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海外MBA・ビジネススクールの選び方【裏話:卒業生しか知らない】

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“ビジネススクールって山ほどあるけれど、学校によって色々と違いがあるみたい。でも実際に通ってみると、どんな感じなのかな?雰囲気やカルチャーなど、その感覚を知りたいな。”

こういった疑問に答えます。

確かにMBA・ビジネススクールって、ホームページを読んでも、在校生や卒業生に話を聞いても、良い話しか得られないことがほとんどです。

でも、実際のところ、学校それぞれ、雰囲気やカルチャーだけでなく、生活環境まで含めて、大きく違ってきます。

留学しに行くとなると、1年から2年といった大きな投資になりますから、学校選びに失敗しないよう、参考にしてください。

正直、ぼくは留学に行くまで、ここまでのことは知りませんでした。他の学校の学生たちと卒業後も交流を続け、ようやく理解したポイントです。

これらを学校選びだけではなく、エッセーやインタビューの中でもネタに使うと、「あなたはよく私たちの学校のことが分かっている!」と喜ばれ、合格に近づきます。

 

本記事のポイント

・学校の立地や土地柄で学習環境が変わる

・クラスのサイズや多様性、そして課外活動などが、学びに影響する

・それぞれの学校の雰囲気やカルチャーが作られる背景を理解する

・これらもチェックした上で、フィットを確認しよう!

 

海外MBA・ビジネススクールの選び方【裏話:卒業生しか知らない】

「え、裏話なんてあるんですか?」と思う方もいるでしょうが、あるのです。

学校のホームページだけを読んでいても表面的な良いことしか書いていません。

そこで在校生や卒業生にコンタクトします。すると、少し雰囲気やカルチャーが分かってきます。

「あれ、ここの学校の人たちはピリピリしているな。」

「こっちの学校の人たちは、みんな仲良く協力していそうだ。」

など、実際に話してみてようやく分かってくることがあるのです。

本記事では、そういった学校特有の雰囲気やカルチャーなど、学習環境を中心に解説します。

学校の立地と土地柄:大都市か、中小都市か?

