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25歳までに目指すべき貯金額。ホテル経営者に教わったこと。

“お金を貯めた方が良いとはよく聞くけれど、いったいいくらを目指せば良いの?そもそも、貯金よりも遊びや経験に使いたい自分はダメですか?”

20代であれば誰しも、似たような悩みを持ったことがあるでしょう。

25歳当時のぼくの貯金額は、50万円でした。

それを貯めるためには、自分なりに相当な努力をしましたから、その金額を貯めることができた自分に誇りも感じていました。

しかし、そんなぼくは、あるホテル経営者の方から言われました。

25歳なら、500万円くらい貯金を持っていないとダメだな。

あまりの金額の大きさにぼくは言葉を返せませんでしたが、その経営者の方が、なぜ蓄財が大事かをとうとうと語り聞かせてくれました。

 

ホテル経営者の方の教え

・資産の後ろ盾を作ることができると、自分に自信が持てる。

・仕事で「正しい」ことを言い、胸を張って仕事が出来る。

・結果として、仕事のパフォーマンスも上がる。

 

当時のぼくには、このアドバイスのありがたさがわかりませんでした。

しかしアラフォーになった今、この経営者の教えが腹落ちするようになりました。

25歳までに目指すべき貯金額。ホテル経営者に教わったこと。

ホテル経営者との再会

その経営者の方は、アメリカでホテルを経営していました。

ぼくが学生時代に、たまたま人づてで紹介してもらいお世話になったそのホテル。

何年か経って現地を訪れる機会があり、せっかくだから同じホテルに泊まり、過去にお世話になったことのお礼を伝えにいきました。

その経営者の方は、こころよく迎えてくれ、「時間があるから一緒に話そう」と誘ってくださいました。

ホテル経営者のこれまで

その方は当時すでに70代でいらっしゃいましたが、これまでのご経歴を聞かせてくれました。

もともと日本で普通に働いていたこと。

たまたま旅行で訪れたアメリカが気に入り、特に、安く回れるゴルフを楽しみたくて、無理やり奧さんと一緒にアメリカに渡ってきたこと。

それでも食べていくあてがなく、日本人ビジネスマンの格安出張先として、小さな安宿の経営から仕事を始めたこと。

お客さんの居心地を大切にすることだけを一生懸命に考えてきたら、少しずつ経営が波に乗り、今では現地ホテルの経営にまでビジネスを拡大できるに至ったこと。

25歳までに目指すべき貯金額

いろんな話を聞かせてもらった後で、そのホテル経営者がふと真面目な顔になり、僕に質問をしました。

経営者:「君は今、何歳だ?」

ぼく:「はい、25歳です。」

経営者:「君は今、貯金をいくら持っている?」

ぼく:「えーと、50万円です。(飲み代を削って貯めるのに苦労しました!)」

経営者:「25歳だったら、500万円は持っていないとダメだな!」

ぼく:「ご、500万円ですか!?!?そんな大金を持っている自分が想像できません!(むしろ、ほめてくれると思ったのに。。)」

経営者:「いや、働き始めてから今で3年間ぐらいだろうから、毎月の手取り給料から10万円ずつ貯めていれば、1年間で120万円、それが3年間で360万円になる。そこに会社員だったらボーナスがいくらかあるだろう。それを全部足せば、500万円くらいになるじゃないか。」

ぼく:「いやあ、そうは言っても、毎月10万円も貯めていたら、カツカツの生活をしなければならなくて、一切遊ぶお金がなくなってしまいますよ。。そんな乾いた生活を何年も送るなんて無理です。。」

経営者が教えてくれたこと:なぜそれほど貯金することが大事なのか?

