メジャーリーグに挑戦!【ビジネスパーソンも夢の舞台へ挑戦】
アメリカメジャーリーグで挑戦する日本人スポーツ選手
ニューヨークヤンキースで活躍する田中将大投手
ここアメリカで、野球のメジャーリーグの今シーズンがスタートした。
ニューヨークヤンキースの開幕投手は我らがマー君こと、田中将大投手。
日本のメディアでも連日取り上げられているように、田中投手が昨年から名門ヤンキースで大活躍を見せていることは皆さんご存知の通り。
昨シーズン途中から肘の状態が悪化し、その回復が心配されている中ではあるが、現地時間の今週月曜日、エースとしてヤンキースの開幕投手の大役を担った。
結果は4回降板という序盤KO負け。
この不甲斐無い結果に対して、翌日のメディアは一様に田中投手のパフォーマンスを酷評した。「スピードが落ちている」「エースらしくない」等々。
しかしこれは全て、期待の裏返し。
エースとして認められた人間のみが背負うことの出来る、ギフトである。
それだけ多くの人々から大きな期待をされているという事実だ。
田中投手はずっとメジャーリーグを目指して努力してきた
約10年前、田中投手は高校野球で一躍有名人となった。
高校卒業後はプロ野球界へと進み、そこでも努力を重ねて日本球界エースの座を手にした。
成功をすると自分への甘えが出て来るのが人間の常。
しかし彼の目に見えたのは、更にその先に有るアメリカのメジャーリーグ。
自分が通用するかどうかなんて分からない。
だからこそ、挑戦することに価値が有る。
昨年、メジャー移籍後1年目として見事に大成功を収めた田中投手は、今季、肘の痛みに耐えながらも更なる飛躍を目指して、これまでよりもずっと多くの努力を重ねていることだろう。
アメリカンフットボールのメジャーに挑戦する栗原崇選手
ニューヨークヤンキースの開幕戦と同じ日、通勤時の車の中でラジオを聞いていると、珍しく日本語が聞こえて来た。
インタビューに答えている日本人スポーツ選手のようだ。
そのスポーツ選手の名前は、栗原崇(くりはら たかし)という。
日本社会人アメリカンフットボール XリーグのIBMビッグブルーというチームでWR(ワイドレシーバー)というポジションを務め、日本アメリカンフットボール界を代表する選手である。
現在はアメリカに来ており、NFL (National Football League)という本場アメリカンフットボールリーグの名門チームでプレーをすることを目指し、トライアウト(チームに入れるか見極める為の運動能力テスト)を受けている最中であるのだ。
日本ではあまり知られていないが、アメリカンフットボールはここアメリカで一番人気の有るスポーツである。
野球やバスケットボールとは比較にならない位に多くのファンを抱えている。
つまり、アメリカ人なら誰もが一度は憧れるようなプロスポーツであり、そこでプレーをするということは大変名誉であると同時に、とても競争が激しい世界であるのだ。
そんな中、筋肉隆々の大男達に混じって、比較的身体が小さなアジア人がそこでプレーをすることなど、到底考えられないことである。
事実、NFLプレーヤーの中でアジア人が占める割合は1%にも満たないという。
個人的にも、テレビでアジア人のアメリカンフットボールプレーヤーを見たことが無い。
ラジオのレポーターが熱い口調で繰り返していた。
「今季のトライアウトに異色のルーキーが来ている!なんとアジア人のWRで、その名はTakashi!NFLにはアジア人なんてほぼいないのに、日本人のTakashiはトライアウトでとても良いプレーを見せて目立っているようだ!これは皆で期待しよう!」と。
栗原選手もまた、自分にとってのメジャーリーグを目指して挑戦を重ねている最中なのだ。
どれだけ成功を収めて来たとしても、自分にとってのメジャーリーグに行かない人生なんて、満足出来ないのだろう。
メジャーを目指すプロたち
野球選手たちが有名だが、野茂投手をはじめとして、イチロー選手や他の数々の選手たちも、日本での成功を捨て、メジャーリーグに挑戦してきた。
メジャーで成功した人もいれば、成功しなかった人もいる。
それでもやっぱり、目指したくなるものだ。
あなたにとってのメジャーリーグはどこか?
人それぞれ、色んなメジャーリーグが有るはずだ。
相撲や空手なら日本、クラシック音楽ならヨーロッパ、ジャズ音楽ならニューヨーク、人の命を救いたい人には医療現場、食を通じて人に喜びを提供したい人にはレストランの厨房、といった具合に。
翻って自分は今、アメリカの多国籍企業でビジネスマネジメントの研鑽を重ねている。
それが自分にとってのメジャーリーグであり、ようやく勝負のスタートラインに立てたところ。
現時点では成功するか失敗するかなど、考えるまでもないほどに微力である。
それでも自分の手でようやく掴んだメジャーリーグの舞台。
前へ前へと、歩みを重ねるのみ。