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内向的なぼくたちへ (その4) :内向的な性格は生まれつきのもので、上手に付き合えば輝いてくれる

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内向的な性格は生まれつきのもの

人間の性格は生まれ持ったものとも言われるし、育った環境によるものとも言われます。ぼくの内向的な性格はどうやって出来上がったのでしょうか?その解明に貢献すべく、ハーバード大学のKagan教授によって、1989年からあるプロジェクトが進められてきました。それは、生後4ヶ月の赤ん坊を集め、その後の成長とともに性格の変化を追いかけるというもの。1989年当時にそれらの赤ん坊に対しておもちゃを見せたり人の声を聞かせたりすると、それぞれ異なる反応を示しました。両手両足を大きく伸ばして反応する子もいれば、無関心のまままったく反応しない子もいました。反応が大きいグループはまるで外交的で社交的であり、反応が小さいグループはシャイで内向的な性格を持っているようでした。

しかしその後、2歳、4歳、7歳と、成長の過程とともに性格形成の変遷が記録されていったのですが、大方の予想と反し、反応が大きいグループの子供たちこそがシャイで内向的な性格を表すようになり、反応が小さいグループの子供たちが外交的で社交的な性格を表すようになったのです。

実は人間の脳の中にある、扁桃体という部分がこれに大きく関わっていることが分かります。大脳辺縁系の奥の方にあるこの扁桃体は、ネズミなどの動物にも見られるもので、人間が古く昔から持っている機能であり、食欲や恐怖など、衝動や恐怖を感じつかさどるものです。何か恐怖などの刺激を感じると、この扁桃体が敏感に反応するようにできているのです。そして、被験者である子供たちのこの扁桃体の反応具合を追いかけていくうちに、4歳時点で大きな反応を示し、成長して内向的になった子供たちは、この扁桃体がとても反応しやすいことが分かりました。逆に、4歳時点での反応が小さく、成長してから外交的になった子供たちの扁桃体は、内向的な子供たちの扁桃体に比べて反応が薄いことが分かったのです。つまり、性格が内向的であるか外交的であるかということは、この扁桃体の反応のしやすさによって左右されているということです。

 

内向的であることの活かし方

このように、内向的であることは扁桃体によって左右されており、それは生まれつきのものなので、もう受け入れるしかありません。となると、どうにかして良い方向に活用する方法を考えるしかありません。

まず、内向的であるということは、それだけ自分の頭の中でじっくりと物事を考える性向を持っているということであり、アーティストや作家、科学者や思想家などとして活躍できるような素養を持っているとのこと。そしてもちろん、目標達成に向けてまっすぐにひた走るビジネスリーダーになることだって可能です。

逆に、注意しなければいけない点もあります。内向的な人には共感してもらえると思いますが、ぼくたちは感情豊かでありながら、とても繊細な性格も持ち合わせています。それゆえに、細かなことですぐに心配になったり、人前でシャイになったり、気分がふさいだりすることだってあるのです。特に幼少の時に十分な愛情を与えられずに育てられると、精神がとことんネガティブな方向に向かいやすくなるようです。

しかし、十分な愛情を与えられ、一人の人間として尊重されて育てられると、そのポテンシャルを大きく発揮することができます。好奇心が旺盛で、自分自身のことをコントロールしながら、一つの道を極めるような人に育っていきます。ですから、すでに大人になってしまったぼくたちが今できることは、自分のことを認め、愛し、自分の興味ある分野で努力を積み重ねることですね。

 

生まれつき内向的でも、社交性を身につけることができる

人間は進化の過程で、脳内の大脳皮質、特に前頭葉の部分を発達させてきました。この前頭葉の働きによって、物事を認知したり、合理的な判断をしたり、はたまた恐怖心を抑えたりすることができるのです。何か恐怖に面した際、ぼくたちの扁桃体が反応して、怖いと感じ、ドキドキしたり汗をかいたりするのですが、なんとこの前頭葉が一生懸命にそれをなだめようとしてくれます。

ぼくが以前に、英語でプレゼンをすることが恐怖で、手からも足からも大量の汗をかいていた話を書きました。その時は、場数を踏むことで慣れるようになると書きましたが、実はぼくの脳の中で、前頭葉が少しずつ鍛えられていたというわけですね。

過去記事:「場数をこなせば緊張しない」は本当です

 

まとめ

というわけで、ぼくたち内向的な人間は、脳内の扁桃体が生まれつき過敏にできているため、おそらく死ぬまで内向的です。笑

でも、これを受け入れ、自分を大事にしてあげることで、自分が興味のある分野に没頭し、そこで輝くことができる可能性を秘めています。また、「コツコツと努力をする」スタイルで前頭葉を日頃から鍛えてあげれば、ちょっとやそっとの恐怖はコントロールできるようになるので、内向的であること自体がネガティブに働かなくなります。

続きは次回。

アメリカのトップMBAを取得し、卒業後にアメリカ企業本社の幹部候補生として採用されたノウハウを紹介しています。

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ブログを引っ越しました。→https://presence-japan.com/blog/

現在、プレゼンスジャパン株式会社としてエグゼクティブコーチングを提供しています。

プロフィール
西原哲夫
西原哲夫
経営アドバイザー | エグゼクティブコーチ
慶應→住友電工→アメリカ駐在(25歳)→ノースカロライナ大MBA(30歳)→エマソン米国本社幹部候補(32歳)→日本エマソンGM(35歳)→ユーピーエス社長(39歳)→経営アドバイザー兼コーチ(今) | 2児の父親|アメリカ在住10年|表千家茶道学習者
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