英語プレゼンテーションの重要ポイント3点。【アメリカMBA流】
“こんど英語でプレゼンテーションをする必要があるのですが、不安でたまりません。英語での言い回し以前に、そもそも何を準備したら良いの?”
こういった質問に答えます。
英語でプレゼンテーションをするとなると、大事な社内打ち合わせや、お客さまとの商談などが考えられますね。
絶対に失敗できない!と考えれば考えるほど、不安で心配になってくると思います。
今の時代は、ネットで調べればすぐに、かっこいい英語の言い回しなんかも見つかりますが、英語プレゼンテーションではもっと大切なことがあります。
それは、自分の伝えたいことが、相手にしっかりと伝わること。
当たり前ですが、このためには、内容の構成、使うツール、そして立ち居振る舞いが大切です
本記事のポイント
・英語プレゼンに必要な3点は、内容の構成、使うツール、そして立ち居振る舞い
・言いたいことが相手に効果的に伝わる
・アメリカMBAで教えている手法で、世界中で使用可能
本記事の内容は、ぼくがアメリカMBAで学び、実際に仕事で使ってきたものです。
アメリカ人はもちろん、世界中から来たクラスメートたちも一緒に学び使っているものですので、参考にしてみてください。
英語プレゼンテーションの重要ポイント3点。アメリカMBAで教えていること。
自分の伝えたいことを相手にしっかりと伝えるためには、内容の構成、使うツール、そして立ち居振る舞いが大切です
1.内容構成
基本的なポイント
- 難しい言葉は使わず、誰もが分かる簡単な言葉を使うこと。特に、業界特有の専門用語や社内のみで通用する省略言葉は極力避けること。難しい言葉を並べると如何にも頭が良さそうな印象を与えられそうですが、実際は理解しにくい内容になるだけであり、かえって逆効果となります。
- プレゼンテーションの目的を明確にすること。聴衆に何かを知ってもらうことを目的としているのか?はたまた、何か行動してもらうことを目的にしているのか?それを明らかにしないと、聴衆はヤキモキしてしまいますね。
- 聴衆を知ること。彼ら彼女らは、どの程度の事前知識を持っているのか?どのような内容を期待しているのか?それに合わせた内容にしないと理解してもらうことが困難となります。
- (特に英語の場合)言いたいことはハッキリと言う。そうでないと、言いたいことが伝わりにくくなってします。
内容構成に使えるフレームワーク
内容構成に使えるフレームワークとして、PIPC・Points・PINの3つを使いましょう。
この3つを順番に使います。
まず、1つ目はPIPC。
ピプシーと読みますので、炭酸飲料のペプシみたいですね。これはプレゼンテーション冒頭で使うテクニックであり、いわゆるイントロのことです。
- Purpose (目的):はじめにプレゼンテーションの目的をハッキリと伝えます。
- Importance (重要性):なぜ、この情報が重要であるかを説明します。そうすることで、プレゼンテーションの重要性を聴衆に理解してもらうことが出来ます。
- Preview (要約):これから話すことの要約を説明し、プレゼンテーションの全体像を聴衆に把握してもらいます。
- Clarification (前提の整理):プレゼンテーションを聞きやすくする為の前提条件や予備知識が必要ならば、それをクリアにしておきます。
例:(Purpose)今日はハイブリッド車の良さについて話します。これによって、皆さんにハイブリッド車の良さを理解してもらい、是非、購入を検討して欲しいと思います。(Importance)ハイブリッド車を所有するれば、ガソリン代を大幅に節約することが出来ます。(Preview)これから、如何にハイブリッド車が経済的かという点に加え、環境にも大変優しい車であることを説明していきます。(Clarification)尚、ハイブリッド車とは、ガソリンエンジンと蓄電池とを併用して走るものです。
冒頭でこのように話せば、「ああ、今日はハイブリッド車の購入を勧められていて、なんでハイブリッド車がそんなにオススメなのかを説明されるんだな」と聴衆は理解してくれます。こうやって聴衆の聴く姿勢を導くわけです。
続いて、2つ目はPointsです。
Pointsとは読んで字のごとく、ポイント、論点のことです。
- 基本的に3点でまとめると良いでしょう。冒頭でプレゼンテーションの目的を説明しますが、それに対して具体例やロジックを用いて、3つの論点からサポートするのです。上記ハイブリッド車の例でいけば、「ハイブリッド車は良い。理由は3つある。1点目に、経済的で財布に優しい。+具体例やロジック。 2点目に、石油の消費を抑えるため環境に優しい。+具体例やロジック。 3点目に、社会的にも資源節約の模範的リーダーシップを示せる。+具体例やロジック。」といった具合です。
