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プロコメディアンからの学び5選【MBAで学んだ即興ビジネススキル】

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こんにちは、てつです。

日々、グローバルビジネスに携わっていると、次々と新しいことに直面し、決断を実行を繰り返していく必要性に迫られます。

緊張なんて感じている暇さえなく、リーダーシップを発揮していくことが求められることが多々あります。

ぼくが通ったMBAビジネススクールでは、リーダーシップ教育を売りにしていました。

様々なプログラムや授業が用意されているのですが、その中のひとつがとてもユニークだったので、紹介します。

授業の名前は、「Improvisation」。インプロビゼーションと読みまして、「即興」を意味します。

その名の通り、「型にはまらず、自由に、思うままに、作り上げること」を教えてくれました。それがリーダーシップ力の向上に役に立つのです。

授業に参加するにあたり、宿題はありません。テストもありません。

やったことは、下記の面白いエクササイズと遊び、即興コメディの観劇、そして最後に「この授業を通じて何を感じたか?」をレポートにまとめて提出することだけです。

その授業風景を共有させていただきます。

プロコメディアンに学んだポイント

1. 自分らしくあることが大事

2. 目の前のことに集中する

3. 身体の姿勢に気をつける

4. 行動しながら学ぶ

5. 突き抜ける

一風変わった、このMBA授業。あなたも同じクラスにいることを想像しながら読んでみてください。

 

即興ビジネススキルの練習方法【MBAのリアル授業】

「あいさつ」

授業のはじめに必ずみんなで輪になって、自分の名前を言い、何かひとことを言います。

ここで、「何かひとことって、どんなことですか?」とは聞きません。

何でも良いのです。

自分で決めるのです。

「長さはどれくらい?」

いやいや、それも自分で決めます。

即興でどうぞ。

「へんてこエクササイズ」

あいさつが終わると、さまざまな「へんてこエクササイズ」をしました。

二人組みになって、相手の動きをそっくりに真似したり、生徒と先生全員で、教室の中をひたすら歩き回ったりしました。

ぶつかろうが、避けようが、ひたすら歩き回り続けるのです。

「時計回り?反時計回り?何分間?」

そんなこと、気にしません

二人組みで相手の動きを真似るとき、何をやってもかまいません。

オシリをかいてもいいですし、変な顔をしながら奇声を発してもいいのです。

自分は相手の動きをよく見て、そっくり同じことをするだけです。

はじめは恥ずかしがっている学生たちも、徐々に慣れていき、ただただ相手の動きに集中するようになります。

「歴史上の偉人になって、記者会見を受ける」

生徒の中で、誰か一人、ボランティアとして歴史上の偉人になることを求められます。

手を挙げた生徒は、教室の外に出て、その間に他の生徒たちが一人、歴史上の偉人を選びます。

外に出ていた生徒が教室に呼び戻されると、クラスメートたちがずらっと取り囲む真ん中にある椅子に導かれます。

そして、記者会見が始まるのです。その偉人が誰か、分かるまで。

ぼくも一度、歴史上の偉人になって、記者会見を受けました。

教室に戻り、椅子に座ると質問が飛んできました。

記者「あの時、ずいぶんと勇気ある行動に見えましたが、胸の内はどのような心境だったのですか?」

ぼく「ああ、たしかに緊張したけれども、ぼくがやらないと歴史は変わらないと思い、使命感を感じたんだ。」

記者「あなたはもともと、ぜんぜん違うキャリアを歩んでいましたが、なぜそのような行動に出ようと思ったのですか?」

ぼく「たしかに、もともとのキャリアを捨てることには勇気が必要だったし、反対も受けた。それでも、後になって後悔だけはしたくなかったんだよ。」

記者「世界を変えた今、どのような気持ちですか?」

ぼく「これまでも、これからも、やるべきことをやり続けるまでだ。」

このような質問が続き、徐々にその偉人のイメージが浮かんでくるのです。

そして、

記者「かの大国イギリスに対して、敵意は残っていますか?」

なんて質問が来た時に、ピンと来るのです。

そう、ぼくはガンジー!!

大当たりでした。

ゲームをしている間、学生たちは即興で記者になりきって質問を投げかけてきますし、ぼくも即興で偉人になりきって受け答えをするのです。

ただそれだけです。

「即興コメディの観劇」

生まれてはじめて即興コメディを観劇しましたが、人間って、ここまでできるものかと驚きました。

舞台に立っているのはもちろんプロたちで、「ちょっと笑ってごまかす」なんてこともしません。

誰かが何かをやり始めたら、周りの人たちがそこに加わり、何かを言ったりやったりしながら、どんどんとストーリーができていきます

そうやって、出演者も観客も、誰もが想像すらしない展開になる様子を見ていると、感動が生まれ要所要所で拍手喝采が生まれます。

 