経営者:「君の言っていることも分からなくはない。とくに20代の今は、遊び盛りだろう。いろんなことにお金を使って、経験を積みたい考えを持っているだろうことも、理解できる。」

経営者:「それに、お金を使うこと全てを否定するわけではない。将来の自分の為になるような、お金の使い方は、大いに賛成だ。ただし一番困るのが、ただ何も考えずに飲み食いだけに散財することだ。散財するくらいなら、お金を貯めた方が良い。」

ぼく:「はい、何も考えずに飲み食いしているところは、ぼくの悪いところです。。」

経営者:「そもそもなぜ、貯金をすることが大事かというと、今、君は会社勤めをしているだろうが、急に仕事が無くなったりしたら、困るだろう。まぁ、そんなことは無いと考えているかもしれないが、可能性が無いわけではなかろう。」

ぼく:「たしかに、仕事が無くなる可能性とか、普段は何も考えていません。でもそれが実際に現実になったら、どうしたら良いか分かりません。」

経営者:「そして、もっというと、君は上司や先輩が何か間違ったことを言っていると気付いた時、助言をするなり提案をするなり、その間違ったことにしっかりと物言いできる気概はあるかね?会社勤めのサラリーマンというものは、どうしても上司や先輩の言うことになびいて、たとえ間違えに気付いていたとしても、口をつぐんでしまうことがある。」

経営者:「そういう人たちをよく観察すると、貯金や蓄えが無く、会社にいづらくなることが困るから、黙って我慢しているということが少なくない。でもそんなことをみんなでしていたら、その会社そのものが傾いてしまってもおかしくない。」

ぼく:「なるほど、そんな見方もあるのですね。」

経営者:「そういう時に貯金や蓄えがある人というのは、しっかりと上司や先輩に対して、助言や提案をできるものなんだよ。人間関係が悪くなることを恐れるよりも、会社全体を守っていくことの方がよほど大事だと理解しているものだから。」

経営者:「そして、その上司や先輩なんかも、結局はその人に感謝をするんだ。指摘してくれてありがとう、と。」

ぼく:「たしかに、そうかもしれません。」

経営者:「貯金や蓄えが無いばかりに、上司や先輩の顔色ばかりを伺って過ごす仕事人生なんて、最低だよ。後になって、後悔するしかない。君にはそんな風に過ごして欲しくない。100万円でも200万円でもいいから、少しまとまったお金ができたら、こんどはそれを株や債権、なんでもいいから増えていくような資産に変えていきなさい。」

ぼく:「株や債権なんて、買ったことがありません。」

経営者:「最初は失敗してもいい。それでも少しずつ増えていくだろうし、それが自分の自信につながる。そして、さらにその自信が仕事の好パフォーマンスにもつながっていくんだ。だまされたと思って、試してみなさい。」

今、アラフォーになって分かること

ただ当時、この話を聞いて、「そうですか、わかりました。」とは答えたものの、その日の夜はやっぱり街に繰り出して、飲み食いに散財してしまう自分でした。

良い話を教えていただいたことは分かったのですが、50万円を貯金することにすら苦しむような状況で、500万円の貯金など、どうしてもリアルに感じることができなかったのです。

それから何年も経った今となって感じることとして、25歳で500万円の貯金とは極端であったかもしれないけれど、ある程度の貯金から来る自信、もしくは「自分はいつでも稼げる」という自信は、非常に大事だと思うのです。

とくに自分のような凡人にとって、勤め人人生というものは必ずしも楽しいことばかりではありません。

自分のペースでできない仕事や、いまいち乗り気になれないような仕事もあります。

そんな時、自分に自信がなかったり、その仕事から逃れられないような後ろ向きなプレッシャーを感じていたりすると、苦しくてたまらなくなります。

もし自分に自信がなく、上司や先輩の間違いを指摘することすらできなかったら、会社やチームに対して、貢献ができないどころか、足を引っ張ることしかできなくなるわけです。

会社やチームに貢献したいと思えばこそ、「いつでも辞められる自分」というものをもっておくことが、大事になると考えるようになりました。

そしてそこで先立つものは、金銭面での自立であるなぁ、と、アラフォーになった今、当時のその経営者の言葉が腹落ちするようになったのです。