よく、MBA留学経験者の方から、「世界中から集まるクラスメートたちと机を並べて、良いグローバル経験ができた。」などと聞くことがあるかと思います。

その際、その方たちが卒業した学校が、大都市にあるか、中小都市にあるのか、チェックしてみてください。

こんなことからも、学習環境の一端が見えてきます。

大都市のケース

想像してみましょう。

たとえば世界一の大都市、ニューヨークにあるビジネススクールに通ったとします。

その学校は、超高層ビル群のど真ん中にあります。

学校の近辺では、ニューヨークのマンハッタンで働く人たちや観光客たちがたくさん行き交っています。

午後3時、授業が終わると同時に、クラスメートたちはマンハッタンの喧騒の中へと消えていきます。

ビジネススクール外の友達がいる人もいるでしょう。美味しいレストランやバーも、星の数ほどあります。ミュージアムも山ほどありますし、遊びには事欠きません。

もちろん、勉強は大変ですが、学校に残らずとも、近くのお気に入りのカフェでやれば良い話。

卒業後の就職先をにらんで、志望先の企業の社員とアポを取り、詳しい話を聞かせてもらいに行く日々。

そんな学校に通うアメリカ人学生に質問してみます。

「MBAで得たグローバル経験?」

「ああ、そういえば、海外から来ているクラスメートたちがいたなあ。就職先も決まったことだし、卒業も間近だから、時間があれば一緒に食事にでも行ってみようかな。」

中小都市のケース

逆に、中小都市にある学校の場合。

朝起きて学校に向かう途中、「ああ、今日も自然が豊かで心がいやされるなあ。大都市の生活とは、全然、違うや。」と、目の前の木々を見渡して思います。

午後3時、授業が終わっても、クラスメートたちは学校に残っています。

カフェテリアで宿題を教え合っていたり、スタディルームにカンヅメになってケースコンペティションの課題を議論していたりします。

その後、夕飯をとりに、みんなが家路につきます。

しかし、夜になって学校に戻ってみると、なぜかクラスメートたちがまたスタディルームにいるではありませんか。

勉強に熱心かどうかは人それぞれですが、大都市に比べて中小都市では、学校の他に行くところが少ないのです。

町には有名な目抜通りが一本。

そこには “その町ではオシャレで有名な” レストランやバーが並んでいます。

たまには息抜きに出かけるかと、その目抜通りに行っても、クラスメートがたくさん。

「あれ、お前、また来てたの?」

「いや、お前もな。」

そんな閉じられた環境にいると、バックグラウンドや多様性がどうこうなどというレベルを通り越し、クラスメート個々人の性格、そして強みや弱みまでが分かってきます。

もちろん、自分の至らない点も丸裸になってしまうことがありますが、その上で、協調し合い、時にはぶつかり合い、お互いを分かり合っていきます。

これこそがまさにグローバル経験。中小都市にある学校でしか味わえない醍醐味です。

もちろん中小都市の学校にもデメリットがあります。

そのひとつが就職活動です。

就職したいと考えるお目当ての企業が大都市にある場合ですと、社員の方とネットワーキングするのもひと苦労。

小一時間ほど会社訪問をして理解を深めたいだけであっても、クラスメートたちと車を乗り合って移動したり、飛行機に乗ったりして、大都市まで足を運びます。

大都市にある学校の学生たちが、ふらっとコーヒーブレイク中に社員訪問をできることに比べると、非効率であることが否めません。

中小都市の学校であっても、逆に企業が学生を採用しにほぼ毎日、出張してきてくれますから、問題になることはありません

しかし就職機会の豊富さという意味では、大都市の学校に軍配が上がります。

教育プログラムの仕組みが学びに影響すること

クラスのサイズ・多様性

多くのMBAでは、一学年のことを「クラス」と呼びます。

ひとクラス、900名前後を抱える大規模な学校がある一方で、200名前後しかいないような小規模な学校もあります。

大規模な学校のケース

大規模な学校を卒業した知人から、その良さを聞きました。

「本当に多種多様なバックグラウンドの学生が集まっていて、毎日が刺激にあふれている。」

「人数が多いから、自分が興味をもっている分野においてプロジェクトを立ち上げる時、仲間になってくれるクラスメートを見つけることができた。」

人数が多いと、自分と同じ興味をもっているクラスメートが見つかりやすくなるというのです。

そして、こんなことも。

「実際のビジネス社会では、多種多様な人たちがひしめく中で、どうやって自分のプレゼンスを高め、そしてリードしていけるかが、肝心。」

「その意味で、大規模なクラスの中で、その訓練を積めることは貴重な経験となる。」

なるほど、ですね。

また、人数が多いということは、卒業生ネットワークもそれだけ大きいということですので、卒業してなお、ネットワーキングの機会が豊富にあるということです。

ただし逆に、人数が多いため、卒業時に、クラスメートの顔と名前が一致しないことがほとんどでしょう。

小規模な学校のケース

ぼくが通った学校のクラスサイズは約280名と、小規模でした。

280名ですと、2年間を通じて全員の顔と名前を一致させることは、なかなか難しいことでした。

しかし、”280名であれば”全員と知り合うことは非現実的ではない、という雰囲気が常にありました。

実際、みんなクラスメート全員のことを、ある程度は知っていました。

それによって、どうすればクラス全体がまとまれるか、ということを考えている学生が多かったです。

その点、学校の雰囲気やカルチャーはとても協調的でした。

もちろん、小規模校にもダウンサイドがありまして、自分と同じ興味をもつクラスメートを見つけることが、大規模校に比べて難しいのです。

「ファイナンスやマーケティングに興味がある」といった大ざっぱなものでは問題ありませんが、「新興国ビジネスに興味がある」と絞り込まれただけでもう、仲間を見つけることが難しくなってきます。

