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ギブアンドテイクでギブばかりの人へ、「戦略的ギブ」を学ぼう!

Photo by Lina Trochez on Unsplash
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“なぜか自分はいつもギブばかりしているように感じる。”

“職場に、テイクばかりして、いつも良いところだけを持っていこうとする人がいる。”

“ギブアンドテイクって本来はお互い様のはずなのに、一方的に感じるのは自分だけ?”

こんにちは、テツです。

こういう悩みは、誰にでもありますよね?

だからといって、自分も他人からテイクする側になるのもちょっと違う感じがしますし。

そこでこの記事では、普段よりも少し「戦略的にギブをする」ことで、相手から一方的に搾取されることを防ぐ方法を学びます。

本記事のポイント

・ギブすることは問題なし!

・むしろ、長期的に成功する人たちはギブしている

・ただし、戦略的にギブをすることが大切

・これでもう、相手から一方的に搾取されない

ぼく自身もこれまで「どれくらいギブしたら、少しは自分のためにテイクすることを考えても良いのか?」などと悩んできました。

ただ、責任ある経営の仕事を続けるにしたがって、ますますギブの大切さを感じるようになって来ています。

ギブアンドテイクでギブばかりの人の悩み

ギブアンドテイクの本来の意味

ギブアンドテイクとは英語の言葉で、Give and Takeと書きます。

その意味は、「与えること(Give ギブ) と もらうこと(Teke テイク)」というもの。

私たちの社会は、お互いに与え合い、支え合って生きているから、ギブアンドテイクが大事だよね、ということをぼくたちに教えてくれるものです。

職場での実態と、それにまつわる悩み

しかしながら、日々忙しく働く職場、そしてビジネス現場などでは、支え合いどころか、成果を狙って奪い合い!、だなんてことも起きています。

同僚や部下の手柄を奪う人や、取引先に自分の都合を押しつけて自分ばかりが得をしようとする人など、もらうこと(Teke テイク)ばかりに執着する人が多くいます。

本来は、自分が先に与えることで、あとで相手からも与え返してもらい、その支え合いの喜びを分かち合うべきもの。

それなのに、もらうことばかりに執着する人と出会ってしまうと、自分だけが一方的に搾取されてしまいます。

それでもギブをし続けることは必要なのか?と悩んでいる人が多いでしょう。

ギブアンドテイクの正しい使い方

では、どうしたらそのモヤモヤとした気持ちを解決できるか、説明します。

まずはそのために、状況の整理からみていきましょう。

人は3つのタイプに分けられる

世の中の人を3つのタイプに分けると、Taker (テイカー)、Matcher (マッチャー)、Giver (ギバー)に分類されます。

Taker (テイカー):私欲のためにテイクを重視する人

Matcher (マッチャー):相手が何かしてくれるなら、自分も同じだけ返そうと考える人

Giver (ギバー):常に相手のことを優先的に考え、自分の持てる資源を与える人、となります。

1番目の人は、ひたすら自分だけが得をしようと考える欲張りな人。

3番目は、相手に与えることを優先する人。

そして真ん中の2番目の人が、相手から与えてもらえるなら、自分も相手に与え返そうと考える打算的な人。

成功したければ、ギブすることが大切

これら3タイプの人たちの中で、いわゆる成功をしているのはどのタイプの人か?という研究があります。

その結果、まず、「一番成功していないのはギバーであった」とのこと。

「ほら見たことか、相手に奪われてばかりで、自分には何の得にもなっていない!お人好しもほどほどにすべきだ。」

こんな声が聞こえてきそうです。

では反対に、私欲を満たすことに積極的なテイカーが一番の成功者だったかというと、実はそうではないようです。

テイカーは、ひたすら相手から奪っていくため、そこそこの利益は得るようですが、それを周りのみんなが見ていますから、決して最後までうまくいくことはなく、成功もしないのです。

そして打算的なマッチャーは、中途半端な結果に終わるだけ。

では一番の成功者は誰かというと、驚くなかれ、なんと「ギバー」なのです。

つまり、一番成功していないのはギバー、そして一番成功しているのもギバー、という不思議なことになっています。

Taker (テイカー):成功しない。

Matcher (マッチャー):中途半端で成功しない。

Giver (ギバー):成功しない人もいるが、逆に一番成功する人もいる。

なぜギブする人が成功するのか?

ギブする人は当然、相手から好かれます。

そして、ギバーから与えられた相手も、何かの形で受けた恩を返そうとします。

それは、直接的に仕事を助けてくれたり、キャリアアドバイスをくれたりするだけでなく、人脈の紹介に繋がったり、陰でその人の良い噂を話してくれたりします。

また、ギブする人には性来、「人を信じる」能力・性格があるため、人の強みを見つけ、それを引き出してあげることも得意とします。

これらが結果として、組織のためにもなり、ギバーがいる組織全体で成功を勝ち取るなんてことにも繋がることがあるのです。

また、テイカーが「決められたパイからより多くの取り分を奪おう」と考えるのに対し、ギバーは「パイそのものを大きくすることができれば、みんながハッピーになれる」と考え、相手と協調して働くことを目指します。

この「パイ」の考え方とはどういうことかというと、たとえば、今目の前にある食べものを相手よりも多く奪おうと競うのではなく、相手と協力しながら、目の前のもの以上の食べ物を一緒に探しに行こう!とすることです。

