【男性側の経験談】新生児を迎えたパパの気持ちと、育児取り組み実例
“はじめて赤ちゃんを迎える世の中のパパたちは、どのような気持ちでいるのでしょうか?また、新生児の育児には、どこまで取り組んでいますか?仕事もある中で、みんなどうしているか知りたいです。”
このような疑問をもっているということは、もしかしたらすでに、ママとパパとの間で育児についてすれ違いが生まれてしまっているのかもしれません。
新生児を家に迎えたばかりの頃は、上へ下への大騒ぎ。
朝から晩まで赤ちゃんのお世話で、寝る暇もなく、ママもパパも大変な思いをする時期です。
今の時代は「女だから」とか「男だから」なんてステレオタイプは時代遅れ。
しかしそれでも、女性の方が赤ちゃんのお世話をする時間が長く、逆に男性の方が仕事をしている時間が長い家庭がほとんどだと思います。
その時、「仕事の時間を減らして、パパにもっと育児にたずさわってほしい。」とか「パパはそもそも育児に対して何を考えているのか?」と考えている人も多いと思います。
本記事では、ぼく自身のケースを参考として、新生児を迎えた時のパパの気持ちと、実際にどのように育児に取り組んでいたかを紹介します。
本記事のポイント
・新生児を迎えたパパの気持ち
・新生児育児への取り組み実例紹介
・パパのモチベーションを上げるポイント
ぼくは育児のプロでもなんでもなく、あなたと同じように育児に奮闘する一人です。
ようやく赤ちゃんが生まれてきてくれた喜びも束の間、育児の大変さに右往左往する毎日です。
その様子を伝えることで、あなたがパートナーと前向きな話し合いをするきっかけになれれば、うれしいです。
新生児を迎えたパパの気持ち
新生児とは、生まれてから4週目までを言うそうですが、病院を退院して家に帰ってきたときは、もう本当に、その小ささにビックリしました。
か細くて、弱々しくて、今にも壊れてしまいそうな新生児を前にした時、今後の生活が楽しみである一方で、「あぁ、これからどうなっていくんだろう?」という不安な気持ちにもなったものです。
奥さんだけ遠くにいったような不安
出産をするまでぼくたち夫婦の関係は、どちらかというとぼくが奥さんをリードする方でした。
家族のことでも自分たちのことでも、決断が必要になると、ぼくが決めていました。
奥さんに悩みがあれば、しっかりと聞いてサポートしてあげていたものです。
妊娠中のつわりもひどく、いつも弱音を吐いていた奥さん。
ところが、です。
出産をして赤ちゃんと一緒に家に帰ってきた途端に、なにやら立派な母親の顔をしています。
入院中に学んできた授乳やゲップ出し、そしてオムツ替えから沐浴まで、ぎこちない手つきながらも責任感あふれる様子で次々とこなしていきます。
ぼくの方はというと、何をどうしてよいか分かりません。
するとなんだか、自分の無力感とともに、奥さんだけ遠くに行ってしまい、自分だけが取り残されたような不安な気持ちになりました。
不思議と自信が無くなっていったのです。
自分にはおっぱいがあげられない不公平感
加えて自信を無くすきっかけとなったのは、男である自分にはおっぱいをあげることができないということ。
新生児の赤ちゃんは、意思表示ができないので、泣いていても、それがミルクなのかオムツなのか、それとも他のことか、よく分かりません。
でもほとんどの場合、最終的にはおっぱいをくわえさせると落ち着きます。
赤ちゃんが泣き出した時、奥さんと一緒にあれやこれやとやってみるのですが、最後は奥さんが赤ちゃんを抱き抱え、おっぱいをあげて落ち着くというパターンがほとんどでした。
するとぼくは毎回、「自分にはおっぱいがあげられなくて貢献ができない。これは不公平だ。」と感じ、落ち込みました。
奥さんからあれこれ言われることへの不満
さらに、男はどうしても、女性に比べて赤ちゃんの求めに対するアンテナ感度が低いようです。
ある時、赤ちゃんにミルクをあげている奥さんから、「ちょっとあれとって。」と頼まれたのですが、「仕事のメール返信をしているところだから、1分待って!」と返事をしました。
すると奥さんからは、「お願いしたら、今すぐにやってほしいの!」と怒られました。