プロコメディアンからの学び5選

この授業を通じて、数々の学びを得ましたが、そのトップ5を紹介します。

これらはぼく自身の学びであり、自分に対して決めたことです。

学び1:自分らしくあるということ

毎回の授業のはじめに自己紹介をする際、好きな本や休日の過ごし方など、決まった型もなく、あてもなく、話をしました。

その中で、ポイントは2つ。

ひとつは、「ぼくは自由に何だって話していいんだ」と気づいたこと。

いつも、話す内容や話し方を気にしながら生きてきたかもしれない。

他人が求めているであろうことばかりに気をもみ、期待に沿って話すことを意識してきました。

でも、そんなことはしなくていいことに気がついたのです。

ぼくの意見や考えは、ぼくだけのもの。

この世でたったひとつだけのもの。そこに正しいも間違っているも、無い。

もうひとつの学びは、みんなもまた、それぞれ個性があり、ユニークであるということ。

そしてそれを共有することの素晴らしさに気づけたこと。

誰か他人から期待されていることを話すときは、みんな同じような話ばかりします。

でも、決まった型も期待も何も無いところでは、みんなが話してくれるストーリーは、本当に多様で、これまでに聞いたことの無い内容ばかりで、実に面白かったのです。

今後、チームで働くとき、チームメンバーたちに問いかけたい。

「みんなはどんなことを大事にしているの?どんなことが好きなの?自分はね・・・。」

こうすることによって、様々なアイディアが生まれるだろうし、何よりも、自分を含め、誰も窮屈な思いをしなくて済むようになると考えます。

学び2:目の前のことに集中する

へんてこエクササイズでパートナーの動きを真似る時、全神経を集中して相手の全身をじっと見ている自分に気がつきました。

集中しないと、わずかな動きを見逃してしまうからです。

しっかりと集中していると、相手がどんなトリックを使ってきても、すべて真似しきることができました。

働いている時でも遊んでいる時でも、ぼくの頭の中にはいろんな煩悩が浮かんでは消え、そしてまた浮かんできます。

それらに気を取られていると、仕事は余計に時間がかかるし、遊びからも十分な満足感を得られません。

これからは集中することに決めました。

自分の行動に集中します。

誰かと話をしている時も、その人が何を言っているのか、しっかり集中して聞くことにします。

ぼくが真剣に話を聞いていることが伝わるだろうし、実りあるコミュニケーションとなり、お互いのことをよく分かり合うことができることでしょう。

学び3:身体の姿勢に気をつける

自分の身体がまっすぐになっていない時、自分の心もまっすぐになっていないことに気付きました。

自分の身体が揺れている時、自分の心も揺れているのです。

相手の目を見たら分かります。

自分の身体や心がまっすぐでない時、相手が自分のことをまっすぐに見ていないということを。

まっすぐに見て欲しかったら、自分がまっすぐになることが必要だと学びました。

学び4:行動しながら学ぶ

行動し、経験することだけが、ぼくたちに学びの機会を与えてくれます。

行動しなければ、結果は出ないし、学びもありません。

だから、行動して、行動して、行動することが大切。

でも、何か新しいことをしようとするとき、恐怖を感じます。

失敗することを恐れている自分に気がつきます。

一歩踏み出すには勇気が必要だと考えます。

だけれども、本当のところは、勇気なんて要りません。

なぜなら、怖さなんて、いちいち気にしなくて良いことに気がついたからです。

なぜ、怖さを感じるのかは分かりません。

でもその感情は別に自分の行動を邪魔しているわけではないことにも気がつきました。

だから、放っておけばいいだけです。

あとは、行動するだけ。

行動すれば、学びが生まれます。

それを繰り返せば、成長が待っています。

だからシンプルに、行動する。

学び5:突き抜ける -「そこそこ良い」なんてもう要らない

へんてこエクササイズの中で、「思いっきり、情熱的な自分を表現して!」と求められた時、恥ずかしかったから、「常識的な水準で、このくらい情熱的に振る舞えば、それらしく見えるだろう」と考え、その通りに振る舞いました。

「そこそこ情熱的」だったはず。

でも、後になって、後悔しました。

「自分は、もっともっと、情熱的に振る舞えた。なぜ、いつも他人の期待水準ばかり気にしているんだろう。なぜ、そこそこのレベルで止めちゃうんだ。自分の内から出てくるものを、そのまま表現すれば良いだけなのに。」と。

もう一回できるなら、もっと大きな声で叫びたいし、もっと大きく身体を動かして表現をしたい。

自分の内から出てくるものを、そっくりそのまま、外に出してあげたい。

まとめ:即興劇の授業で学んだリーダーシップ

こうして改めて、この授業からの学びを見直すと、いろいろな気づきを得ることができます。

・自分は自分らしく、相手は相手らしく。人の考えは、その人にしか生み出せない、貴重なものだから。隠していたら、もったいない。

・目の前のこと、目の前の人に集中する。余計なことは考えなくていい。誰かと会話をしているなら、その会話に集中する。

・身体の姿勢に気をつけると、自分も相手も、話の内容に集中できる。

・行動あるのみ。怖さは放っておけばいい。わざわざ自分のことを邪魔しないから。そこにいるだけ。

・自分の内から出てくるものに素直になる。評価基準なんてものは無いし、誰にも評価もされない。自分のすべてをありのままに受け止めるだけ。

これらは、自分自身と静かに対話をして初めて、気づけるものであることを、今また改めて感じています。

「即興」というのはあくまで、自分らしさを取り戻させてくれる、気づきを得るための手段だったのです。

Good luck!

アメリカのトップMBAを取得し、卒業後にアメリカ企業本社の幹部候補生として採用されたノウハウを紹介しています。

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ブログを引っ越しました。→https://presence-japan.com/blog/

現在、プレゼンスジャパン株式会社としてエグゼクティブコーチングを提供しています。

プロフィール
西原哲夫
西原哲夫
経営アドバイザー | エグゼクティブコーチ
慶應→住友電工→アメリカ駐在(25歳)→ノースカロライナ大MBA(30歳)→エマソン米国本社幹部候補(32歳)→日本エマソンGM(35歳)→ユーピーエス社長(39歳)→経営アドバイザー兼コーチ(今) | 2児の父親|アメリカ在住10年|表千家茶道学習者
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