【転職面接】効果的な受け答えのフレームワーク【STARメソッド】
“いよいよ転職活動で書類選考に通り、1社目の面接がはじまります。面接への準備をすすめているですが、想定質問に対する受け答えを作りこむ際に、何か効果的な方法はありますか?”
転職面接では、さまざまな質問を聞かれますが、ただランダムに受け答えをすれば良いというわけではありません。
面接官にとって分かりやすく答える必要があり、それにふさわしいフレームワークがありますので紹介します。
これはぼくがMBA留学を通じて学んだもので、アメリカのトップMBA生たちも転職面接で大いに活用しているものです。
コツさえつかめば非常に使いやすいので、あなたにもおすすめです。
本記事のポイント
・【転職面接】効果的な受け答えのフレームワーク【STARメソッド】
・STARメソッドを活用した受け答えの例・サンプル
・転職面接の想定質問サンプルと練習方法
ぼくはこのSTARメソッドにMBA留学を通じて出会いましたが、MBA受験のときにも転職でキャリアップを果たしたときにも、大いに役立ちました。
はじめて知ったときには、「こんな方法があったのか!」と驚きましたが、実は転職が盛んなアメリカでは誰もが知っている方法です。
しかし、知っているだけでは役に立たず、何度も練習をして自分のものにする必要があります。
転職を通じてキャリアアップを目指すあなたにこそ身につけてほしいものです。
【転職面接】効果的な受け答えのフレームワーク【STARメソッド】
転職面接ではさまざまな質問を受けますが、それらの質問を通じて面接官は、あなたがこれまでつちかってきた経験やスキル、そしてその会社や仕事へのフィットを確かめようとしています。
限られた時間の中であなた自身を最大限にアピールするためにも、聞かれたことに適切に、かつ面接官にとって分かりやすく答えることが重要です。
その点、受け答えに効果的なフレームワークがありますので、紹介します。
STARメソッドとは?
その効果的なフレームワークとは、「STARメソッド(スターメソッド)」と呼ばれるものです。
「STAR」とは、「Situation (シチュエーション・状況)」「Task (タスク・役割)」「Action (アクション・行動)」「Result (リザルト・結果)」それぞれの頭文字をとったものです。
これら、S・T・A・Rの順番で受け答えをすると、面接官にとって非常に分かりやすく、かつあなたの資質やスキルを効果的に伝えることができるようになります。
STARメソッドの使い方
それでは、具体的にSTARメソッドをどのように使えば効果的か、紹介します。
たとえば、あなたが受けているポジションの募集要項に、「分析スキル」が求められているとしましょう。そして面接官から、それを確認する質問を投げかけられるとします。
面接官「あなたが分析スキルを発揮した時のことを聞かせてください。」
これに対してあなたは、分析スキルを発揮する必要があった理由や状況を最初に説明します(Situation)。そして、その状況の中であなたに期待された役割を説明します(Task)。続けて、あなたがその役割をベースとして具体的にとった分析手法やアクションについて説明しましょう。ここは具体的であればあるほど、あなたの頑張りが伝わります(Action)。そして最後に、その分析を行った結果を説明します(Result)。
このように、S・T・A・Rの順番を追いながらあなたの行動を説明することによって、ロジカルで分かりやすく、かつあなたがどれだけ汗をかき、ビジネスに貢献したかを効果的に伝えることができるようになります。
STARメソッドを活用した受け答えの例・サンプル
「分析スキルを発揮した例」について、より具体的に作りこむとどうなるか紹介しますので、STARメソッドの活用方法として参考にしてください。
面接官からの質問
「あなたが分析スキルを発揮した時のことを聞かせてください。」
回答:「Situation (シチュエーション・状況)」
「はい、2020年当時、私が担当していたビジネスは、新型感染症の影響により、売り上げが前年度比−20%と大きく低迷していました。その中、最低限の利益を確保する必要があり、製品ポートフォリオの見直しが必要となっていました。」
回答:「Task (タスク・役割)」
「そこで私はマーケティング担当として、ポートフォリオ内の製品ごとに、毎月の売り上げ・利益を分析し、関係部門へレポートする役割をにないました。」
回答:「Action (アクション・行動)」
「私が行ったアクションの1つ目は、全製品の売り上げ・利益を集め、過去3年間のトレンドを分析したことです。これにより、売り上げボリュームの多い製品と、ボリュームの少ない製品との判別を行うことができました。続いて2つ目のアクションとして、ボリュームの少ない製品に焦点をしぼり、それぞれの利益率を算出しました。その結果、全体の2割の製品においては当社が目指す標準利益を下回っていたことが分かりました。そして3つ目のアクションとして、その内容を関係部門へレポートし、合わせて景気が回復するまで、それら標準利益を下回る製品の販売休止を提案しました。」
回答:「Result (リザルト・結果)」
「私の分析結果をもとに、関係部門とディスカッションをすすめ、利益率の低い製品の販売休止という提案を行ったところ、最終的に幹部承認を得ることができました。これによって、利益率の高い製品へ人員を集中させることができ、結果としてビジネス全体の利益率も向上させることができました。」
転職面接の想定質問サンプルと練習方法
このように、STARメソッドを活用すると、どのような質問を聞かれても効果的に受け答えをすることができます。
順を追って説明することによって、面接官の頭の中でもフレームワークが出来上がり、分かりやすいストーリーを作り上げることができます。
転職面接の想定質問サンプル
本記事では「分析スキルを発揮した時の例」というシチュエーションを想定しましたが、他にもいくつか想定質問サンプルを紹介します。
「あなたがリーダーシップを発揮した時のことを聞かせてください。」
「あなたがチームワークを活用した時のことを聞かせてください。」
「あなたが時間管理を工夫した時のことを聞かせてください。」
「あなたが課題解決で成功した例はありますか?」
「あなたのコミュニケーションスキルによってビジネスが成長した時のことを教えてください。」
STARメソッドの練習方法
STARメソッドの練習方法ですが、まずはこういった想定質問をリストアップしましょう。
リストアップする対象は、募集要項に記載されているスキルや経験についてです。少なくとも募集要項で求められているものは、すべてSTARメソッドで答えられるようにしましょう。
想定質問をリストアップすることができたら、S・T・A・Rの順番にポイントをメモ用紙に書き出しましょう。
そして時間を測りながら声に出して話す練習をしてください。話す時間は決して3分を超えないようにしましょう。長くなり過ぎると、それを聞いている面接官にとって苦痛になってきますので、だいたい1〜2分以内で話すことができると良いでしょう。
【まとめ】転職面接の受け答えに効果的なフレームワーク、STARメソッド
このように本記事では、転職面接の受け答えに効果的なフレームワークとして、STARメソッドを紹介しました。
このSTARメソッドを身につけることができると、どのような質問を投げかけられても分かりやすく回答することができます。
練習は必要ですが、とても役立つものですので、ぜひあなたもマスターしてくださいね。
Good luck!
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