なぜそれくらいのことでイライラしているのか理解ができないし、そもそも赤ちゃんが何かを求めている時、それがどれくらい緊急なのか、分かりません。
おそらく、そういった感受性が女性には高く、男性には低いのでしょう。
自分には体感として分からないことを奥さんからあれこれ言われると、自分が一方的に責められているようで、これまた落ち込みました。
新生児育児への取り組み実例紹介
このように、我が子を迎えてうれしい反面、いざ育児をはじめると、奥さんに比べて自分の方が無力であることを突きつけられ、何度も落ち込みました。
とはいえ、我が子である新生児を前にすると、自分ができることを愚直にやっていくしかありません。
一生懸命にやっていると慣れてきますし、それぞれの工程のポイントもつかめてきます。
おっぱいの後のゲップ出し
おっぱいをあげるのは奥さんですが、ミルクを飲んだ後のゲップ出しをパパであるぼくが担当します。
おっぱいからゲップ出しを連続してやることがほとんどでしょうが、少しでも奥さんを休ませるために、ゲップ出しはぼくが引き受けます。
ゲップがお腹から胸につっかえていて出てこないと、赤ちゃんは苦しそうにします。
何回もやるうちのコツがつかめてくるのですが、ポイントは赤ちゃんの身体の角度です。
やはりゲップは空気ですので、上へ上へと上がってこようとします。
ですから、赤ちゃんの上体を垂直に立てると、ゲップが出てきやすくなります。
座った体制でもよいですし、抱き抱えた状態でも大丈夫です。
背中を軽くトントンと叩いてあげたり、上下にさすってあげたりすると、「げふ〜っ」と出てきてすっきりします。
哺乳瓶からミルクをあげる
奥さんの胸を放っておくとミルクで張ってしまいますので、頻繁に赤ちゃんに吸ってもらう必要があります。
しかし、奥さんが疲れていたり、おっぱいが上手に出なかったりしたときは、哺乳瓶からミルクをあげました。
その時のポイントは、ミルクの温度です。
粉ミルクをお湯で溶かしたものであれ、搾乳したものを適温にしたものであれ、人肌の温度にする必要があります。
熱いものを飲ませて赤ちゃんの身体の中に火傷をおわせるようなことは、絶対に避けなければいけません。
ただ、毎回、温度計を使って確認することは非現実的です。
夜中の真っ暗な中では温度計の文字だって読むことができません。
そこで、奥さんのお母さんから教えてもらったコツは、温めた哺乳瓶を自分の首筋に当てて温度を確認すること。
首の皮は薄いので、熱すぎても冷たすぎても、すぐに分かります。
ちょうど自分の身体の温度と同じくらいで、首に何も感じないくらいの時が適温です。
沐浴で身体を洗う
新生児の育児の中で、ぼくが一番楽しんだものが、沐浴で赤ちゃんの身体を洗うことです。
他の家庭の赤ちゃんのことは分かりませんが、我が家の赤ちゃんは沐浴が大好きでした。
お湯につからせた途端に、両足をピーンと伸ばし、くちびるをとがらせ、ひゅ〜という表情をしながら楽しむのです。
さらに頭を洗ってあげると、本当に気持ち良さそうな顔をするので、こっちまで癒されました。
ただこの沐浴、我が家は台所の流しに簡易浴槽を設置して行っていたのですが、中腰の姿勢を続けていると腰が痛くなってきます。
さらに、赤ちゃんをかかえている腕も痛くなってきて、最初の頃は苦労しました。
ところが台所の流しの前に椅子を置いて、腕の角度を楽な状態にすると、身体の痛みが飛んでいきました。
ポイントは、腕と腰の角度ですので、椅子に座るなど工夫をしましょう。
オムツ替え
オムツ替えも次から次へと毎日必要となるものです。
今のオムツは、前面にしかけがついていて、オシッコやウンチをすると、黄色の線が青くなって、替えるべきタイミングを知らせてくれます。
何回もやっていると慣れてくるのですが、たまにオムツを変えている途中でさらにオシッコをすることがあります。
我が家の赤ちゃんは男の子なので、オシッコが周囲に飛び散り、大変なことになります。
そこで、オムツを開けたら、オシッコが出てくるところにカバーをするようになりました。
専用の柔らかい布が売っているようですが、おしりふきを一枚乗せておけば、それで十分です。
オシッコカバーをすることが、オムツ替えのポイントです。
ママのマッサージ
新生児の世話だけでなく、ママをサポートすることも大切です。
