性が上がる。

ズームアウトとズームイン

  • 自分の直感と、平均値とがかけ離れている可能性があることを理解しなければいけない。
  • 内部の視点と外部の視点とを持ち合わせることが重要。つまり、自分の視点には偏りがあるため、外部の視点を探し続けることが大切だということ。
  • それでいて必要に応じて、ズームインして個別事情を見極めることも有効である。

実験する

  • 小さな実験を行って、決断の仮説を検証することが有効だ。
  • たとえば、新入社員を採用するときに、面接ではなく、実際に一緒に働けるような短期契約を結んで見極めれば、すぐに正しい結論が出るはず。
  • ぼくたちには未来を予測することが出来ないということを理解し、仮説の確からしさを検証するためには、試してみれば良いということを認識すべきである。つまり、実験することだ。

 

3つ目はWRAPのA、「Attain Distance Before Deciding 決断の前に距離を置く」です。

Attain Distance Before Deciding 決断の前に距離を置く

一時的な感情を抑えるために

  • 10/10/10のルール:今、決断しようとしていることに対して、10分後の自分はどう思うだろうか?10ヶ月後に振り返って、自分はどう思うだろうか?そして、10年後に振り返った時、いったいどのように思うだろうか?と、想像を巡らせるのです。こうすることによって、一時的な感情で決断を早まってしまうことを防ぐことができます。
  • 他人の目から自分を見つめる。自分が、自分の親友だったら、メンターだったら、どのようなアドバイスをするでしょうか?その決断を支持してくれるでしょうか?それとも、反対するでしょうか?そうやって、自分のことを大切に思ってくれるような人の立場に立ち、その人たちの目から自分を見つめることで、一時的な感情を抑え、腰を据えて決断をすることが可能になります。

自分の最優先事項を大事にする

  • よくある話ですが、給料は良いけど忙しい仕事、給料はそこそこだけど時間に余裕がある仕事、どちらを選びますか?という時、自分にとって何が最優先事項であるかが分かっていないと、決断に困ります。よって、普段から、自分にとって一番大切なものは何なのか、しっかりと考え抜くことが大事になるのです。
  • 「やらないことリスト」を作る。最優先事項を確認し、それに集中するということは、同時に、自分の中で「やらないこと」を明確にするということでもあります。「やらないこと」を決めたら、腹をくくり、やめる、捨てる、切る、という行動に出なければいけません。「やること」と「やらないこと」の両面から考えることが大切ですね。
  • このように、自分の中での最優先事項が明確になることによって、短期的・長期的を問わず、日頃の決断がやりやすくなるのです。

 

最後の4つ目は、WRAPのP、「Prepare to Be Wrong 誤りに備える」です。

Prepare to Be Wrong 誤りに備える

未来を「幅」として想定する

  • 未来の想定は難しいため、いくつかのシナリオを想定することが勧められています。良い結果になるシナリオもあれば、悲観的にそれを想定することも必要である、ということです。その「幅」を想定した上で、自分の取りうる決断がどこを狙って収まりそうかを考えることができれば、その結果に対して心づもりをできるというわけです。
  • この際、リスク回避のため、安全値を設定することも有効です。たとえば、エレベーターの設計は、想定重量の11倍にも耐えられるように組まれているそうです。なので、定員が乗って来たとしても、「ロープが切れて落ちないかな?」とドキドキする必要は無いということです。

チェックポイントを作る

  • ぼくたちは、一度決めたことに対して、振り返ってその成否をチェックするということが苦手です。そこで、チェックポイントを作ってあげます。たとえば、ある行動をとる決断をしてから半年後に、それがうまくいっているかどうかをチェックする。費やす投資額に上限を設け、狙った結果が出るまで次の投資は行わない。など。
  • その昔、フィルムカメラが主流の時代にデジタルカメラの技術が出始めた頃、当時のコダックが自分たちのとるべき戦略について議論をしていました。その結果、「デジタルカメラの技術進歩は遅い。そもそも、その画像を映し出すスクリーンの価格が高い。」などといった考えから、フィルムカメラを彼らの主要ビジネスとして継続させる決断を下したのです。実際、その後10年間以上、ビジネスは安泰でした。しかし、その後のチェックポイントを作ることを行っていなかったため、気付いたら技術革新が進み、今の状況になってしまっていたのです。

決断を下す、プロセスに労力をかける

  • これは特に、組織における決断において重要なことですが、プロセスに労力をかけましょう。それは、決断プロセスが誰かの独断のみによってなされるものではなく、フェアで公平でなければならないということです。
  • もちろん、多くの人を巻き込んで決断を下そうとすると、様々な意見や考えが入り乱れ、そこで決断を行うことといったら、並大抵のことではありません。全員と意見交換を行う労力も、甚大なものがあります。しかし、面白いリサーチがありまして、結果がどうであれ、自分がそのプロセスに関わっていると、納得度合い・満足度合いが高くなる、ということが分かっています。つまり、決断後の行動に、できるだけ多くの人を惹きつけるためには、そのプロセスを踏む時点で、メンバーを巻き込む必要があるということなのです。

 

まとめ:決定力を上げるポイント

決断には4つのポイントが重要ということでした。

Widen Your Options – 選択肢を広げる

Reality-Test Your Assumptions – 仮説の現実性を確かめる

Attain Distance Before Deciding – 決断の前に距離を置く

Prepare to Be Wrong – 誤りに備える

 

分かりやすく言い換えると、こういうことになります。

・できるだけ多くの選択肢を検討すること。

・いざ決断をしようというときには、それを疑ってかかること。

・そして、寝かせて考えること。

・さらには、その決断が間違える可能性も考慮に入れるべきということ。

 

あなたもぜひ、次の決断のタイミングでは、この4つのポイントを取り入れることを試してみてください。

それによって、失敗の確率が下がり、逆に成功の確率が高まることでしょう。