トランプ「メキシコとアメリカとの国境に壁を作る!」【今の様子紹介】
来る、次期アメリカ大統領選挙の投票日 (2016年11月8日) まで、残りわずか1週間となりました。
ヒラリー優勢とも、トランプ優勢とも、いまだにゆくえが見えず、混迷を極めています。
共和党サイドの候補者であるトランプですが、これまで数々の過激発言でメディアをにぎわせてきました。
その中の一つが、「メキシコからの不法移民の入国を防ぐため、メキシコとアメリカとの国境に壁を作る!」というものです。
メキシコとアメリカとの国境【今の様子を紹介します】
もちろん不法移民は受け入れられないことでしょうが、彼らをスケープゴートにしたてあげてポピュリズムを獲得しようとは、なんともいただけません。
ただ、それでも扇動される大衆がおり、それが民主主義であることを感じるとともに、他国に対する相対的なパワーを失いつつあるアメリカにおいて、国民たちが自信を失っていることも表しているとも、ぼくは見ています。
今回は、現在のメキシコ・アメリカ間の国境を写真付きで紹介します。
まず、地図はこちら。
アメリカとメキシコとの国境は、1,989マイルあるそうで、約3,200キロです。
3,200キロというと、北海道の先の方から、沖縄の先の方まであります。長い!
で、現在は、ボーダータウンと呼ばれる、国境管理をする街がいくつかあり、そこを通って、両方の国を行き来しています。
テキサス州エルパソから国境を越える
中でも、テキサス州のエルパソ (エルパソはアメリカ側。メキシコ側は、ファーレス。) という街が最大規模で、毎日、大渋滞を作りながら、多くの人たちが国境を超えています。
これらは、以前にエルパソに行った時の写真です。
このように国境が見えてきて、アメリカ側から渡ると、「Welcome to Mexico」の看板があります。
そしてパスポートを入国管理官に見せ、国境を越えると、そこはメキシコです。
そして、入国管理局がある場所以外はどうなっているかというと、このような鉄格子が張り巡らされているところがあります。
ただ、あまりにも長い国境でして、そのほとんどは山であったり、砂漠であったり、人が歩けるようなところではありません。
これは国境近くの道路から撮った写真ですが、このような砂漠地帯が延々と続いているわけです。
何日も歩き続けてようやく国境を渡れるような場所ですが、誰がわざわざ、そんなことをしたいと思うのか?
「不法移民の入国を防ぐ!」だなんて言葉だけを聞くと、あたかもアメリカが住み良い場所で、メキシコが住みづらい場所であるかのように聞こえますが、メキシコ側の住人からすると、どうでも良いことでしょう。
メキシコ国民のほとんどが、国境の向こう側の暮らしなんて、気にもしていないと思います。
メキシコ側の街並み
これらの写真は、ファーレス (テキサス州エルパソから国境をまたいだ、メキシコ側の街) で撮ったもの。
数年前に、地元のギャングたちが麻薬をめぐって争いをしていた時に傷ついてしまった建物たちです。
アメリカに麻薬を持ち込む人たちに責任があるのか?
それとも、
アメリカで麻薬を消費している人たちに責任があるのか?