おっぱいをあげるだけでも、ママは大変な思いをしています。
特に出産直後は、大事故にあったようなダメージが身体に残っていますから、いたわってあげましょう。
最初はマッサージをしてあげようと、筋肉痛をとるようにもみほぐしてあげたのですが、奥さんは逆に痛がりました。
ですから、もむのではなく、さするようにしてあげたら、喜んでくれました。
出産直後は一週間の休みを取得
新生児の時が1番のチャレンジですので、出産直後は1週間の休みをとりました。
そこで育児の大変さを理解したので、その後も平日夜、そして週末は、ほとんど育児につきっきりです。
家にいるときはずっと赤ちゃんの世話をしていますので、自然と慣れてきて、気づけば最初の頃に感じた不安や不満はなくなっていました。
奥さんと自分とを比べるのではなく、ひたすら赤ちゃんに向き合い、自分にできることをやり続けることが大切だと学びました。
量や回数が大事ですね。
パパのモチベーションを上げるポイント
このように、ママと違ってパパは、最初からスムーズに育児に入っていけるものではありません。
ママとパパとの力量の差を感じて不安になってしまったり、無力感に落ち込んでしまったりします。
おそらくこれは脳や身体の仕組みの違いではないかと思うのですが、いずれにせよ、パパの育児に対するモチベーションを上げてあげることが大切です。
とはいえ、パパだけを特別扱いする必要はありません。
自分がやって欲しいことを、お互いにやり合うことが大切です。
そして、いらぬ誤解が生まれないよう、お互いにしっかりと話し合いましょう。
よく話し合う
新生児の育児は、ママにとってもパパにとっても、不安で難しいものです。
お互いにとって分からないことだらけですので、よく話し合いましょう。
話していると、育児の大変さだけでなく、家族の生活を支える仕事の重要性にも話が及ぶはずです。
そういう時に、家族のための育児、家族のための仕事、という観点で話し合えば、誤解は生まれないはず。
パパはママから一方的にあれこれ指示されると落ち込みますが、お互いに話し合った上で、納得感をもつことができれば、前向きに育児に向き合うことができます。
お互いにありがとうと言い合う
慣れた間柄だと、ついつい忘れがちになりますが、ママもパパも、二人でひとつです。
お互いに家族のために育児や仕事をしていますので、お互いに言葉に出して「ありがとう」を伝え合いましょう。
ママだけでなくパパも、ありがとうと言われるとうれしくなります。
イライラしそうになってもガマンする
どうしてわかってくれないんだろうとイライラする時も出てくるかもしれません。
しかしそんな時も、グッとこらえましょう。
必要なことはしっかり話し合うべきですが、怒るなど、感情的になることは避けるようにしましょう。
そうすれば、パパが落ち込むことは減ります。
両親や兄弟姉妹のサポートをもらう
パパのモチベーションを下げさせない予防措置として、お互いの両親や兄弟姉妹からサポートをしてもらいましょう。
ママとパパの二人だけで育児をしていると、どうしても息がつまります。
家族みんなで子育てをすることができれば、負担が分散されるので、パパの疲れも減るでしょう。
お互いに休む機会をとる
そして最後は、ママもパパも、できるだけ休む機会をとると良いでしょう。
たしかに赤ちゃんは四六時中、お世話を求めてきます。
しかし、それにずっと付き合っていると、親の方が参ってしまいます。
ですからママとパパの二人で話し合って、今日はママが休む日、明日はパパが休み日など、お互いに休む機会を設けると良いでしょう。
【まとめ】新生児を迎えたパパの気持ちと、育児取り組み実例
このように、新生児を迎えたパパの気持ちは、不安や無力感でいっぱいになりがちです。
そんな時、ママとパパとでしっかりと話し合いつつ、パパにもできるだけ多く、育児にたずさわってもらいましょう。
パパの不安感や無力感は、積極的に育児に取り組むことでしか、乗り越えることはできません。
おっぱいはママにしかできないことですが、他のことであればすべてパパにもできます。
ぼくもいろいろと失敗して上手くいかないことだらけですが、これからも育児を楽しんでいきます。