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キャリア

【転職者数の推移】『みんなどれくらい転職しているの?』を知りたい

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“転職活動を考えはじめましたが、まだ本腰が入っていません。そもそも、みんなはどれくらい転職をしているのでしょうか?私も本気で転職すべきかどうか、参考にしたいです。”

たしかに、みんながどれくらい転職しているのか、気になりますよね。

最近ではインターネットでも、転職をした人の話をよく目にするようになりました。

しかし実際に自分の周りで転職を経験した人の数が少ないと、転職の現実味を感じづらいものです。

ただ実際は、かなりの数の人が転職をしておりまして、その数は今後も増えていくことが予想されています。

本記事では転職者数の推移に加え、そこから考えられることも解説しますので、あなたの転職活動の参考にしてください。

 

本記事のポイント

・転職者数の推移

・今後も転職者数が増えると考えられる理由

・大転職時代においてあなたが考えるべきこと

 

ぼくはもともと日本で、年功序列の文化が色濃い財閥系企業に勤めていました。

大学を卒業して、周りの友人たちと同じように「新卒入社」として働きはじめたのですが、会社の中で上司や先輩たちを見渡すと、ほとんどが転職未経験の人たちばかり。

今では外資系企業で経営にたずさわっているぼくも、当時は世の中で転職がどれほど一般的か、想像すらつきませんでした。

近い将来に転職を計画していてもしていなくても、外の世界を知りたいという方に、本記事を読んでほしいと思います。

 

転職者数の推移

まず結論として、このグラフが日本における転職者数の推移になります。(*1)

日本の転職者数は2019年に過去最高

2002年から2019年まで18年間の推移を表したデータですが、転職者数はなんと、2019年に過去最高の351万人を記録しました。

2010年から大きく落ち込んでいることが見てとれますが、これは2009年前後のリーマンショックの影響によるものです。

当時は景気が落ち込んだことにより、会社都合という理由だけでなく、「今は転職するリスクをとることをやめておこう。」と考えた人たちが増えたのでしょう。

それでも不景気と言われた2010年の転職者数は283万人。それ以前のピークであった2007年の346万人にくらべて約82%と底堅く、転職者数がそこまで大きく減ることはありませんでした。

その後、景気回復と合わせて転職者数も回復していき、2019年に過去最高を記録したというわけです。

転職者比率は若年層を中心に増加傾向

そして、転職者数の推移に加えて、転職者比率の推移も紹介します。(*1)

転職者比率とは、全労働人口の中でどれほどの人が転職をしたか、その比率を示すものです。

青い線で示されている通り、労働人口「総数」における転職者比率は、2019年に5.2%でした。

約5%といいますと、1年の間に約20人に1人が転職をしていることになります。

あなたの職場の20人に1人、もしくは友達の20人に1人、そんな計算です。いかがでしょう、あなたの実感と合いますか?

そして一番上の赤い線は、25歳から34歳までの労働人口における転職比率です。

いわゆる20代から30代前半までは、2019年に7.8%と、転職比率が高いことが分かります。

7.8%とは、つまり約13人に1人です。もし今あなたが20代から30代でしたら、毎年、周りではこれだけ多くの方が転職を経験しているということです。

アメリカの転職市場は、より活発

ちなみに世界一の経済大国アメリカの転職市場は、近年の日本よりもさらに活発です。参考指標として紹介します。

ミレニアル世代の転職状況

ミレニアル世代とは1980年から1996年の間に生まれた人たちのことで、2020年時点で24歳から40歳までの人たちのことをいいます。

アメリカの大手調査会社・ギャラップ社によると、ミレニアル世代は1年間の間に21%もの人が転職しているとのこと。つまり、毎年5人に1人は転職をしているということです。(*2)

日本の20代から30代前半の転職率7.8%を考えると、その比率の大きさは比べものにならないですね。

アメリカ全労働人口の転職事情

そしてミレニアル世代だけでなく、アメリカ全労働人口を見ると、なんと平均して4.1年に1度、転職をしているという統計データがあります。(*3)

つまり、ある会社に入社して、仕事を覚え、成果を出して活躍できるようになったら、さらに次のチャレンジやステップアップを求めて転職するというサイクルが、4.1年ということです。

日本の文化から考えると信じられないことですが、アメリカでは日本よりも「会社に依存せず、自分自身でキャリアを築いていく」感覚が強く、このような短いサイクルで転職が繰り返されているのです。

 

今後も転職者数が増えると考えられる理由

日本でもここ最近のトレンドとして転職者数の増加が数字に現れていますが、ぼくは今後も転職者数が増えていくと考えています。

それは「アメリカと同じ状況になっていく」という意味ではなく、世の中全般がそのようなトレンドにあると思うのです。

人生100年時代は複数の働き方が求められる

「ライフシフト・人生100年時代」という本がベストセラーになりましたが、ぼくたちの寿命はどんどんと伸びています。

当然ながら、その長い人生の中では、ひとつの会社に入社して、そのままずっと働き続けるというスタイルは通用しなくなります。

これはもっともなことで、よく会社の寿命が30年といわれる中で、ぼくたちの寿命と働く期間が伸びていけば、会社の寿命の方が追いついていかなくなってしまうのです。

しかも、技術やテクノロージーが変化・発展するスピードがますます早まっているため、かつては30年といわれた会社の寿命が短くなってきています

すると、どんなに同じ会社で長く働き続けたいと考えていようと、会社そのものの寿命がきてしまえば、ぼくたちは転職せざるを得ません。

一部の会社では社会ニーズにこたえながら自らを変化・成長し続けることに成功していくでしょう。

しかし、そういった会社であっても、内情はどんどんと変化していますから、あなた自身にも早いスピードで変化することを求められ、次々に職務を変える必要が出てくるなど、いわば社内転職のようなものも必要となるでしょう。

