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本レビュー『ライフシフト:100年時代の人生戦略』【もう読んだ?】

一つの職能・職業スキルが、人の寿命に比べて短くなっています。

そして、テクノロジーの進化によって、そのスピードがますます加速しています。

あなたは今の仕事やスキルだけで一生食べていけると考えていますか?

もしそう考えているとしたら、一度立ち止まって考え直す機会を持った方が良いでしょう。

現代のような、変化のスピードが早い時代に求められることは何なのか?

2012年に出版され、未来の働き方を論じて大ヒットとなった「ワークシフト」の著者が、新刊「ライフシフト:100年時代の人生戦略」を出版し、さらなる考察を示しています。

自分は長い人生を通じて、どのように生きていくべきか?

考えをめぐらすための良い土台になります。

本レビュー『ライフシフト:100年時代の人生戦略』

本の概要

人類の平均寿命が延びていることが、このライフシフトの考え方の根底にあります。

2007年に生まれた子どもたちの平均寿命が100歳を超えると言われているのです。

もちろんこれは、医療の進化のたまもの。

これまでを振り返ると、典型的な人生設計とは、教育を受け、学んだスキルをもちいて労働・蓄財し、引退後の余生を過ごすという、3段階によるものでありました。

しかしながら、機械化・AI化といった、テクノロジーの進化スピードの早まりによって、過去のロールモデルが通用しなくなっているというのです。

言い換えると、ひとりの人間の寿命の長さに比べて、ひとつのスキルが通用する年月が圧倒的に短くなっているということです。

ひとりの人間の寿命の長さに比べて、ひとつのスキルが通用する年月が圧倒的に短くなっている

つまり、ぼくたちは死ぬまでの間に、新しいスキルを手に入れ続けなければいけません。

なぜなら、寿命と労働期間が長くなるのに対し、テクノロジーの進化スピードが早まることによって、ひとつのスキルだけではすぐに食べていけなくなるからです。

 

そこで、これからの時代を生きる上で、3つの人生資産が必要となります。

(1) 生産性資産:所得を得るためのスキルや知識

(2) 活力資産:友人・家族関係を含む、肉体的・精神的な健康と幸福

(3) 変身資産:時代の変化に応じて自らを変え続けるための姿勢や人的ネットワーク。

さらに、つねに多様な選択肢を求めて、試行錯誤を繰り返すことが必要とされるわけです。

それには、若さや柔軟性、遊びと即興力、未知に飛び込む姿勢といった資質に加え、多様性に身を置く経験、実際に生産活動を行い、そこから学習する機会が欠かせません。

また、主体的に蓄財することや、余暇の時間を通じて自己投資・スキルアップを継続することも大切だといいます。

靴職人の話

たとえば、昔は、靴職人の家系に生まれたら、靴職人としての職能を学び、引き継いでいくことを期待されていました。

そのスキルはさらに子孫に伝えられ、その家系は何代にもわたって靴の製造のエキスパートとして食べていくことができました。

しかし現代においては、テクノロジーの進化により、靴の製造プロセスの大部分は機械によってとって変わられています。

一族が代々にわたって、靴職人として食いつないでいくことは昔に比べて難しくなっているのです。

それによって、靴職人の家庭に生まれた子供は、他の専門スキルを身につけることを期待されることがほとんどとなるわけです。

現代を生きるぼくたちに求められること

これは、靴の製造に限られたことではありません。

現代を生きるぼくたち、そしてこれから生まれてくる人たちは、一生の間にいくつものスキルを身につけることが求められています。

なぜなら、今は価値があるとされているスキルでも、テクノロジーの進化によって、その価値が色あせていく可能性があるからです。

寿命が伸びることは、言うまでもなく、とても喜ばしいことです。

ただ、ここ最近、時代の流れが早すぎて、従来の価値観から抜けきれないでいると困惑することが増えているようにも感じます。

時代の流れにあらがうことなく、長くなった寿命の中で、多くのスキルや資産を身につけ続ける。

その「多様性が許される社会・時代」を積極的に楽しんでいくことが大事であると考えさせられる一冊です。

 

マンガが読みやすくて良い感じです。