学生クラブ・課外活動

MBA・ビジネススクールでの学びは、教室内での授業だけではありません。

学生クラブ課外活動を通しても、興味ある分野の専門性を深めることができます。

さらには就職活動に役立てたり、ダイバーシティー・多様性への理解を深め、そこでのリーダーシップスキルを訓練することもできます。

就職のための企業訪問や業界カンファレンスを企画・開催する学生クラブはどこの学校にも存在しますが、その他のクラブ活動にも注目してください。

学校のアドミッションズ・オフィス (入試課) を手伝うクラブでは、学生たちが学校運営の責任の一端を担うことになります。

ボランティアのクラブは、学校の外の地域コミュニティに対して貢献をし、リーダーシップを発揮します。

学生間の仲を深めるような趣味や遊びのクラブも軽視できません。クラスの一体感を醸成し、チームワークを深めるリーダーたちが育ちます。

自分の興味や強みを活かして、クラスメート、そして学校に貢献をする場。それが、学生クラブや課外活動の意義です。

それらが結果として、自分自身のリーダーシップスキルの訓練になることも、忘れてはいけません。

通学期間

自分のキャリア志向と学校とのフィットを判断する際に、通学期間も考慮しておくと良いでしょう。

これまでは2年制の学校がほとんどでしたが、最近では1年制やパートタイムの学校も増えてきました。

後者は、必要最低限のスキルだけを学び、できるだけ早く実社会にもどって実践経験を積みたい、という方に合っています。

とはいえ、2年制と比べて勉強内容は変わりませんから、非常に忙しい期間を過ごすこととなります。

その代わり、課外活動に精を出したり、クラスメートたちと一緒に旅行に出かけたりするような時間をとることは難しいでしょう。

従来の2年制のカリキュラムであれば、MBA・ビジネススクールが提供する価値をすべて享受することが出来ます。

ただ、2年ともなると期間が非常に長いので、最後の方はダレて来てしまうなんてこともあり、一長一短です。

学校の雰囲気とカルチャー

学校の立地や環境、そして教育プログラムの仕組みが学びに影響することを説明しました。

次に、雰囲気カルチャーについて説明します。

これぞ、「卒業生だけが知る、裏話」です。

クラスメート同士の関係性・雰囲気

ビジネススクールはどこでも、先行きの見えない社会において、先導者となれるようなリーダーを育成することをミッションとしています。

なぜなら、MBAの学生たちを採用する企業がそういったリーダーたちを求めているからです。

この際、そのリーダーの育て方が、それぞれの学校の教育方針やカルチャーに現れてきますので、注意深くチェックしてください。

まず、学生たちを競わせて、勝ち残った人が強いリーダーとして賞賛されるような学校があります。

ある知人は、そのような競争環境にいることに疲れたようで、「卒業後は、クラスメートに二度と会いたくない。」ともらしていました。

その学校は誰もがあこがれる超有名校で、実際に「強いリーダー」が何人も輩出されています。

その点、その教育方針は正しいのでしょう。

しかし、そういった激しい競争環境が合う人がいる一方で、合わない人もいるわけです。

逆に、協調的な雰囲気の学校では、学生同士がお互いにフィードバックし合ったり、アドバイスし合ったりして、切磋琢磨して成長を目指す姿が見受けられます。

お互いを思うからこそ、耳の痛いことでも言ってあげることができますし、相手を信頼しているからこそ、よくぞ言ってくれた、と感謝の気持ちをもって聞き入れることができるのです。

