【外資系】英語力よりもコミュニケーション力の方が重要な理由
“外資系企業で働きたいのですが、英語力に自信がなくて迷っています。やはり英語ができないと外資系で働いていくには厳しいでしょうか?”
このような疑問に答えます。
結論、英語力が低くても、コミュニケーション力があればカバーできます。
もっと言ってしまうと、英語力よりもコミュニケーション力の方が重要です。
本記事では、なぜコミュニケーション力が重要か、そしてその活用方法について説明します。
本記事のポイント
・英語力よりもコミュニケーション力の方が大事である理由
・コミュニケーション力を構成する要素
・英語力不足をコミュニケーション力でカバーする方法
ぼくは現在、外資系企業で経営にたずさわっており、過去にアメリカでも10年ほど働き暮らしていました。
グローバルビジネスにたずさわり始めてからは、すでに10数年が経ちます。
世界中の人たちと働いてきて、つくづく思いますが、英語力もあるに越したことはないですが、それよりもコミュニケーション力の方が、よほど大事です。
英語力よりもコミュニケーション力の方が大事である理由
「英語はツールである。」
こんな言葉を聞いたことがあると思います。
これは事実で、英語はコミュニケーションのためのツールのひとつに過ぎません。
英語はできるけど残念な人
英語はペラペラでネイティブみたいに上手だけれども、残念な人っていますよね。
たとえば、相手の話をよく聞いていなかったり、自分の話したいことだけを一方的に話したりして、あまり良いチームプレーヤーでないような人です。
そういう人は、確かに英語ができることで、翻訳や通訳みたいな仕事では即戦力になります。
しかし、はじめて直面するような課題に対して、チームワークを発揮してみんなで協力して解決しよう!といった時に、その人がチームに溶け込んでいる姿がなかなか想像できません。
英語力よりも重要なものこそ、コミュニケーション力
そういった人に欠けているものが、コミュニケーション力です。
コミュニケーション力がある人は、相手の立場に立ってものごとを考えることができたり、相手のニーズを想像したりすることができます。
それらによって、一緒に働いていて気持ちの良いチームプレーヤーであるとみなされます。
チームワークを発揮してこそ、前代未聞のチャレンジであっても解決することが可能になります。
ですから、企業という組織は、チームワークをリードしてくれるような、コミュニケーション力の高さをメンバーたちに求めます。
コミュニケーション力を構成する要素
それでは、コミュニケーション力とは具体的にどういったことなのか?
その要素に分解して考えましょう。
これによって、自分自身を振り返ったり、その改善につなげたりすることができます。
相手の立場に立って、相手が求めることを想像する。
まず、相手の立場に立って、相手が求めることを理解しようとする想像力が求められます。
自分の都合だけを優先しようとせず、相手の気持ちに共感し、想像力を働かせる姿勢が重要です。
相手の話をよく聴く。
いわゆる傾聴です。
積極的に相手の話に耳を傾けることによって、相手の伝えたいことをより理解できるようになりますし、その姿勢そのものが相手の心を開くことになります。
英語ではアクティブリスニングと呼ばれますね。
相手の求めることを整理してまとめる。
相手の立場を想像し、実際に傾聴して聴き込んだら、それらを整理してまとめましょう。
相手の方も、言葉に出して伝えてくれることと、腹の底の本心で求めていることとで、無意識に違っていることがあります。
ですから、相手が求めているであろうことを、よく整理して理解してあげるのです。
相手が求めることの中で、自分が提供できる価値を考える。
相手が求めていることを整理できても、それら全てを叶えてあげることは現実的でないかもしれません。
しかしその中で、自分が提供できるものがあるはずですので、それを見つけましょう。
相手が聞きやすいように伝える。
相手が求めていて、且つ自分が提供できることを伝えましょう。
その際、相手が聞きやすいように、論理立てて話したり、グラフや表といったビジュアルを活用したり、相手の様子とタイミングを見図らったりしながら伝えると効果的です。
英語の出番はここです。
もちろん上手な英語を話せたら最高ですが、ロジックやビジュアルを使って英語力不足をカバーできます。
伝わったかどうかを確認する。
最後に、あなたの伝えたかったことが、相手にちゃんと伝わったかどうかを確認しましょう。
ここまでやってようやく、コミュニケーションが成立したと考えられます。
【具体例】英語力不足をコミュニケーション力でカバーする方法
コミュニケーション力を要素分解すると、いかにも当たり前なことが並びましたが、どれも重要です。
コミュニケーション力があるような人は、これらを無意識レベルで使いこなしています。
慣れていない人がこれらを毎回やろうとすると、非常に大変なのですが、ここぞという時には意識すべきでしょう。
特に、同じ文化を共有しない外国の方とコミュニケーションをするような時には、ぜひ思い出してみてください。
【具体例】英語力不足をコミュニケーション力でカバーする方法
ここで具体例として、英語の会議を考えてみます。
ポイントをひとことでまとめると、上記の要素に沿って、しっかり準備をしましょう、ということに尽きます。
たとえば会議に参加する場合、事前に議題を確認し、何を決めようとしているかを整理します。
まず、チームがどのような課題を抱えていて、参加者たちがどのような立場にいるかを想像します。
その後、解決策のオプションを2~3個考えて、それぞれのメリットデメリットを整理します。
それができたら、意思決定の鍵となるステークホルダーたちに聞き込みを行い、それぞれがどのようなことを考えていて、どういった解決策を求めているかを整理します。
しっかりと傾聴し、現実的な解決策を話し合うことができれば、会議前にはすでに選択すべきオプションを絞り込むことができます。
それを会議本番が始まるまでに会議参加者たちに送ってあげれば、会議本番ではスムーズな意思決定がなされるでしょう。
【まとめ】英語力も大事だけれども、コミュニケーション力も鍛えましょう。
このように、コミュニケーション力という言葉の意味はフワフワしていますが、非常に重要です。
英語力は、あくまでコミュニケーションの一部でしかないのです。
英語力も大事ですが、コミュニケーション力を鍛えることも忘れないでください。
英語ができなくてもコミュニケーション力があれば、いかようにも活躍できるはずです。
英語力とコミュニケーション力、両方を伸ばすことを意識していきましょう。