しかもそのように成長を続ける会社には社外から転職してくる人が増えるでしょうから、やはり全体的な転職者数は増えることが考えられます。

自分らしい働き方を求める人が増える

人生100年時代では、働くことに対して、これまでよりもさらに前向きな考え方が増えることも期待できます。

それは、自分らしい働き方を求める人が増えてくるであろうということ。

会社のビジョンやバリューや、異動や出向の有無などから転職先を選ぶということも増えるでしょう。

また、これまでであれば、「ここ最近、仕事の内容がずっと変わらないなあ。一生、この会社で働き続けるのかぁ。」と無意識に考えながら会社に通い、同じような上司や同僚たちと働いていたこともあったと思います。

それに対して、今後は「この会社でスキルを身につけ、実績を上げることができて良かった!次のチャレンジや成長機会はどこにあるかな?」と自ら能動的に機会を探し求めることも増えてくるでしょう。

もちろんそれは同じ会社の中でも可能でしょうが、転職先に期待することも出てくるはずです。

さらに、子育てや介護といった家庭事情、そして人生を見つめ直す期間まで、さまざまなプライベート事情も影響してくるでしょう。

いずれにせよ、自分らしい働き方を求める人が増えていくことは間違いないと思います。

もちろん、雇用主である会社側にとっても、長年にわたって働いている従業員は大切ですが、能動的にキャリアを選んで生き生きと働いている従業員も、同じように大切です。

 

転職増加時代においてあなたが考えるべきこと

自分のキャリアに責任をもつ

転職をするしない以前に、当たり前ですが、自分のキャリアは自分で責任をもつことが大切です。

このブログを読んでくださっているあなたのように、自ら情報を取りにいくような能動的な姿勢も求められてきます。

過去には「会社が自分の職務内容や昇進・異動のタイミングを決めてくれる」という考え方が多かったかもしれませんが、この先それが通用しなくなることは、すでに説明した通りです。

しかしこれは悲観的に考えることではなく、明るく楽しい未来です。

自分らしい強みや個性を発揮し、社会に貢献できる働き方を追い求めていくことによって、働く人たちが生き生きとし、社会が活性化されます。

合わせて、会社側も今まで以上に転職者を受け入れる土壌を整えていくので、今後ますます、「自分のキャリアは会社が考えてくれる」から「自分のキャリアは自分自身で考える」という世の中にシフトしていくでしょう。

常に履歴書・職務経歴書をアップデートしよう

大転職時代に求められることは、個人としての強みや個性です。

そしてそれらを整理・言語化し、いつでも説明することができるようにならなくてはいけません。

そのためのツールが履歴書や職務経歴書ですが、「履歴書や職務経歴書に書けるスキルや経験を築けているか?」という視点も養いましょう。

そのような視点で自分自身の日々の働きぶりを振り返ると、自信がつきますし、さらなるチャレンジにも挑戦したくなるでしょう。

大転職時代には、もちろん働き口が増えるだけではなく、競争相手も増えます

自分の理想の働き方を手に入れるために、履歴書と職務経歴書をアップデートすることを通じて、新たなスキルや経験を身につけ続けていくことを意識していきましょう。

 

【まとめ】転職者数は2019年に過去最多、大転職時代の幕開け

転職者数の推移を振り返ると、2019年に過去最多を記録したことが分かりました。

2020年は新型コロナの影響で落ち込むことが予想されますが、それでも長期的に見ると、転職者数や転職比率はますます増え続けていくことが考えられます。

その大転職時代では、人生100年時代とよばれる新しい生き方・働き方が求められる中、合わせて転職をすることも今より求められることになるでしょう。

そしてそれは明るく前向きなことで、誰しもが自分の強みや個性を発揮し、自分らしい働き方を実現できる時代です。

常に履歴書や職務経歴書をアップデートしながら、自分のスキルや経験を増やし続けることもまた、成長を実感する明るい働き方となっていくでしょう。

 

参照データ

(*1) 総務省統計局, https://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/03roudou.html#hyo_9

(*2) ギャラップ社, https://www.gallup.com/workplace/231587/millennials-job-hopping-generation.aspx

(*3) アメリカ合衆国労働省労働統計局 Bureau of Labor Statistics, https://www.bls.gov/news.release/tenure.nr0.htm

 

 

「失敗しない転職活動のすすめ方」マニュアルの一覧はこちらからどうぞ。今すぐには転職を計画していない方も、いつか必要になったときに活用してください。

失敗しない転職活動のすすめ方

 

 

 

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ブログを引っ越しました。→https://presence-japan.com/blog/

現在、プレゼンスジャパン株式会社としてエグゼクティブコーチングを提供しています。

プロフィール
西原哲夫
西原哲夫
経営アドバイザー | エグゼクティブコーチ
慶應→住友電工→アメリカ駐在(25歳)→ノースカロライナ大MBA(30歳)→エマソン米国本社幹部候補(32歳)→日本エマソンGM(35歳)→ユーピーエス社長(39歳)→経営アドバイザー兼コーチ(今) | 2児の父親|アメリカ在住10年|表千家茶道学習者
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