ただ、お互いに気を使いすぎて、馴れ合いになるケースも見られますので、自分がリードをする、という強い気持ちを持ち続けることが必要です。

それぞれ一長一短、自分に合ったスタイルを選びましょう。

ランキングは重要ですが、ランキングだけを見て学校を選ぶと、こういうところで失敗をするという裏話でした。

家族・パートナー・子供にやさしいか

家族や子供、パートナーと一緒に留学する方にとっては、非常に重要なポイントです。

パートナーが一人のケース

夫や妻といったパートナーがいる場合、自分が学校生活にいそしんでいる間、どのように時間を過ごしてもらうか、ということに頭を悩ませますね。

もちろん大都市であれば、オプションが尽きることはありません。毎日が観光旅行のようなもの。

中小都市であっても、その土地・学校のリソース次第で、素晴らしい時間を過ごすことが可能です。

ぼくが通った学校では、パートナーたちによって運営されているクラブがあり、ボランティアや趣味・学習など、それはそれは学生顔負けの非常に積極的な活動をしていました。

家族や子供がいるケース

これが、家族・子供がいると、さらに考えるべきことが増えます。

子育てをしやすい環境かどうか、地域の教育水準はどうか、治安はどうか、などです。

ぼくの日本人クラスメートは、ファミリークラブの代表として、積極的にイベントを企画していました。

いつも忙しくうごき回り、なかなか言うことを聞かない子供たちを相手にリーダーシップを試されているようでしたが、いつも充実した笑顔でいた様子が印象的でした。

一度、彼のクラブが主宰したファミリーイベントに参加したことがありましたが、そこはダイバーシティーのかたまりで、様々な民族のクラスメートたちが、老若男女、家族連れで集って賑やかに遊んでいました

こういったところでこそ、リアルなグローバル経験が積めるわけです。

ここまでは学校のホームページには書いてありませんが、「家族や子供、パートナーに優しい学校」とうたっているところがありますので、そういった点もチェックしてください。

【アメリカのみ】学校スポーツが強いかどうか

番外編として、おもにアメリカでのことですが、学校スポーツが強いかどうかも、重要です。

ぼくが受験生の頃、「アメリカで留学するなら、スポーツの強い学校に行くことをおすすめしますよ。」とアドバイスしてくださった方がいました。

その時は、「へー、そうですか。」としか感じなかったのですが、今は理解ができます。

これもそれぞれの好き嫌いですが、クラスメートたちとどっぷり同じ時間を過ごし、一緒に成長したい!と考えている方に、すすめられるものです。

学校スポーツが強いと、そのチームを応援することで、クラスメート間の連帯感が強まります。

「自分たちのチーム」ですから、試合に勝ったとか負けたとか、いつも話しています。もちろん、一緒に試合を見に行って応援することも日常茶飯事です。

ぼくが通った学校は、スポーツが全般的に強く、とくにバスケットボールが有名でした。

NBAプロバスケットボール選手たちを多数輩出しており、かのバスケットボールの神様、マイケル・ジョーダンの出身校でもあります。

それくらいにアメリカでは有名なので、実ビジネス社会に出てからも、スポーツやバスケットボールのネタを起点に、話を盛り上げることができるのです。

卒業してからも、試合観戦を理由に、クラスメートと集まります。学校スポーツのおかげで、そのネットワークが生涯にわたって続いていくわけです。

 

【まとめ】MBA学校選びのポイントは、「フィット」!

学校選びをする際、「自分は何を勉強したいのか?」「卒業後にどのような進路をたどりたいのか?」「それに合ったプログラムを提供している学校はどこか?」ということを考えることが重要です。

しかし、「どんな環境・雰囲気・カルチャーの中で学びたいか?」という点も、見過ごせませんね。

どこの学校も、優れている点があれば、劣っている点もあります。

海外MBA・ビジネススクールは、本当にさまざまです。

本記事で説明したポイントもよく調べていただいて、みなさんひとりひとりにとって、最高の「フィット」とめぐり会えますように。

 

https://onboard-career.com/why-mba-reasons/

https://onboard-career.com/job-search-us-mba/

 

アメリカのトップMBAを取得し、卒業後にアメリカ企業本社の幹部候補生として採用されたノウハウを紹介しています。

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ブログを引っ越しました。→https://presence-japan.com/blog/

現在、プレゼンスジャパン株式会社としてエグゼクティブコーチングを提供しています。

プロフィール
西原哲夫
西原哲夫
経営アドバイザー | エグゼクティブコーチ
慶應→住友電工→アメリカ駐在(25歳)→ノースカロライナ大MBA(30歳)→エマソン米国本社幹部候補(32歳)→日本エマソンGM(35歳)→ユーピーエス社長(39歳)→経営アドバイザー兼コーチ(今) | 2児の父親|アメリカ在住10年|表千家茶道学習者
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