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ケンペルの見た日本 (その2) :日本人は昔から異常に清潔、日本人は神の子など

このケンペルという人は医者であったようで、観察眼に優れ、ものすごく細かなところまで記述しているのですが、ぼくが気になったところだけ、メモしていきます。




日本の土地・国土

ケンペル:

  • 日本の土地は、肥前から奥州まで広がっている。日本は島国で、イギリスに似ているが、3つの大きな島の組み合わせで成り立っていることが、イギリスとは異なるところ。3つとは、日本、西国もしくは九州、そして四国のことだ。
  • 琉球、朝鮮、蝦夷も日本の支配下に置かれている。琉球は薩摩を通じて支配されていて、土地が豊かで米が年に2回も収穫できるそうだ。琉球の住人はいつも楽しく暮らしているようで、農作業の最中にも楽器を弾いて楽しんでいるらしい。朝鮮とは、韓国の先の部分にある土地のことで、半島の中心部は別の国である。壱岐・対馬を通じて支配されている。朝鮮は、干し鱈などの干した魚介、クルミ、ハーブ、朝鮮人参などを特産品として日本に献上している。蝦夷は日本のさらに北にある土地で、源頼朝の時代に併合された。その後、日本からの独立を試みたことも何度かあるようだが、今では本土に従っている。日本人に言わせると、蝦夷に住む人たちはダラシなく汚らしいようだが、日本人は、あの几帳面なオランダ人のことすら清潔でないというくらいに、異常に綺麗好きで几帳面なので、蝦夷の人ももしかしたら清潔かもしれない。

メモ:

  • 日本の主要部である本州こそ、日本と呼ばれていたんですね。四国も九州も、後から併合されたものだという意味もあるのでしょう。
  • 日本人って、昔から整理が行き届いていて清潔だったということ。ヨーロッパの中では几帳面で有名なオランダよりも、ずっと日本の方が清潔できれいだというわけです。その清潔さには、遠くから日本にやってきたケンペルも、さぞかし驚いたことでしょう。

日本の政治

ケンペル:

  • 公方 (くぼう) :公方とは、日本を統治する人のことで、今の将軍職についている綱吉がそれにあたる。綱吉は徳川初代の家康から数えて5代目にあたり、とても聡明で公平で、厳格な統治者だ。
  • 公方の下に、地方を統治する大名、小名、奉行、代官、と続く。

メモ:

  • 現代を生きるぼくたちには、生類憐みの令といった悪法で悪名高い綱吉が、この時代には高い名声を得ていたことが興味深い。





日本人の起源

ケンペル:

  • 「日本人の祖先は、中国から来たのかな?それとも、他の外国から来たのかな?」という話になると、日本人は怒り出す。だからといって、その土地のネズミやイモムシが人間に進化したという考えに対してもまた、嫌悪感を示す。
  • 彼らに言わせると、何もないカオスの状態のところに神様がやってきて、土地が作られた。それから多くの神が造られ、イザナギとイザナミによって人間も産み落とされた。
  • で、素晴らしい神々たちの子孫が今の日本人たちだって言うものだから、「なぜ今の日本人は神々のように長生きできないの?子孫なのに?」と聞くと、みんな黙ってしまう。
  • 自分たちの国を、「新しい国」とか「新国」と呼ぶ人もいるけれど、これはおそらく、4000年以上も歴史記述が残っている中国のことを意識しているのではないかと思う。

メモ:

  • やっぱり昔から、自分たちの祖先を他の国に見いだすことを嫌がるものなんですね。海外から来たわけでもないし、その土地のネズミが進化したわけでもない。う〜ん、そう!神様が作ったんだよ!と。
  • そしてケンペルは意地悪です。「じゃあ、そんな素晴らしい力を持った神様の子孫だって言うのなら、君たちも素晴らしい力を持っていないのは、なんで〜?」と聞いています。
  • まぁ、「自分たちの先祖は神様だ!」だなんて理屈を作り上げているのは、どこの世界でも同じってことです。日本の場合は、古事記や日本書記に書かれている内容であり、外国の場合は、それぞれの本が相当するわけです。

続きは次回。