- この際、ポイントからポイントへの移行をなめらかにすることを意識すると、聴衆は聴きやすくなります。例えば、「ここまでハイブリッド車の経済的なメリットを説明して来ましたが、メリットは他にも有ります。それは、、、」と一言加えてあげるだけで、聴衆は「ああ、今のポイントが1点目で、次は違うポイントを説明するんだな。」と受け止め、しっかりと流れに付いて来てくれます。
最後の3つ目はPINです。
ピンと呼びますが、Purpose・Importance・Next Stepの頭文字からとったものです。これがプレゼンテーションのまとめに当たります。
- Purpose (目的):冒頭で説明したプレゼンテーションの目的を繰り返すことで、聴衆の頭の中にメッセージを強く残します。
- Importance (重要性):なぜこのメッセージがそれほど重要なのか、その重要性を繰り返します。
- Next Step (次のステップ):最後に次のステップを提示してあげることで、聴衆をリードしてあげます。
尚、次の例のようにPINの順番を変えても問題有りません。
例:(Importance)ここまで説明したように、ハイブリッド車は経済面・環境面・社会面の3点から大きなメリットが有ります。(Purpose)是非、購入をご検討頂ければと思います。(Next Step)ご購入を決断される前にまずは試しに運転して頂ければと思いますので、我々の販売ディーラーへお立ち寄り下さい。
ここまで、如何でしょうか?そこまで複雑なフレームワークではないですので、使えそうではないでしょうか?
これら3つを順番に話すだけで、プレゼンテーションは出来上がります。
2.ツール
できるだけ視覚にうったえるツールを使いましょう。
なぜなら、ただ口頭でスピーチをするだけよりも、何か視覚にうったえるものを使うと効果的だからです。
文字ばかりを追いかけるのも大変ですしね。写真や表・グラフを載せられる点で、パワーポイントのようなプレゼンテーションソフトがとても便利です。
- パワーポイントを使用する際、表記方法に統一性を持たせましょう。あるスライドは文字が大きかったのに、他のスライドでは文字が小さいと、途端に読みにくくなります。文字フォントや色使いに関しても統一性が大事ですよね。
- スライドのレイアウトでは、Z型とF型を意識することが大切です。Z型とは、聴衆がスライドを見る時、視点は左上から右上に移動し、次に一つ下の段の左から右へ移動していくという風に、Zという文字のような軌跡を辿ることを意味します。本を読む時の要領ですね。またF型では、視点がいつも左側から始まって右側に移っていくものの、読んでいる途中から内容を把握して来ますので、下の方へ視点が下がるにつれて段々と右側に視点を移すことをしなくなる、というもの。よって、読む箇所はFという文字のようになります。つまり、大事な情報は右下には書かず、いつも左上に書いておくと効果的となります。
- 表・グラフを使用する際、3Dは避けて2Dのものを使いましょう。3Dは格好良く見えますが、傾きによって見え方が変わってくるので、シンプルに2Dを使うことが無難という意味です。
もっと色々と工夫をして格好良く見せることも出来ますが、まずはシンプルに読みやすくしよう!という点が、ここでの大切なメッセージです。
3.立ち居振る舞い
立ち居振る舞いについても重要です。
実は心理学的な部分が大きく影響するもので、次の要素を意識すると効果的です。
プレゼンテーション前
自信を持つこと。プレゼンテーション前にあがってしまうような場合は、「自分は十分な準備をして来た。自分は完璧だ。」と言い聞かせ、自信満々な気持ちを作り出しましょう。
深呼吸をしたり、胸を開いて堂々としたポーズを取ることも有効です。
自信が有ると自信が有るような姿勢になるものですが、逆に、自信が有るような姿勢を取っていると、気付けば本当に自信が有るように感じる、という効果も有るそうです。
プレゼンテーション中
余計なことを考えず、プレゼンテーションに集中しましょう。
また、自分は輝いている、聴衆は自分を良いイメージを持って見てくれている、と言い聞かせると良いです。
聴衆の中に、自分の話しに興味を持ってウンウンと頷いてくれている人を探し出し、その人に語りかけることも手です。
すると、自分の気持ちも益々のって来ますので。
まとめ:英語プレゼンテーションの重要ポイント3点。【アメリカMBA流】
英語でプレゼンテーションを行う際、悩んだら、内容の構成、使うツール、そして立ち居振る舞いの3点に立ち返るようにしましょう。
この3つが出来ていれば、ほとんど失敗をすることがなくなります。
なぜなら、これら3点が出来ていると、自分の伝えたいことが、相手にしっかりと伝わるようになるからです。
実はこれは、日本語でプレゼンテーションを行う時にも使えるものです。
話す内容を作ったら、あとはひたすら練習するのみ!必ず成功します。