このように、一緒に協力してパイを大きくし、その多くを相手に与えることで、相手に喜んでもらいつつ、自分も十分な取り分を得るという考え方が大切になります。

成功しているギバーは、「自分も相手も含め、みんなでハッピーになれるよう、パイそのものを大きくしよう!」と考えているのです。

ギバーが陥りやすい罠

ただ、ギバーにも気をつけなければいけないことがあります。

それは、他人の手助けばかりしていると、自分の仕事が終わらなくなってしまうということです。

言い換えると、自分のパフォーマンスは低下し、いわゆる「デキナイ人」になってしまうのです。

そして、どれだけ他人や組織のために働いても、自分の仕事ではパフォーマンスが上がらないために、疲れ切ってしまうという罠が控えていますので、よくよく注意をしましょう。

さらに、ギブする人の「人を信じる」性格が裏目に出ると、私欲を満たすことを目的にしているテイカーに目をつけられ、上手に搾取されてしまいます

テイカーは表面上は良いことを言いいながら近寄ってくることがあり、それがフェイクであることも少なくないのです。

その上ギバーは、「ギブする」ことの正しさを強く信じるあまり、「人に助けを求める」ことを苦手にもしています

こういったことが重なった結果として、「一番成功していないのは、ギバー」という事例を多く見ることになるのです。

ギバーは失敗の罠にハマりやすいので、よく気をつけましょう!

「戦略的にギブ」する方法

そこで、こういった罠を避けつつ、「成功するギバー」になるためには、「戦略的にギブをする」ことが重要と考えられています。

戦略的にギブするとは、たとえば、以下のような方法です。

他人のためと同じくらい、自分のために労力を割くようにする

まずは自分自身のために労力をさきましょう!そうすることで、自分自身のパフォーマンスも上がり、他人のためだけに疲れ切ってしまうことを防ぐことができます。

人を助けるときは、まとまった時間を一度に費やす

細切れの時間を少しずつ他人のために使うのではなく、まとまった時間を一度に使ってあげます。これによって、他人の目にも自分の目にも見えるような成果を生み出すことが出来るからです。

テイカーを避ける目を養う

自分の好意を奪っていくテイカーを避けましょう。そのためには、テイカーの使う「言葉」ではなく、「行動」に注目していれば分かってきます。どんなに良いことを言っていても、それが私欲のためである人は、その行動を見ていれば分かるからです。

「No!」という勇気を持つ

ギバーは概して、他人からの依頼を断ることが苦手です。しかし、「その自分の行動が家族やチームに影響する」と考えるようにすれば、みんなのために「No!」と言える勇気が出ます。

効率的且つ効果的にギブする方法を考える

例えば、複数の人たちからアドバイスを求められたとします。その時、一人一人に対して時間を使ってあげるのではなく、大事なポイントをまとめた書類を作ってみんなに渡すなどして、効率化することを考えるのです。

自分も他人に助けを求める!

ギブすることはとても気分が良いことですので、是非、他人にもそのように気分がよくなる「ギブする機会」をギブしましょう!はい、自分も他の人たちから積極的に助けてもらうのです!

ギブアンドテイクを深く学べる本

本:『ギブアンドテイク – 「与える人」こそ成功する時代』

本記事で書いたことは、この本から学びました。

ウォートン・スクールというアメリカの名門ビジネススクールで教鞭をとっている、アダム・グラント (Adam Grant)という方の作品です。

「戦略的にギブする」方法論を学べるだけでなく、読んでいてさわやかな気持ちになれる内容もうれしいですね。

参考:タイプ別診断テスト (英語のみ) 【あなたはギバー?テイカー?マッチャー?】

この本に興味があって読んでみようかなぁ、という人は、ぜひ、著者のウェブサイトにある15問の無料診断テストを先に受けてみることを勧めます。(ただし、英語しかないので、Google翻訳などを使いながら進める必要あり。)

この診断テストを受けると、自分の中で「テイクを重視しているか?ギブを重視しているか?」その割合を示してくれます。

自分のタイプをふまえながら本書を読み進めると、より学びが深まりますよ。

無料診断テスト:https://www.adamgrant.net/quizzes/give-and-take-quiz/

まとめ

いかがでしたでしょうか?

相手にギブすることの大切さを再確認できましたが、ギブばかりして疲れてしまうあなたにこそ、「戦略的にギブする」ことの重要さが滲みたことと思います。

ぜひ、相手のためだけでなく、自分自身のことも大切にしながら、戦略的にギブをしていきましょう!

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アメリカのトップMBAを取得し、卒業後にアメリカ企業本社の幹部候補生として採用されたノウハウを紹介しています。

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ブログを引っ越しました。→https://presence-japan.com/blog/

現在、プレゼンスジャパン株式会社としてエグゼクティブコーチングを提供しています。

プロフィール
西原哲夫
西原哲夫
経営アドバイザー | エグゼクティブコーチ
慶應→住友電工→アメリカ駐在(25歳)→ノースカロライナ大MBA(30歳)→エマソン米国本社幹部候補(32歳)→日本エマソンGM(35歳)→ユーピーエス社長(39歳)→経営アドバイザー兼コーチ(今) | 2児の父親|アメリカ在住10年|表千家茶道学習者
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